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24/12/07

家計・ライフ

会社も役所も教えてくれない定年後のお金情報『定年後のお金と生き方大全』

会社も役所も教えてくれない定年後のお金情報「定年後のお金と生き方大全」

定年後の生活を不安に思う人は少なくありません。「年金だけで生活していけるのか不安」「何歳まで働かないといけない?」という人に紹介したいのが今回のムック本。定年後に充実した生活を送るための資産運用の基本や、家計の負担を軽減してくれる制度が、全ページカラー・図解で細かく紹介されています。

50代家計の一番の負債は「バブル妻」!?

冒頭のスペシャル対談は、経済ジャーナリストの荻原博子さんとマネーコンサルタントの頼藤太希さんによるもの。二人ともバリバリのキャリアを持つ経済人ですが、専門的すぎずわかりやすい内容になっています。

老後の生活において一番の負債となるのは「バブル妻」なんだそう。インパクトの強い言葉にびっくりしますが、バブル世代に「三高(高年収・高学歴・高身長)」の男性と結婚し、専業主婦になって楽に暮らしてきた現在50代後半の妻たちを示すそうです。

働いたことがなく今でもバブリー感覚でいる妻と、バブルがはじけたのちにリーマンショックと長い不況時代を耐え抜いてきた夫との金銭感覚の差は広がる一方。バブル妻は何十年も働いてきた夫の苦労を知らずにいつまでも贅沢な生活をしたがるため、お金に対してシビアな夫と考え方が合わず、すれ違いから熟年離婚につながりやすいといいます。
妻は現実を見つめてお金を稼ぐことの大変さや理不尽さを知ることが大事。自分の価値観を変えることは大変ですが、お互いの考えを合わせて夫婦で歩み寄ることで、老後の暮らしを支え合えるようになります。

また、現状の資産と負債を紙に書き出すといいそうです。最近ではあまり紙に書かなくなっていますが、全体を把握しやすい上に夫婦で見て確認できるので、家計についての共通認識を持ち、互いにより良い暮らしを目指せる老後につながっていきます。老後について夫婦で話し合い、一緒に協力できれば不安も減るでしょう。

正反対の考えからの共通認識

萩原さんはあまり投資を勧めない派で、頼藤さんは推奨派。対立しているようですが、おもしろいことにニ人の考え方のベースは似ています。素人が簡単に儲かるほど投資の世界は甘いものではありません。何も学ばないままノリで投資を始めてもうまくいかないのでやめた方がいいというのが萩原さんの意見です。投資を禁止しているのではなく、始める以上はきちんと勉強するようにとアドバイスしているのです。

頼藤さんは、投資を勧めてはいますが、あくまでもマネープランの選択肢の一つとして捉えるべきもので、人生に影響を与えるほど頼りすぎてはいけないと言います。投資は誰もがすぐに儲かる金の卵ではなく、資産が目減りするリスクもあると理解した上で始めるもので、必要な生活費とは別の余剰金で時間をかけてコツコツ取り組むべきだという意見です。

二人とも、投資に慎重に向き合い、比重を置きすぎないのをよしとする姿勢が共通しています。二人が口々に、人生はお金がすべてではなく、お金があっても幸せとは限らないと話しているのが印象的。幸せイコールお金ではなく、人生の幸福度を高めるものは、シンプルに健康や周囲との信頼関係になるとのこと。確かにどちらもお金に換えられない大切なものです。
人生も投資も自分で納得して選んで、後悔しない人生を送るようにというのが、二人からの共通のメッセージでした。

お金をめぐる最新事情

経済の動きをチェックするのは自分のお金を守るために大切なこと。お金に関する法令や経済環境は、社会情勢を受けてどんどん変わっていきます。2024年にはアメリカ大統領選や新内閣発足、NISAの改正や年金改正がありました。そうした時事ニュースが経済に与える影響についての解説のほかに、投資信託・ETFのジャンル別ベスト商品や高配当株の銘柄が、名前を挙げて掲載されています。

また、老後を過ごす「終の住処」をどこにするか、あるいは身辺整理のための血縁関係への相続や贈与の手続きなど、定年を迎えるといずれは決めることになるお金関係の問題が多々紹介されています。

最後の章は申請するともらえるお金について。個人で取り戻すのが難しい未払い賃金を立て替えてもらえる「未払賃金立替払制度」や、移住した人に住居や補助金が出る「定住支援手当」、複数の仕事をかけ持つ高齢者が雇用保険に加入できる「マルチジョブホルダー制度」など、気づかないままで終わりそうな制度がまとめて紹介されており、知っておくと申請できて便利です。

この本で紹介されているように、老後を迎えるにあたってのお金事情について知るべきことはたくさんあり、その時になってから混乱しないように、事前の計画立てや心構えをしておくことが必要です。定年が間近に迫ってからひとつひとつに手を付け始めるのでは遅すぎるため、今のうちから考えて準備しておくのが大切だと心に留めておきましょう。


定年後のお金と生き方大全

小野寺 理香 おのでら りか

読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
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