ちょっとの時間で誰でもお金持ちになれる『1日5分で、お金持ち』

お金って、なかなか貯まりませんね。
新型コロナウイルスによるステイホーム期間中は家にいることが増えたため、旅行に行かず、洋服や化粧品はあまり買わず、外食の機会もぐっと減りました。その結果貯蓄額は増えたはずなのに、なぜかあまり変化していないという話をよく聞きます。

これからの時代、年金の減額や医療費の負担など金銭面の不安は山積みなのに、いっこうにお金が貯まらないという悩みを持つ方におすすめなのが、1月に発刊されたばかりのこの本。著者はMoney&You代表のマネーコンサルタント、頼藤太希氏です。

お金持ちとは、マネーリテラシーを持っている人

お金持ちはお金に細かくケチだというイメージがありますが、お金を出し惜しみしているわけではありません。しっかりした金銭感覚を持って無駄遣いをせずに使うべき時にはきちんと使うという具合に、上手にお金を管理できる人がお金持ちになっているのです。

問題はそうではない人たちです。お金を増やそうとひたすら倹約に励んでも、無理を重ねるためにストレスがかさみ、自分の生き方そのものがお金に振り回されてしまいます。それではいくら大金を手にできても、満足や幸せには結びつきません。

お金持ちが持っているのは、正しくお金と向き合うための能力、マネーリテラシーです。漠然と過ごすだけでは貯金はできず、お金に対する基礎知識を学び、お金の貯め方、使い方、節約の仕方、増やし方を身につけることが大切です。

この本では「お金の基本」「収入」「支出」「税金」「貯金」「資産運用」といった64の知識が、Q&A式でわかりやすく解説され、1日たった5分でマネーリテラシーをぐんぐん高められるようになっています。給付金やNISA、iDeCoといった、今知りたいことも教えてくれます。

うっかりラテマネーに注意

「お金持ちになりたいけれど、なぜかお金が貯まらない」という悩みを持っている人は、いつまでもお金持ちになれません。何に使ったのか曖昧な使途不明金が多いほど、お金は貯まらないからです。
まずは自分がなににお金を使っているのかを見直しましょう。すると普段の生活の中であまり考えずに支払っているものがわかってきます。

たとえばラテマネー。ラテマネーとはカフェでのコーヒー代など、毎日なにげなく使うちょっとしたお金のことをいいます。コーヒーショップでの朝の一杯を日課にしている人にとって300円はたいした額ではなくても、1ヵ月では約9000円、1年では10万円を超える大きな金額に膨れ上がることに。たまにはコーヒーを水筒に入れて持参するなど、工夫次第で出費を抑えられます。

また、仕事帰りにいつもコンビニやドラッグストアに寄る人は、必要ないものもなんとなく買いがち。用がある時だけ行くようにして、レジ横のスナックなどは気軽に買わないように注意しましょう。
そのほか銀行の手数料やクレジットカードの年会費、ネットショッピング時のついで買いなど、気づかぬうちに出費しているものは案外あるものです。

お金持ちとは、アクションを起こせる人

お金が貯まる仕組み、増える仕組みを理解しているのがお金持ちですが、それだけでは足りません。マネープランを実行し、習慣化してこそ、お金持ちになれます。
「といわれても、どうしたらいいかわからない」という人のために、この本には「今すぐできる、5分アクション」として、節約法や家計簿の活用法、節税や税金控除、保険や助成金、投資の方法など、すぐに実行に移せるプランが載っています。

まず、このひと月の予定外の出費を書き出すアクションを起こしましょう。家計簿をつけて出費を記録することでラテマネーのような曖昧な支出がはっきりし、家計を把握し管理することで使途不明金を減らせます。

成功する人と失敗する人の違いは、実践するかどうかです。自分にはお金は貯められないと思っても、お金の知識を増やして節約や貯金を行ううちに、次第にお金持ち体質になっていきます。これまでお金との付き合い方がよくわからなかった人も、この本を教科書代わりにしてすぐにアクションを起こせるようになるでしょう。レッスンに沿ってマネープランを着々とこなしていくうちに、いつのまにかお金持ちになれそうな一冊です。