21/06/02
楽天経済圏「改悪」!それでも使うべきお得な4つの楽天サービス
2021年に入って相次ぐサービス内容の「改悪」が目立つ楽天経済圏。このまま楽天経済圏を利用し続けるべきか迷っている人もいるのではないでしょうか。本記事では直近の楽天経済圏の改悪内容を取り上げたうえで、それでもなお楽天経済圏を使うべきお得なサービスをご紹介します。
楽天経済圏サービスの改悪内容
まず2021年に入って改悪された楽天経済圏のサービス内容をチェックしていきましょう。
●改悪内容①:楽天ゴールドカード「楽天市場利用時」のポイント還元率ダウン
楽天経済圏のサービス内容が「改悪」されたと話題になっている一番の理由は、楽天ゴールドカードのポイント還元率の変更です。
これまで楽天市場で楽天ゴールドカードを利用するとお買い物金額の5%(通常ポイント1%+4%)が加算されていました。しかし2021年4月以降、ポイント還元率は一般の楽天カードと同じ3%(通常ポイント1%+2%)に改悪。楽天市場での高いポイント還元を狙って楽天ゴールドカードを作った人にとっては残念な変更と言えるでしょう。
楽天ゴールドカードの年会費はポイント還元率変更前と変わらず税込2200円です。これまで楽天市場でのポイント還元で年会費のもとを取るためには年間4万4000円を利用すればよかったのですが、変更後は年間約7万3333円の利用が必要となりました。
・楽天ゴールドカードのポイント還元率変更内容
筆者作成
●改悪内容②:楽天カードでの公共料金等支払いのポイント還元率ダウン
年会費無料の楽天カードでも2021年6月以降、公共料金等のポイント還元率が改悪される予定です。2021年5月までは公共料金等の支払いでも通常のポイント還元率である1%が付与されますが、2021年6月以降は0.2%にダウンします。
ポイント還元率が変更になる対象の支払いは以下のとおりです。
・公共料金(電気、ガス、水道)
・税金(国税、都道府県税など)
・国民年金保険料
・Yahoo!公金支払い
日々の生活において支払わなければならない公共料金や税金。楽天カードで支払うことで、通常のお買い物と同様1%のポイント還元を受けられるメリットがありました。たとえば年間20万円の公共料金や税金を楽天カードで支払っている場合、これまでは年間2000ポイント(2000円分)のポイントがもらえていましたが、2021年6月以降は400ポイント(400円分)に減ってしまいます。
・公共料金等支払い等のポイント還元率変更内容
筆者作成
公共料金等の支払いでも1%のポイント還元を受けられる年会費無料のクレジットカードはほかにもあるので(PayPayカード、dカード等)、それらのカードに目移りする人もいるかもしれません。
●改悪内容③:SPUの対象外になったサービスも
楽天経済圏でのサービスを利用することで楽天市場でのポイント還元率がアップするSPU(スーパーポイントアッププログラム)。対象となるサービスは定期的に見直されますが、2021年に入って以下のサービスが対象外となりました。
・2021年にSPUの対象外となったサービス
筆者作成
上記サービスを利用している人は楽天市場でのポイント還元率が下がってしまうため、楽天経済圏を利用する魅力が半減する人もいるでしょう。
楽天経済圏「改悪」でも使うべきサービス4選
楽天経済圏サービスの改悪が相次いでいますが、それでも楽天経済圏を使うべきサービスはあります。代表的なお得なサービスを見ていきましょう。
●楽天経済圏で使うべきサービス①:楽天ふるさと納税とお買い物マラソンの併用
ふるさと納税を利用するなら楽天グループのふるさと納税サイト「楽天ふるさと納税」がおすすめです。実質2000円の自己負担で楽天ポイントを効率よく貯めることができます。
楽天ふるさと納税(寄付金額)のポイント還元率は楽天市場の通常ポイントと同じ1%。さらに定期的に開催される「お買い物マラソン」と併用することで最大10%の楽天ポイント(ポイント付与上限7000ポイント)がもらえるチャンスがあります。
お買い物マラソンは期間中の購入ショップ数(1ショップでの購入金額が税込1000円以上)に応じてポイントが加算されるお得なキャンペーンです。楽天ふるさと納税だけではなく、楽天市場・楽天ブックス・楽天Kobo電子書籍ストアでのお買い物も対象なので、対象サービスでほしい商品をチェックしておいてお買い物マラソン期間中にまとめ買いするのがおすすめです。
たとえばお買い物マラソン期間中の購入金額(ふるさと納税含む)が3万円で購入ショップ数が5ショップの場合、1500ポイント(1500円分)がもらえます。
・お買い物マラソン期間中のポイント還元率
筆者作成
●楽天経済圏で使うべきサービス②:楽天証券のマネーブリッジ登録で金利年最大0.1%
ネット証券を利用する人なら、楽天証券のマネーブリッジの利用がお得で便利。マネーブリッジとは、楽天銀行と楽天証券の口座を連携するサービスです。
マネーブリッジの魅力は、楽天証券と連携している楽天銀行の普通預金金利が年最大0.1%にアップする点です。メガバンクの普通預金金利は年率0.001%程度なので、約100倍もの金利を受け取ることができます。
普段ある程度の金額を普通預金口座に預けている人は、お得に金利を受け取ることができます。またマネーブリッジでは楽天証券の入出金手数料が無料なので、手数料を抑えたい人にもおすすめです。
●楽天経済圏で使うべきサービス③:楽天カードでの投信購入で1%ポイント還元
投資信託の購入なら楽天証券の「楽天カードクレジット決済」がお得です。通常のお買い物の還元率と同じく投資信託購入額の1%(カード決済額100円につき1ポイント)が付与されます。
たとえば毎月1万円の投資信託を積み立てた場合、年間1200円分の楽天ポイント(1万円×12カ月分×1%=1200ポイント)が獲得できます。
クレジットカード決済が可能なのは「投信積立」または「つみたてNISA」の銘柄。楽天カードクレジット決済での積立設定が必要です。つみたてNISAでクレジットカード決済を利用する場合は、楽天証券の総合口座とNISA口座を開設する必要があります。
つみたてNISAなら年間40万円の投資まで利益が非課税になるので、節税効果も得られます。最低100円から利用可能なので、投資初心者にも利用しやすいサービスでしょう。
●楽天経済圏を使うべきサービス④:楽天プレミアムカードで空港ラウンジ使い放題
海外旅行好きなら楽天プレミアムカードもおすすめです。年会費は税込1万1000円とプレミアムカードのなかでは格安ながら、旅行関連の特典が豊富な1枚です。
なかでも注目なのは世界148カ国600以上の都市・地域で空港ラウンジが利用できる「プライオリティ・パス会員カード」が無料発行できる点です。プライオリティ・パスには3つの会員ランクがありますが、楽天プレミアムカードでは最もランクの高いプレステージ会員のサービスが利用可能。回数制限なく空港ラウンジを無料で利用できます。
普通にプライオリティ・パスのプレステージ会員に入会した場合、年会費は429米ドル(約4万6628円)かかるので、楽天プレミアムカードの特典を利用したほうが3万円以上お得です。
なお、楽天プレミアムカードを利用して楽天市場で買い物をすると、以前の楽天ゴールドカード同様、お買い物金額の5%(通常ポイント1%+4%)が還元されるのもお得です。
まとめ
筆者は楽天経済圏のヘビーユーザーで、ふるさと納税とお買い物マラソンの併用や楽天証券でのマネーブリッジ・楽天カードでの投信購入はよく利用しています。
一部の楽天ユーザーには改悪となってしまいましたが、一般の楽天カードで楽天市場を利用する人や楽天証券ユーザーはまだまだ利用するメリットがあります。楽天ゴールドカード保有者で引き続きお得にハイステータスなカードを持ちたい人は、楽天プレミアムカードを検討するのもよいでしょう。
本記事を参考にこれからも楽天経済圏をお得に利用してみてはいかがでしょうか。
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鈴木靖子 ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級DCプランナー(企業年金総合プランナー)
銀行の財務企画や金融機関向けコンサルティングサービスに10年以上従事。企業のお金に関する業務に携わるなか、その経験を個人の生活にも活かしたいという思いからFP資格を取得。現在は金融商品を売らない独立系FPとして執筆や相談業務を中心に活動中。
HP:https://yacco-labo.com
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