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21/04/11

家計・ライフ

60代で貯蓄ゼロの人がするべきたった3つのこと

60歳の定年退職。何十年と勤めてきた会社ですが、「おめでとう!ご苦労様です」と送られて、正社員としての仕事は、これでひと区切りがつきました。
ところが、家計の状態をみると、「貯蓄がゼロ!」。退職金は出たものの、住宅ローンの返済にすべて使ってしまった!
退職したとたん、まさに「(お金も)ゼロからのスタート」です。
「こんなので本当に大丈夫なのか?私たち!」と思っている人いませんか?
これは、他人事ではありません。実は、5人に1人がこんな思いをしているのです。

貯蓄100万円未満が20%以上も!

PGA生命の「2020年の還暦人(かんれきびと)に関する調査」によると、1960年生まれの人の貯蓄額の平均は意外と多く約3000万円でした。ところが、その内容を見てみると、1億円という回答をした人が7.3%いる反面、65%の人が2000万円未満です。さらに、なんと100万円未満という人が20.8%もいました。
つまり5人に1人は、老後資金の準備ができていないということになります。

いまさら、自分を責めても仕方ありませんが、どうして老後資金を貯めることができなかったのでしょうか?

現実問題、貯めることが難しい社会情勢になってきているのも一つの要因です。例えば、晩婚化は老後資金作りを困難にしています。
なぜ、晩婚化と老後資金作りが関係あるのかというと、結婚、出産、住宅ローンと定年までの時間が短くなっているからです。そのため、人生の三大支出である「教育資金」「住宅資金」「老後資金」が同時になってしまい、家計がパンク状態になるのです。

結婚出産から定年までの20〜30年の間に数千万円のお金を準備するというのは現実には難しいことです。結果的に最後に必要な老後資金が後回しになり、60歳のときには、貯蓄がスッカラカンということになります。

これの解決策は、老後資金の後ズレしかありません。
つまり、老後資金を60歳から用意するという考え方です。
そんなことができるのか?と疑問の声が上がってきそうですが、大丈夫です。
老後資金後ズレ計画の3つのステップを解説していきましょう。

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●老後資金づくりのステップ1:長く働く

いまは、「人生100年時代」と言われています。ですので「長生きのリスク」が生じてきて、老後資金がとても多く必要になってきているのです。これに対抗する方法は、長寿社会を逆手にとり、できるだけ長く働くというのがもっともよい方法です。

ちょうど2021年4月から施行された高齢者雇用安定法によって、70歳まで雇用が努力義務化になっています。これは「努力義務」なので、完全に雇用が確保されたわけではありません。しかし、だんだん長期で働けるという環境ができてきました。

長く働くことによって、60歳からも老後資金を貯めることが可能になってきます。さらに会社員などで働くと、厚生年金に加入することができるので、65歳以降に受け取れる年金の受給額を増やすことができます。つまり収入により老後資金を貯め、さらに年金受給額も増やすことができるというダブルの効果を得ることができるのです。

これは、ぜひ実行してください。というか、実行をしないと生活は困窮してしまいます。

●老後資金づくりのステップ2:年金の繰下げ受給をして、受給額を増やす

ステップ1では、長く働くことで、老後資金が貯められ、年金が増やせると言う話をしました。
ステップ2では、年金をさらに増やすという方法を解説します。貯めたお金を投資して増やすという方法ではありません。もっと確実で利回りがいい方法があります。それは、年金の繰下げ受給です。
年金を繰下げ受給すると年8.4%増えます。70歳まで繰下げると42%の増額になるのです。

例えば、65歳での年金受給額が150万円だったとして、70歳まで繰下げ受給をすると213万円になります。この増額した金額は一生涯受け取ることができます。さらにステップ1で70歳まで働いた場合には、厚生年金の受給額がさらに増えています。給与によって増額の金額が違ってきますが、年金の受給額は年間250万円近くなるかも知れません。すると年金が月額20万円入ってくることになり、年金だけである程度は生活できそうです。
これはかなり効率がいい増やし方だと思いませんか。ステップ1と2の合わせ技を使って老後の生活の安定を目指しましょう。

●老後資金づくりのステップ3:生活のダウンサイジング

ステップ1・2を実行して、長く働いて収入を増やし、年金を繰下げ受給して受給額を増やすことに成功しても、それだけでは完全に老後は安心できるとは言えません。老後の生活を安定させるためには、「収支のバランス」が大切です。いくら働いて収入が増えて、しかも年金の受給額が増えたとしても、現役時代のように支出を続けていたらいつかは老後資金が尽きてしまいます。毎月の赤字額が多いようでは、老後資金が足りなくなる可能性があるのです。

入ってくるお金(収入)と、出ていくお金(支出)の差が、できるだけ赤字にならないようにすることがとても重要です。
それが老後資金を長持ちさせる秘訣なのです。
そのためには、老後生活のダインサイジング。つまり、家計の大きな支出を見直すことが肝心です。
たとえば、生命保険料や携帯電話代、旅行費やレジャー費などです。老後生活にあった家計になるように見直しをぜひ実行してみてください。

まとめ

たとえ、60歳時点で「貯蓄がゼロ」だからといってオロオロしなくても、大丈夫です。この3つのステップを実行すれば、安心できる老後生活になります。
バラ色の老後生活を実現するためのホップ・ステップ・ジャンプの3ステップをぜひ実行してみてください。

長尾 義弘 NEO企画代表

ファイナンシャル・プランナー、AFP、日本年金学会会員。徳島県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務。1997年にNEO企画を設立。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。新聞・雑誌・Webなどで「お金」をテーマに幅広く執筆。著書に『コワ~い保険の話』(宝島社)、『こんな保険には入るな!』(廣済堂出版)『お金に困らなくなる黄金の法則』『最新版 保険はこの5つから選びなさい』『老後資金は貯めるな!』(河出書房新社)、『保険ぎらいは本当は正しい』(SBクリエイティブ)。監修には年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』など多数。

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