23/03/05
お金持ちと貧乏人に分ける、5つの生活習慣
お金持ちだからといって、特別に目立つ習慣を持っている人は少数派。あまり目立たないけれど実はお金持ち、という人は少なくありません。
自然体にふるまうお金持ちですが、お金持ち特有ともいえる生活習慣があります。お金が貯まるかどうかは日々の暮らし方の積み重ね。お金持ちの習慣を身につければ、意識しなくてもお金持ちになる可能性がひろがります。
今回は、お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣を5つ紹介します。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣1:お金持ちは安いもの選びを隠さない
お金持ちは、似たようなものが売っていた時、安い方を選ぶことをためらいません。お金持ちとは言えない人ほど、安いもの選びをためらいがち。なぜそうなってしまうのでしょうか。
それはおそらく、安いほうを選ぶ→なぜなら高いほうを買うだけのお金がない→貧乏はいやだなぁ、と暗い気持ちになりそうだからかもしれません。
あるいは、安いものを選ぶ→お店の人に貧乏だと思われてしまうかも→それは恥ずかしい…、という気持ちになるからかもしれませんね。
お金持ちになる人はそんな心配はしません。
価格の差は何?→機能の充実度が違う→機能は少なくて十分→安いほうを選ぶ、と自分の価値観で選ぶことを優先できると、安いほうを選ぶことにネガティブな気持ちを持つ必要はなくなります。そもそもお金持ちなので、貧乏だと思われることなど意に介さずにすみます。
それから、お店のスタッフに、安いものはないか聞くときのボキャブラリーが多いと、安いもの選びもスマートにできます。「ちょっと高いなぁ、もっと安いものはありませんか?」とダイレクトに聞く方法もありますが、「ちょっと高い」は「予算オーバー」にすると、言いやすいでしょう。計画的な支出を心掛けている雰囲気がただよいますよね。
「安いもの」は、「お値打ち」「お手頃」「リーズナブル」など、意外と言い換え言葉が豊富です。コスパ重視で価値ある品物を探している感じです。
お金持ちだってお金は大切。むしろ、お金の大切さをわかっているからお金持ちになるのかもしれません。ですから、必要のないものにお金は使えません。
値段ばかりではなく、自分にとっての必要性をしっかり判断できることが、お金持ちの生活習慣です。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣2:お金持ちは3桁以上の計算が得意
何かの値段を比べる時、単純に比較できないことがよくあります。
たとえば、大きいキャベツが1個で298円、小さいキャベツが1個198円、と並んでいたら、いったいどちらがお得なのでしょう。
これは、大が約300円、小が約200円ですから、値段は3:2。大きさ、重さをくらべて3:2なら、どちらを買ってもおトク度は同じ。
しかし、大が3で小が1くらいなら、大のほうがおトクですね。
逆に、大が2で小が1なら、小のほうがおトクです。
3桁以上になると暗算しにくいものですが、計算しやすい金額に丸めて考えると、店頭でもさりげなく比較できます。
同様に、2割引きや3割引きの計算も簡単に計算できます。
1万9800円のコートが2割引きなら、まずコートの値段が約2万円とします。そして、2万円×0.8と考えます。2×8=16、つまり約1万6000円だということ(正確には1万5840円)。
3割引きなら×0.7、1割引きなら×0.9です。割引も掛け算九九で計算できますね。
正確に計算しようとすると、暗算では面倒です。
同じ2割引きの計算でも、1万9800円の1割が1980円、倍にして3960円が2割の金額、1万9800円-3960円=?、と考えていたら眉間にしわがよりそうですね。
だいたいの金額、つまり概算で考えて、1万6000円ならお買い得かどうか、改めて判断するといいですね。
2割引きだからなんとなくおトクそう、というイメージだけで買うのは避けたいものです。
お金持ちほど金額にはシビアです。概算でもよいので計算してから買う習慣をつけておくことが大切です。さらに、割引クーポンがあるなら使い、ポイントがつく支払い方法を選ぶことも習慣になれば面倒ではありません。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣3:お金持ちは、特別な支出が少ない
普段の生活のなかで、節約を心掛けている人は多いと思います。ペットボトル飲料を買う時は安い自販機を探したり、コンビニのプライベートブランド商品を選んだり、ちょっとした支出にも気を付けることは大切です。
しかし、10円単位の節約には厳しいのに、特別な支出になると財布のヒモが緩んでしまう人はいないでしょうか。
コロナ禍では、自宅で仕事がしやすい環境を整えるため、デスクやモニターを購入した人も多かったようです。また、オンライン会議に参加する時に必要な、ウェブカメラ、ヘッドフォン、マイクなどを揃える必要に迫られた人もいるでしょう。
仕事に必要で、しかも早急に買わなければならない場合、価格や性能の比較をする間もなかったかもしれませんね。
このような支出は、「特別なんだから高くても仕方ない」、と考えてしまいがち。
そして、そう考え始めると、コロナ関連の支出全般に、財布のヒモが緩みっぱなしになる危険性があります。
お金持ちは支出にはいつもシビア。特別なことがあっても、できるだけ早く普段のモードに戻って特別な支出は最低限に抑えています。
コロナ禍が収まり、経済的に持ち直すのは時間がかかりそうです。いつまでも、「今だけ特別だから仕方ない」と考えていては、いつの間にか貧乏に転落してしまうかもしれません。
新型コロナウイルス感染症が日本で確認されてから、すでに2年以上が経過しています。新しい生活様式がニューノーマルと言われているように、家計もニューノーマル=新しい日常としてのバランスをとっていきましょう。
特別な出費を少なくするには、当たりまえのようですが、支出を「特別費」とひとまとめにするのではなく、「○○費」と項目を割り振ることです。たとえば、大型家電の買換えは「家電費」、ご祝儀やプレゼントは「交際費」にしましょう。
ケータリングやテイクアウト、外食などを食費に含むと、実態が把握しにくくなることもあります。スーパーで食材を購入するお金とは分けて管理したい場合は、外食分は「レジャー費」にすることでもいいですし、「外食費」を別に作ってもいいですね。
家計管理は、お金の流れをコントロールすることが大切です。「特別だから」といって、通常の家計と切り離してしまうと、コントロールが難しくなってしまいがち。
毎月買うものでなければ年単位で予算をキープしておき、その範囲内でやりくりをするクセをつけるといいでしょう。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣4:お金持ちは、お金のことは時々しか考えない
コロナ禍にあっても、収入よりも支出が少なければその差額が貯まっていき、お金持ちにもなるでしょう。
しかし、支出を少しでも抑えたいからといって、いつもお金のことばかり考えているのは気が滅入るものです。
貧乏な人も、お金のことを考えるのは時々かもしれませんが、それはどんな時でしょうか。ムダづかいを後悔したり、月末ピンチでどうやって乗り切ろうか考えたりする時、つまりお金を使った後ではないでしょうか。
お金持ちがお金のことをじっくり考えるのは、主に予算を立てる時、つまりお金を使う前です。
予算は一度立てたら基本的に変更しないので、その後はあまりお金のことは考えず、予算を守ることだけ注意していればいいのです。
貧乏な人は、そもそも予算を立てていないことも少なくありません。
予算とは、何にいくらお金を使うのかという予定です。
予定がないままだと、その場のおトクっぽい雰囲気に流されて、ついいらないものを買ったり、少しでも安いものを選んだはずが、粗悪品でかえって割高についたりと、結果的には決してトクをしていないことが多いものです。
予算を立てることは、収入と支出をコントロールする第一歩。それはコロナ禍でも変わりません。お金を使う前に、しっかり考えておきたいですね。
予算づくりのコツは、まず自分のお金の使い方を把握すること、そして無理をしないことです。
毎月の食費や日用品、携帯料金、洋服や美容に使っている費用など、支出額がすぐに思い浮かぶでしょうか。1円単位で把握している必要はありませんが、せめて千円単位での把握はしておきたいですね。
もしもできていない場合には、1カ月だけでもいいので支出の記録をとって、支出額の目安を知っておきましょう。
そして、支出の実態を知ったうえで予算を立てます。
予算は目的を設定すると考えやすくなります。たとえば、毎月5万円貯蓄する、などです。
そうすると、収入-貯蓄=支出、と計算して支出総額がわかるので、支出総額に収まるよう、項目ごとに予算を立てていきます。
月の終わり、あるいは給料日の前日には収支の確認をして、予算の見直しをしましょう。
予算が守れていればすばらしいですね。目標の金額がきちんと貯まっているはずです。来月以降も続けてお金を貯めていけばいいでしょう。
予算が守れなかった場合もあるでしょうが、「もっと節約を頑張れたはず」などと自己嫌悪におちいっては家計管理がつらくなってしまいます。「無駄遣いはなかったかな」というスタンスがちょうどいいかなと思います。
大切なのは、守れる予算であること。節約をして貯蓄を頑張りたくても、あまり無理をしてしまうと続きませんし、予算を守れないと家計管理も挫折してしまいます。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣5:お金持ちは、新しいもの好き
お金持ちは、新しいサービスや商品が大好きなようです。情報を集めては、すぐに試してみています。
キャッシュレス決済や、定額制のサブスクリプションサービス、シェアリングサービスなどおトクなサービスも積極的に利用して、自分のライフスタイルに合うものはどんどん取り入れています。
お金持ちじゃなくても、新しい家電や、宅配サービス、通販サイトなどには、多くの人が興味を持つでしょう。いち早く試してみて、周りの人にも教えてあげたくなるかもしれませんね。
しかし、このような新しいもの好きはお金が貯まるどころか、出費がかさんでしまいがち。
もうお気づきですね。お金持ちが好きな「新しいもの」は、お金に関するものや、おトクと言われているものなのです。
「お金に関するサービスは難しそう」「損をするのが怖い」などと敬遠しがちになっていませんか。もちろん、大きな損をしないように、学ぶことも大切ですが、予算を守れば大丈夫です。
経済は時代とともに移り変わっていきます。従来のスタイルにこだわるよりも、新しいものを取り入れることで、お金持ちはよりよい生活を手にいれる可能性を広げているのでしょう。
お金持ちは投資にも積極的な傾向です。投資は元本保証ではないので、怖いと思う人もまだまだいます。しかし、日々の買物も実は同じようなことをしているのです。
美味しそうと思って買った食材、役に立ちそうだからと買った雑貨など、買ってみたけど結局あまり使わず処分してしまった経験は誰しもあるのではないでしょうか。
損をするのはイヤなので、買物をする時にはリサーチしますよね。もっと安く売っている所があるのではないか、自分には合わないのではないか、いろいろ調べて後悔することのないよう考える人が多いと思います。
それでも、ときには失敗もするでしょう。
投資も似たようなものです。ただ、その失敗=損失が、自分の許容範囲かどうかがポイントです。
大型家電などは購入価格だけではなく、処分する時もお金がかかるので、かなり慎重になるのではないでしょうか。価格は安くても、生鮮食品もムダにならないようするには慎重になります。これらは、失敗のないようにリスクの小さな買物を心掛ける買物です。
一方、ちょっとしたコスメなどは試しに買ってみる、という人も多いのではないでしょうか。このような買物は、ある程度のリスクをとってチャレンジをする面白さがあります。
金融商品も同様に考えることができます。リスクを極力小さくするローリスクの商品と、リスクをとりつつリターンを狙うミドルリスクの商品の使い分けを考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
ローリスクの商品はつみたてNISA(積立ニーサ)を利用した投資信託を毎月2万円、ミドルリスクの商品は株式投資を月5000円程度、といったように決めておくのもいいですね。
まとめ
お金持ちならではの生活習慣を見てきました。どれもすぐに取り入れられるものばかり。決して難しいものではなく、むしろ簡単すぎるのでは?と思った人も多いのではないでしょうか。
お金持ちになるには、収入を増やして支出を減らすこと。そのためにはお金持ちの習慣を身につけることが早道です。なぜなら、習慣にすれば無意識にお金持ちの行動をとれるからです。ぜひお金持ちの習慣を身につけて、お金に縛られない暮らしをしたいですね。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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