18/04/16
キャッシュレス時代のお得なマネー術の新常識
お金を受取ったり使ったりする時には、できるだけおトクにしたいものです。そのためには、ちょっとした工夫と情報が必要。面倒だと思って避けていると、いつの間にか知らないのは自分だけ、ということになりかねません。
マネーをとりまく状況は日々変化しています。マネーの常識・非常識も時と共に変わっていくので、昔の常識が今の非常識になっていることもあります。
では、最近のマネー関連で新しい常識となりつつあることには、どのようなことがあるのでしょうか。
支払いは、現金よりおトクな電子マネーで
スーパーやコンビニで買物をした時に、電子マネーで支払いをすると、ポイントが付く分おトクです。ポイントは還元率も大切ですが、使いやすさはそれ以上に重要。せっかくためても、期限切れなどで使わなければ無駄になってしまいます。
また、電子マネーのチャージには、現金のほか、クレジットカードを使う方法もあります。クレジットカードでチャージをすれば、クレジットカードのポイントと、電子マネーのポイントがダブルでつくのでさらにおトク。
使いすぎが心配ならオートチャージにはせず、予算を決めてチャージしましょう。
○流通系電子マネー
「楽天Edy」「WAON」「nanaco」などがあります。いつも買物をしているお店で支払いに使えることはもちろん、ポイントが現金と同じように使えるかどうかも考えて、利用する電子マネーを決めましょう。「nanaco」は税金の支払いにもできることが特徴です。
○交通系電子マネー
「Suica」「PASMO」「ICOCA」「SUGOCA」など、交通機関ごとにありますが、1枚持っていればどの交通機関でも共通して使えます。
キャッシュレスの流れはスマートフォン決済へ
電子マネーはおサイフケータイで使用すると、スマートフォンひとつで複数の電子マネーの使い分けができて大変便利です。しかし、おサイフケータイは日本独自の規格のため、グローバルモデルが中心のSIMフリーのスマートフォンでは使えないことも少なくありません。
そこで新たな決済法として、QRコードやバーコードを読み取ることで支払いができるスマートフォン決済が注目されています。
「楽天ペイ」「LINE Pay」「d払い」は、貯めたポイントを現金同様に支払いに使うことができます。「Origami Pay」はポイント制度がありませんが、利用時に2%割引になる提携ショップが多数あります。
スマートフォン決済も、クレジットカードで支払いをすればカードのポイントもたまります。使いすぎには気をつけて、予算管理はしっかり行いましょう。
身近になりつつあるフィンテック
時代は徐々にキャッシュレスの方向に向かっています。これは、外国人が多く来日するようになっていることと無関係ではありません。特に中国でのキャッシュレス化は目ざましく発展しています。これはATMのようなインフラ設備が不要で、クレジットカード専用の読み取り端末も不要なので、コストがかからず普及しやすいことが一因となっています。
日本でも、金融機関のコスト削減は大きな課題です。最近では各金融機関の、ATM利用手数料や振込手数料の無料回数が減るなどして実質値上げをしていますが、サービスが悪くなれば「LINE Pay」のようなスマートフォン決済に利用者は流れていくでしょう。「LINE Pay」なら、現金がなくても買物ができますし、個人間送金は何度でも無料だからです。
そこでチェックしたいのが、2018年秋にリリース予定の、「Money Tap」というアプリ。
これは、銀行の業界団体「内外為替一元化コンソーシアム」が開発したものです。まずは、りそな銀行、住信SBIネット銀行、スルガ銀行が対象となり、この3行間であれば他行あてでも瞬時に低コストで送金ができる見込みですが、対象銀行が増えれば利便性がさらに大きくなります。
なぜ、瞬時に低コストで送金ができるのかというと、フィンテック(=ファイナンスとテクノロジーを合わせた造語)の技術を使っているからです。フィンテックの技術が、いよいよ身近になってきました。
金融業界は徐々に、そして確実に変化しています。
新しい波に流されてしまわないように、自分のスタイルはしっかり保ちながら、今後の展開に目を向けていきましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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