19/04/24
【実録】ロボアド「ウェルスナビ」でハイリスクの積立を1年以上続けた結果は微増だった
最近よく聞く投資サービス、ロボアドバイザー(ロボアド)。私の周りでも「これまで投資したことはないけどロボアドバイザーを始めた」という人が増えています。
私は1年以上前から「ウェルスナビ」(WealthNavi)というロボアドバイザーを利用して積み立て投資をしています。今回は、このウェルスナビのしくみと、積み立て投資の結果、資産はどうなったのかをこっそりお伝えします。
申し込むだけで自動投資ができるウェルスナビ
ウェルスナビはウェルスナビ株式会社が提供しているロボアドバイザーのサービスです。ウェルスナビのウェブサイトや、提携している各金融機関から申し込みができます。
ロボアドバイザーとは、申し込むだけで、すべて自動で資産運用を行ってくれるサービスです。通常、投資をしようと思うと、買い付ける商品を考え、手数料などを比較し、投資信託であれば運用先や運用状況を確認し、相場の変動を見ながら売買を行うというのが一般的な流れです。しかしロボアドバイザーならば、それらの手間のほとんどをなくすことができます。
運用は、一人ひとりのリスク許容度を診断したうえで用意される運用プランにのっとって行われます。
リスク許容度とは、運用商品がマイナスになった場合、どこまでなら許容できるかの度合いのことを言います。つまり、自分がどのくらいのリスクであれば受け入れられるのかを、ウェルスナビが質問で診断し、おすすめの運用プランを提案してくれるのです。
一般的に、リスクとリターンは比例の関係にあると言われます。多少リスクをとっても大きく増やしたいのか、それともリスクを抑えて安定的にコツコツ増やしたいのかを診断してくれる、というわけです。
1分で最適な運用プランを提案してくれる無料診断
ウェルスナビの場合、質問は以下の6つのみです。
・年齢(20代、30代、40代など)
・年収(300万未満、500万未満、1000万未満など)
・金融資産(500万未満、1000万未満、3000万未満など)
・毎月の積立額(なし、1万、3万など)
・資産運用の目的(余裕資金を着実に運用、住宅資金のために短期的に運用など)
・株価が1ヶ月で20%下落したらどうするか(投資資産をすべて売却、追加で投資を行うなど)
この質問の内容を元に、リスク許容度を5段階で判定してくれます。
ウェブサイト上で無料診断できますので、興味のある方は試してみるといいでしょう。
私は資産運用の目的を「余裕資金を着実に運用」、株価が1ヶ月で20%下落したら「追加で投資を行う」などと回答しました。
その結果、リスク許容度は5/5。一番リスクを受け入れられるという判断をされました。
560万円の投資額が30年後、70%の確率で1174万円以上になると記載されていました。
作成された運用プランでよければ、あとは申し込むだけで運用がスタートします。私はこのまま申し込み、運用をスタートさせました。
なお、運用プランの詳細を変更することもできます。
例えばリスク許容度が5/5だからといって、高いリスクのまま投資を行う必要はありません。2/5や4/5などと、リスクを低く設定することもできます。また、毎月の積立額や投資額も変更できます。
1年以上経って増えた?減った?
私は2018年1月からウェルスナビを利用しています。
最初に30万円投資をし、その後毎月1万円ずつ積み立てていますので、本稿執筆時点で総投資額は44万円となっています。
気になる運用結果ですが、現在の資産総額(手数料を差し引いた金額)は日本円で44万4441円(+4441円)。
結論からいうと今のところ、資産は1%程度増えています。
なお、申し込み後にリスク許容度や投資額などの変更はしていません。資産の内訳は米国株、日欧株、新興国株が8割程度で、その他米国債券、金、不動産が少々といったところです。
手数料は私の場合、預かり資産の1%(現金部分を除く、年率、消費税別)。加えて、信託報酬0.11%程度(投資信託の運用会社に支払う手数料の年率)を間接的に負担しています。
手数料は毎月1日分が計算され、1か月分の合計額を翌月1日に支払っています。
ウェルスナビを始めたころは300円弱の手数料が毎月引かれていましたが、1年以上経った今では毎月400円程度となっています。
実際に今まで支払った手数料を入金履歴で確認し、毎月の手数料を合計してみると、4832円でした。しかし私がウェルスナビで保有している商品の分配金が今までに6982円入金されていたことも確認でき、支払っている手数料以上に分配金が入金されていました。
私は個人でも投資信託や株を買っています。この中には、元本が減っているものもあれば、1年運用して10%以上増えているものもあります。ですから、ウェルスナビで1%の資産増加というと、そこまで増えなかったなぁという感想です。
とはいえ、私はこの投資のお金を老後資金の一部に充てたいと考えているので、1年だけの成果でウェルスナビが良かった・悪かったと判断するのは、まだまだ早いと思っています。
これからも定期的に運用状況を確認しながら、ウェルスナビの運用を続けてみようと思います。
【関連記事もチェック】
・投資信託vsロボアド5番勝負! 本当にお得なのはどっち?
・話題のロボアドって結局どうなの?メリット・デメリットを辛口で解説
・お金のプロが辛口採点!ロボアドvs投資信託、どっちが得?
・ロボアド投資のメリットと注意点 向いているのはこんな人
・投資信託、どっちが得? 投資信託で勝利する極意
松尾 朋美 証券外務員1種
税理士や公認会計士の資格を持つ家族と過ごし、大学卒業後は証券会社に約4年勤務。その後大手ネット会社に入社。現在は独立し、個人のマネー相談や執筆、ネット広告の運用やコンサルティングなどを行う『金融とネットのプロフェッショナル』。20~40代の子育て世代からのマネー相談が多く「金融リテラシーが低い人が損しない世の中にしたい」をモットーに活躍中。一児のママでもある。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう