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21/11/18

家計・ライフ

都道府県高齢化率ランキング1位は? 2045年に2人に1人が65歳以上になる県

総務省統計局「統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」によると、2021年9月15日時点での65歳以上の高齢者人口は推計で3640万人です。日本の総人口1億2522万人に対する高齢者の割合(高齢化率)は29.1%を占めており、過去最高となっている状況です。では、都道府県別の高齢化率はどうなっているでしょうか。今回はデータを基に、都道府県別の2045年時点の推計の高齢化率のランキングを紹介します。

2045年時点、都道府県別の高齢化率ランキング

内閣府のホームページに都道府県別の高齢化率の一覧が掲載されています。2019年時点での高齢化率と、26年後となる2045年の高齢化率はどのようになっているのでしょうか。

●2045年時点の都道府県別高齢化率(推計)ランキング

内閣府ホームページ「令和2年版高齢社会白書(全体版)地域別にみた高齢化」を参考に筆者作成

2019年時点で最も高齢化率が高い県は秋田県の37.2%です。一方、最も高齢化率が低いのは沖縄県の22.2%です。2019年時点で高齢化率が25%未満なのは沖縄県と東京都のみ。それ以外の45都道府県は25%以上で、30%以上の道県も28あります。

2045年になると、すべての都道府県において高齢化率がさらに高まる傾向にあります。推計では、高齢化率が一番高くなるのは秋田県で50.1%。2019年と比較し12.9ポイント上昇が予想されます。一方、最も高齢化率が低いのは東京都の30.7%。それでも30%を超えるとみられているのです。
さらに全体で見ると、19道県は高齢化率が40%以上となる予想。東京、大阪、名古屋などの都市部よりも秋田県、青森県、福島県などの地方都市での高齢化が目立ちます。

高齢化率が高まりと、老後資金の面での問題

世界保健機構(WHO)や国連などの定義によると、高齢化率が7%を超えた社会を「高齢化社会」、14%を超えた社会を「高齢社会」といいます。さらに高齢化率が21%を超えると「超高齢社会」といいます。

現在の日本の場合で言うと、高齢者の割合が29.1%となっているため、超高齢社会を優に超えている状況です。今後ますます超高齢社会が加速することで、さまざまな問題が見えてきます。

高齢化が進むことでの老後資金面での問題としては、年金や介護などの社会保障制度の負担増加への影響がとても深刻なものとして考えられます。

まずは、高齢者1人を支える15歳~64歳の現役世代の人数を見てみるとわかりやすいです。今までの場合、高度成長期である1960年は11.2人、バブル期である1980年は7.4人、2020年は2.1人となっています。今後はこの人数がさらに減り、2045年には1.4人で高齢者1人を支えるようになるとみられています(内閣府「令和3年版高齢社会白書」)。

社会保障制度を安定的に維持するためには、多くの現役世代で高齢者を支えるというのが理想ですが、現状、高齢化が進むことで、そのバランスが急激に崩れています。このままの状態が続けば、医療保険や介護保険の負担が増加したり、老後受け取る年金が少なくなってしまったりすることがあるかもしれません。

さらに、高齢者が増えれば、医療や介護ニーズが高まりますが、それに対して現役世代の医師や介護士などの医療従事者が不足すれば十分なサービスを受けることができません。このように、高齢化率が高まれば、世代間のバランスが崩れ生活面での不安が大きくなります。

高齢化率に伴う老後資金での問題解決のため個人での取り組み

高齢化率が高まることで、老後の医療や生活への影響が考えられます。そのため、個人でできることとしては、お金の準備と健康管理があります。

お金の面でいえば、老後の生活は公的年金だけをあてにするのではなく、個人でiDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAなどを活用しながら老後の資金準備をすることが大切です。

また健康面では、日ごろから、適度な運動とバランス良い食事、リラックスを心掛け、身も心も活き活きした状態を維持しましょう。そうすることで、健康寿命が延び、活躍の場が広がります。

まとめ

高齢化率が高まれば、さまざまな問題が生じるため、将来に不安を感じるものです。しかし、お金の面・健康面で個人ができることもあります。将来に向けた準備に取り組んでいくことで、その不安を多少なりとも減らすことができるでしょう。自分の理想の将来を考えるきっかけにしていきましょう。

舟本美子 ファイナンシャルプランナー

「大事なお金の価値観を見つけるサポーター」
会計事務所で10年、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として14年働いたのち、FPとして独立。あなたに合ったお金との付き合い方を伝え、心豊かに暮らすための情報を発信します。3匹の保護猫と暮らしています。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。FP Cafe登録パートナー

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