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19/02/25

家計・ライフ

患者力が必要な時代に。がんサバイバーのファイナンシャルプランナー(FP)が教えるお金と仕事のこと

ある日突然「がん」と診断されたら、あなたはどのように感じるのでしょうか。まさか自分がと、ショックで立ち上がれない人、どうやって家に帰ったか覚えていない人も。「がん」になるとは、それだけ大きな出来事なのです。突然はじまる患者ライフに慌てないためには、「今」からできる備えと、がん患者になった自分を受け入れる時間が大切です。

今回は、実際にがんを告知された私の体験をもとに、治療やお金のことをどう考えたか、お伝えしていきます。

告知から1年が正念場。自分にとって良い治療は医療者と一緒に考える

2011年7月。当時43歳だった私は、がん検診をおこなった病院で乳がんと告げられました。勤めていた会社を6月に辞め、年内をめどに一生涯の仕事を見つけようと考えていた矢先の出来事。告知は、「働かない=バカンス」から「働けない=闘病」に変わった瞬間でした。それからの日々は、検査に手術、治療の開始とせわしない。目の前の課題をひとつひとつクリアしているうちに、1年たつという感じです。この時間は私にとって、まるでロールプレイングゲームで戦う勇者のように、少しも気の休まらない時間でした。

突然の「がん」宣告で大きなストレスを感じていると、この1年の間に会社を辞めたり、治療をあきらめたり、人生まで投げ出そうとする人も少なからずいます。また、積み重なる治療費が財布を圧迫することにも。現在は医学の進歩によって「がん」は死に直結する病気から「治せる病気」あるいは「長く向きあう病気」になりつつあります。前に進むには、このような複雑な問題を整理するとともに、「考え方」や「価値観」など自分が何を大切にするかも大きな要素となってきます。

現在、告知は当たり前。そのうえで、医師から提示される治療やそのスケジュールが良いのかを自分のチカラで選択していく、「患者力」が必要な時代に変わっています。とは言え、急にがん患者となった私たちが、自分にとって何が良い治療なのかを選べるとは考えにくい。何も言わず黙っていると、理解し納得したと判断されます。

では、どうするのがベストなのか。それはやはり医療者と一緒に考えることだと思っています。

まずは、自分の「がん」に対する最低限の知識を身に付けましょう。そして、担当医に「子どもの卒園式には出席したい」、「治療と仕事を両立したい」、「治療を続けるよりも、家族との時間を大切にしたい」など、自分の希望や価値観を伝えましょう。治療費がいくらかかるかも聞いておくと安心です。そうすると、医療者は患者のことばを尊重しながら、治療法やスケジュールの選択をサポートできます。

高額療養費制度の自己負担額も増加。備えが必要なことも

「貯金があれば保険はいらないと聞くけど、本当なの?」という質問をよく受けます。
実際にかかるお金は人それぞれ。一概にいる・いらないとは言えません。ですが、高所得者ほど医療費の自己負担額が増えており、備えが必要なことは案外知られていません。

公的医療保険には「高額療養費」という制度があって、医療費の負担が重くならないように1ヵ月あたりの上限が設定されています。高額療養費は1入院単位で考えるのではなく、月ごと、診療科ごと、入院・外来別で適用されます。このような公的サポートがあると一見安心ですよね。

ですが、将来の社会保障費を抑えるためなのか、実は2015年1月に「高額療養費制度」が改正されていました。具体的には、70歳未満の所得区分が3区分から5区分に細分化されたことで、高所得者の自己負担額がアップしたのです。

がんは個別性が強いので、どんな治療を受けるかはその時にならないとわからないのが難点です。病気になったときにまず頼るのは、高額療養費や傷病手当金など社会保障です。それから、会社の制度である付加給付やお見舞金、治療に使える貯蓄があれば安心です。それでも対処できないことがあるなら、保険で準備すればいいのではないかと。がん保険に加入できるのは、一般的には健康なときだけです。あなたがどれだけ制度で守られているか、どこまで治療を望むかで比較検討してください。

ファイナンシャルプランナー(FP)も予想外だった出費とは?

いったいいくら費用がかかるか、わかりにくいのが「がん」という病気の特徴。がんの性質や治療の経過を見ながら、治療法や薬を決めたり変えたりするため、トータルでいくら準備すればいいのかが本当にわかりにくいのです。そのうえ、入院中の食事代や差額ベッド代、退院後にも意外な費用がかかります。

がんになるとまとまったお金が必要なのでは! と思いがち。ですが、未承認の高額な薬を使ったり、先進医療など公的保険対象外の治療を受けたりしない限り、入院時に医療費が全額自己負担になることはほぼありません。

ただ予想外だったのは、がんと診断されてから実際に治療が始まるまでの検査が多く、自己負担する額がかさんだことです。

私はレントゲンやエコー、CTなどいくつもの検査を受けました。保険診療とはいえ自己負担は全部で約3万円程度。また、検査のために会社を休むなど時間の工面も必要です。つい見落としがちなので事前検査のスケジュールを確認しつつ自己負担の目安を聞いておきましょう。

まとめ

わたしたち患者や家族は、がん告知を受けた時から数週間の短期間に、治療のことだけでなく仕事や家族、かかる費用についても考えなければなりません。そこで、制度面だけでなく、こころやカラダ、経済的な痛みまで軽くする方法を、幅広く紹介しながら解説した書籍「がんを生きぬくお金と仕事の相談室」(河出書房新社)をこの度上梓いたしました。

がんの治療には、いくつもの治療法があります。どれを選ぶかは、患者のライフスタイルや考え方で変わります。医師と相談の上、自分にとって最適な治療を見つけることが何より大切です。そのときは、アフターフォローまで考えて治療できる医療機関を選びましょう。

『がんを生きぬくお金と仕事の相談室』
辻本由香 著

がんを生きぬくお金と仕事の相談室
(河出書房新社)

私自身や家族が「がん」になったときに知りたかったことや、我が家以外の患者や家族が何を考え困っていたかについて、アンケートやインタビューの形で取材しました。また、緩和ケアの専門医や先進医療のクリニックも直撃取材。社会問題になっている、将来子どもを持つ可能性の温存(妊よう性温存)についても取り上げています。

辻本 由香 おふたりさまの暮らしとお金プランナー

企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。暮らしにまつわるお金について知識を得ることは、人生を豊かにすると知る。27歳で阪神大震災、43歳で乳がんを発症した経験から、備えることの大切さを伝える活動を始める。現在は奈良で独立系のFP事務所を開業。セミナーを主としながら、子どものいないご夫婦(DINKS・事実婚)やシングルの方の相談業務、執筆も行っている。著書『がんを生きぬくお金と仕事の相談室』河出書房新社。FP Cafe登録パートナー

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