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19/01/21

家計・ライフ

崖っぷち老後資金!自営業者・フリーランスの老後資金はこう貯めろ

自営業者・フリーランスの方が増えてきました。
フリーランス(副業・兼業を含む)で働いている人は約1000万人で、労働人口の約6分の1に当たる数字です(フリーランス白書2018年)。

多様な働き方が認められてきて、独立・副業の敷居が下がりました。またクラウドストレージや、ビデオチャットにより、時間・場所にとらわれない働き方ができるということも、フリーランスが増えてきた一因でしょう。
多様な働き方ができるのはいいのですが、心配なことがあります。それは、老後資金です。
今回は、フリーランスの老後資金についてお話しをしましょう。

夫婦共稼ぎの年金は、心配しなくても大丈夫

会社員・公務員に比べて、フリーランスの人は公的年金が少ないです。そのままだと老後の生活はかなりヤバイと言えます。
会社員などには、厚生年金があります。さらに夫婦共稼ぎの家庭は、ダブルで厚生年金に加入しているので、老後資金はそれほど心配することはありません。
ダブル厚生年金だと、それだけで月額30万円ぐらい受け取れることになるからです(受給額は人によって違います)。

つまり、夫婦共稼ぎでダブルの厚生年金の方は、「老後資金は上がり!」と言えます。
しかし、心配なのは、フリーランス・自営業の方です。
フリーランスの方の年金は、国民年金しかありません。
国民年金を満額受け取ったとしても、77万9300円です(2018年度)。月額だと約6万5000円です。夫婦で満額としても月額約13万円ですので、これでは老後生活が成り立ちません。
ですから、フリーランスの方にこそ、真剣に老後について考えていただきたいと思います。

フリーランスの人が使える「年金の増やし方」

それでは、フリーランスの人には、「年金は冷たい制度なのか?」と思ってしまいますが、そんなことはありません。じつは厚生年金に代わる制度がいくつかあります。
さて、自営業者・フリーランスの人は、年金制度では第1号被保険者にあたります。
第1号被保険者が使えるものには、付加年金・国民年金基金・iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)があります。年金ではありませんが、小規模企業共済も有効な手段です。
一つ一つ解説をしていきましょう。

2年で元が取れる!とっても有利な「付加年金」

月額で400円の掛け金で、受け取り2年間で元が取れるのが「付加年金」です。
少額でとても有利なので、すぐにでも実行できますね。

仕組みは、次のようになっています。
付加年金の掛金は、月額400円。受け取れる年金額は、加入した月数×200円です。
具体的には、5年間付加年金を支払った場合、支払った保険料は、400円×60ヵ月=2万4000円です。

受け取れる額は、次のようになります。
2年間受け取ると、200円×60ヵ月×2年=2万4000円
10年間だと200円×60ヵ月×10年=12万円
おわかりのように2年で元が取れて、とても有利な制度です。ただ金額も少ないところが難点です。

厚生年金の代わりの制度「国民年金基金」

国民年金基金は、会社員・公務員の厚生年金に代わるものとして、平成3年に成立した制度です。フリーランスの2階建て部分とも言えます。年金の受け取り方法は、終身型と確定型の2種類があります。厚生年金と同じ目的なので、終身型のプランが中心になっています。

掛金の上限は月額6万8000円で、受け取れるのは60歳以降です。途中で解約することはできません。掛金は全額控除の対象で、受け取る時も公的年金控除の対象になっています。つまり節税にもなります。
ちょっと心配なのは、国民年金基金の財政が厳しくなっているところです。しかし、もしも破綻しそうになった場合でも、国からの支援があり破綻は防げると思います。

各自で行う運用がよければ資金が増える「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」

20歳から60歳の方であれば、誰でも利用できるのがiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)です。フリーランスなどの第1号被保険者であれば6万8000円が掛金の上限になります。この上限の6万8000円は、国民年金基金との合算額になります。
国民年金基金は受取額が決まっている確定給付であるに対して、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)は、受取額が各自で行う運用次第という点が大きな違いです。

国民年金基金と同じく60歳以降受け取ることができますが、途中解約はできません。税制面でも、掛金が全額控除になり、受け取る時には公的年金控除が使えるのは同じです。

自営業者・フリーランスの退職金となる「小規模企業共済」

自営業者、フリーランスの人には、退職金がありません。小規模企業共済は、そのための積立制度です。
掛金の上限は月額8万円です。仕事を辞めたときには、退職金として受け取ることができ、退職区金控除の対象になり、税制面ではとても有利です。年金で受け取る時には公的年金控除が使えます。また資金繰りが厳しいときには、貸付制度もあります。

国民年金基金、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)と併用することができるので、組み合わせると節税額が大きくなり、とても有利です。ぜひ検討してください。

まとめ

じつは、フリーランスの人には、これらの制度を組み合わせてうまく使えば、会社員・公務員よりも、節税のメリットが大きくなり、さらに老後資金を準備することができます。
フリーランスの人こそ、老後資金の準備が大切です。できるだけ早く準備を始めましょう。

長尾 義弘 NEO企画代表

日本ファイナンシャルプランナー会員(AFP)
大学卒業後、出版社の編集部に勤務。何社かの出版社を渡り歩き、何冊かのベストセラーに携わる。その後、1977年にNEO企画を設立。2004年に2級FP技能士を修得。現在、日本ファイナンシャルプランナー会員(AFP)。出版プロデューサーとして数々のベストセラーを生み出す。若干オタクが入っているほど経済とアニメが好き。著書・監修は、「金持ち定年、貧乏定年」(実務教育出版)、「別冊宝島の年度版シリーズ『よい保険・悪い保険』」(宝島社)、『保険はこの5つから選びなさい』(河出書房新社)など多数。

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