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17/05/09

相続・税金・年金

はじめての確定拠出年金投資! キホンのキから運用のポイントまで

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2001年10月から始まった確定拠出年金。いわゆるDCまたは日本型401kと呼ばれるものですが、2017年以降大きな改正が順次行われることになりました。
すでにDCは14年以上の歴史を持っていますが、2017年からの改正もあって最近話題に上ることが多くなりました。
DC制度のキホンのキから運用のポイントまで解説しましょう。



公的年金だけでは生活できないという現状

年金相談の現場で強く感じていることは、公的年金だけでは今までの暮らしは確保できないということです。

いま、特別支給の老齢厚生年金(60歳から64歳の間のみ支給される)の請求ができる昭和29年生まれの男性で、40年近く企業で働いて厚生年金に加入していた方でさえ、基礎年金が加算される65歳からで年間200万円から250万円までぐらいが平均的な年金額です。今後高齢者の割合が増えていくことがわかっている今、年金が大幅に増えるとは考えにくいです。

とすれば、老後資金は自助努力で用意するしかありません。そんな現実が背景にあり、老後資金を節税の恩恵を受けながら準備できる、確定拠出年金にスポットが当てられてきたのです。



確定拠出年金は、税法上のトリプルメリットが享受できる

確定拠出年金は、
(1) 毎月少額を積み立てながら、
(2) その資金を自分で運用し
(3) 60歳以降に一時金または年金で受け取る
ことができるものです。

その他の大きな特徴は、「ポータビリティがあること」つまり持ち運びができるということです。勤務先が変わった、自営業になったなど環境が変わっても運用が続けられるので、確実に老後資金として使うことができるのです。

そして、何より魅力があるのが節税効果です。積み立て時は小規模企業共済等掛金控除として所得控除を受けることができ、売却益や分配金などの運用益は全て非課税、受け取るときも公的年金控除や退職所得控除を使うことができます。
「所得控除」と聞いてピンとこない方のために補足しておきますと、これは、所得税を計算する元となる所得額から減額できることです。所得控除が増えるほど、支払う所得税と住民税が減るので、この制度を利用すると大きな節税となります。



確定拠出年金は、自己責任で運用する

確定拠出年金は自分で運用商品を決めなければなりません。お金が減るのが怖いから投資商品は選ばないという方も多くいます。その気持ちは十分理解できますが、それを避けていくことはとてももったいないことなのではないでしょうか。長期的に定期預金だけに預けていては、インフレに対応することができないからです。

どれくらいリスクを追えるのか、どれくらい損失に耐えられるのか、自分のリスク許容度を知り、ラインナップされている商品の特徴を知り、定期的な現状把握と、それに伴った配分変更などを行えば、それほど神経質になる必要はありません。DCは毎月積立・長期運用という安定的に投資を行う原則を兼ね備えている制度なのですから。

とはいえ、メリットばかりに気を取られていてはいけません。ランニングコストとして、口座事務手数料、投資商品を選択すれば信託報酬も必要なので、加入前にはコスト面やサービス面での比較も重要です。そしてもうひとつ、確定拠出年金は60歳以降しか引き出しできないので、その点も注意が必要です。



2017年からの大きな改正点まとめ

2017年1月から個人型DCの加入可能範囲の拡大となり、従来加入できなかった会社員、専業主婦(夫)などの第3号被保険者、公務員も加入可能となります。

これによって、公的年金加入者のほぼ全員が確定拠出年金に加入できることとなり、現在はあまり積極的に店頭販売していない金融機関も、個人型の顧客取り込みに遅れをとらないように、商品内容や社内の体制を整えてくることが考えられます。

近くの金融機関に行ったときに、窓口での営業トークに振り回されることがないように、今から制度と商品についてしっかり学んでおきましょう。

また、企業型DCに加入している方も個人型にも加入できるようになります。企業型DCは基本的には従来イメージの退職一時金の代用であり、積み立てるお金については企業が拠出してくれているので、完全な自助努力ではありません。ですので、この大改正を機会に制度について理解を深めておきましょう。

企業型では、規約に定めがあれば「マッチング拠出」といって、限度額の範囲で個人が拠出することも可能です。それぞれの商品特徴を理解するためにも、企業型でラインナップされている商品をリスク(基準価格の上下幅の大きさ)の大きい順に並べてみることをお勧めします。
合っていなくてもいいので、わからないなりにインターネットなどで調べながら作業してみましょう。並べ終わったころには、商品知識が数段アップしているはずです。

確定拠出年金の加入を機に、「積み立て貯蓄から積み立て投資」に切り替え、老後資金と運用について学ぶチャンスを、もっと増やしていきましょう。



小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター

社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。

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