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20/09/21

資産運用・経済

初心者でも始められる米国債とは? 米国債投資のリスクや購入方法まで徹底解説

アメリカ合衆国が発行している「米国債」は、日本の国債より利回りが高く、株式投資のように銘柄の分析等をしなくても良いため、投資初心者に好まれる資産運用方法です。
米国債投資の基本や米国債の種類、リスクについてご紹介します。

米国債投資なら高い利率が受け取れる

米国債とはアメリカ合衆国が発行している債券の事。一定期間保有することで利息の収入を得られる金融商品です。
アメリカは世界有数の経済大国です。GDP(国内総生産)が世界最大のアメリカが破たんすることは考えにくいでしょう。債券の元本や金利リスク等の信用度を表した「格付け」も非常に高くなっています。何より、身近な国ですし、さまざまな情報が日々入ってきます。

日本で個人が購入できる「個人向け国債」は最低金利が0.05%(2020年9月現在)となっています。0.05%未満になることはありませんが、0.05%より高く設定されることも近年はほとんどありません。一方で米国債は1%以上の金利になることもあるなど、利率が高いのが特徴です。

●米国債投資と株式投資の違い

投資というと株式投資を思い浮かべる方も多いでしょう。米国債投資と株式投資では、保有期間や得られるものに違いがあります。

米国債投資をするということは、アメリカの政府に一定期間お金を貸すということです。お金を貸している間利息の収入が得られ、満期を迎えると貸したお金を返してもらえます。

株式投資には、債券のような満期はありません。望むならばその会社の株(銘柄)をずっと持ち続けることができます。また、銘柄によっては配当金や株主優待が受け取れます。

上記に加えて株式投資は、各銘柄の企業や日経平均株価等の指標の分析等、株式投資の勉強、投資先を検討する時間と手間が必要となります。
その点、米国債投資は利率、期間を選んだら、あとは投資金額だけを決定するシンプルな投資方法のため投資初心者の方も気軽に行う事が出来ます。

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米国債の種類をチェック!

米国債には新発債と既発債、利付債とゼロクーポン債といった種類の違いがあります。

●新発債と既発債

米国債に関わらず、債券は満期(償還)までの間に売買する事ができます。そのため「新発債」と「既発債」に分けることができます。

「新発債」は新しく発行される債券です。満期までの期間や発行価格、利率などの条件があらかじめ決まっており、証券会社などを通じて募集・売り出されます。新発債を購入し、満期まで保有していれば、最終的な利益が確定しているという事になります。

一方、既に発行され、市場に流通している債券が「既発債」です。既発債の価格は市場の売買によって上下しています。また、満期までの期間もまちまちです。購入金額によって、最終的な利益は異なります。

●利付債とゼロクーポン債

米国債には、利付債とゼロクーポン債があります。

利付債は定期的に利息が支払われる債券です。米国債は発行時の利息が満期まで支払われる固定利付債というもので、年2回利息が受け取れます。そして満期になれば、額面金額が戻ってきます。

ゼロクーポン債は利息(クーポン)の支払いが無い代わりに、額面から利息にあたる分を割引して発行される債券。満期になれば額面金額が受け取れます。満期時に利息をまとめて受け取れるような債券といえます。

米国債のリスクにも目を向けよう

米国債の購入にあたっては、米国債のリスクに注意しましょう。

米国債には為替変動リスクがあります。米国債は満期まで保有していれば元本が戻ってくるとお話ししましたが、それはあくまで「ドル」という米国の通貨ベースでの元本です。仮に、購入したときより売却したときのほうが円高になっていると、ドルを円に戻す際にその分損してしまう、というわけです。
もっとも、逆に購入したときより売却したときのほうが円安なら、その分利益が出ることになりますので、一概に悪いことだけではありません。とはいえ、為替レートの変動で利益が変わってしまう可能性があることは押さえておきましょう。

また、満期まで持たずに途中で売却した場合、売却額が購入価格を下回る価格変動リスクもあります。一般的に、債券は株式よりも値動きが控えめですが、値動きがないわけではありません。米国債も、世の中の動向や金利の動向の影響を受けて、価格が変動します。どうしても売らざるを得ない、というときに値下がりしていると、その分損をする可能性があるため、注意が必要です。当面は使う予定のない余裕資金を投資したほうがいいでしょう。

なお、米国債はSBI証券や楽天証券等のネット証券会社、野村證券やSMBC日興証券といった店舗を構えている証券会社のほか、一部の銀行でも取り扱っています。金融機関によって、扱いのある米国債は異なります。各金融機関のウェブサイトには、現在買うことのできる米国債が掲載されています。その中から、投資したいものを選んで購入します。

まとめ

世界有数の経済大国、アメリカの国債・米国債を購入することで、日本の国債を購入するよりも高い金利が狙えます。株式投資とは違って個々の銘柄を研究する必要もないので、投資初心者でも比較的簡単に取引をスタートできるでしょう。安いところでは100ドルといった少額から購入可能です。ぜひ試してみてください。

田中あさみ ファイナンシャルプランナー(AFP)

大学の経済学部在学中にファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を取得。
卒業後は製薬会社の営業を始め医療系の仕事に携わる。MR認定資格(医薬情報担当者)、簿記3級保有。記事を通し、女性に役立つ情報や金融リテラシー向上を目指しライターとして活動中。田中あさみのブログ

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