17/01/15
定期付終身保険、終身保険、定期保険を選ぶ際の注意点
前編では、終身保険、定期保険の特徴についてお話ししましたが、そうはいってもなかなかどちらかに決められないという人も多いことでしょう。後編では、終身保険と定期保険の機能を兼ね備えている定期付終身保険の紹介に加えて、終身保険、定期保険を選ぶ際の注意点をお話ししています。ぜひ、参考にしてみてくださいね!
・#1「一生涯保障の終身保険と一定期間保障の定期保険どっちがいいの?」
・#2「定期付終身保険、終身保険、定期保険を選ぶ際の注意点」
定期付終身保険という選択も!
前回、終身保険と定期保険の違いについてお話ししましたが、終身の機能も定期の機能も両方ほしい!という人にオススメなのが、定期付終身保険です。
定期付終身保険は、まさに死亡保障が一生つづく終身保険と一定期間死亡保障がある定期保険を組み合わせた保険のこと。主契約は終身保険、特約として定期保険が上乗せになっています(定期特約)。定期付終身保険では、定期特約期間中に亡くなった場合、主契約の終身からも定期特約からも保険金がもらえます。例えば、終身保険が300万円、定期特約が1500万円だったら1800万円もらえるというわけです。
子供がいる家庭では、教育費にお金がかかるので、子供が成人するまで大型の保障をつけたいという希望が多いですが、終身保険で準備するとなると保険料は高額になってしまいます。ですから、子供が成人するまでは保険料の安い定期特約で大型の保障を確保し、子供の成人後は、自分たちのお葬式代程度を終身保険で準備という具合に上手に活用するとよいでしょう。
前編で定期保険と終身保険の保険料を比べた場合、定期保険の方が安いといいましたが、定期保険で気をつけてほしいのが、更新時の保険料です。というのも、定期保険の場合、10年や15年など一定期間ごとに契約を更新する「更新型」がほとんどだからです。更新の時期がきたら病歴や健康状態にかかわらず今までの保障内容で更新できますが、更新後の契約の保険料は更新時の年齢で再計算されるので更新前よりも保険料が高くなる傾向にあります。
一方、終身保険は契約の最初から最後まで、保障内容も保障額も保険料も一定で変わりません。このタイプの保険を「全期型」といいます。更新型と全期型どちらがお得なのかは、一概にいえませんが、契約してしばらくの間は全期型の方が更新型の方より高くなりますが、更新型は更新するたびに保険料が上がっていくので更新を繰り返しているうちに全期型の方が安くなるというケースも多いようです。
目先の保険料も大切ですが、保険の全期間を通してどちらがお得なのか、考えてみることが大切です。終身保険、定期保険それぞれメリット、デメリットがあります。自分にとって家族にとって何がベストなのかを考えてぴったり合う保険に加入するようにしましょう。
何が適切なのかよくわからないという人は、ぜひ中立公正な立場で仕事をしているファイナンシャルプランナーに相談してみてくださいね!
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高山 一恵 ファイナンシャルプランナー
(株)Money&You取締役。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』『Mocha(モカ)』や登録者1万9000人超のYouTubeチャンネル『Money&YouTV』を運営すると同時に、全国で講演活動、執筆活動、相談業務を行ない、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評がある。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『マンガと図解 定年前後のお金の教科書』(宝島社)、『11歳から親子で考えるお金の教科書』(日経BP)など書籍100冊、累計170万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue
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