23/09/04
SBI証券と楽天証券、つみたてNISA・iDeCo・米国株投資をするならどっちがいいのか
※本記事ではアフィリエイト広告を利用しています。
SBI証券と楽天証券はネット証券の「2強」ともいえる存在。SBI証券はグループでの証券口座開設数が1000万口座、楽天証券は単独での証券口座開設数が900万口座を数える最大手のネット証券なのです。SBI証券でも楽天証券でも、投資のサービスは充実しているのですが、使う側としては、自分の投資に合わせてより便利・お得な方を使いたいですよね。そこで今回は、人気のつみたてNISA・iDeCo・米国株投資の3つのサービス・投資について、SBI証券と楽天証券を比較して紹介します。
なお、以下断りのない限り、2023年9月4日時点の情報に基づいて作成しております。
SBI証券と楽天証券を「つみたてNISA」(積立NISA)で比較
つみたてNISAは日本に住む18歳以上の方ならば誰でも利用できる制度(年齢上限なし)。主な特徴は、次の5つです。
●つみたてNISAの主な特徴
①投資の利益にかかる20.315%の税金が20年間非課税にできる
②年間40万円まで投資できる
③金融庁の定めた基準を満たす投資信託・ETFが買える
(2023年9月4日時点で248本)
④積立投資でコツコツ購入する
⑤資産はいつでも引き出せる
SBI証券でも楽天証券でも、つみたてNISAを扱っています。ただ、SBI証券と楽天証券では、つみたてNISAのサービスの細かな点に違いがあります。
●SBI証券のつみたてNISA
・購入できる投資信託:205本(信託報酬の幅:年0.05775%〜1.65%)
・最低投資金額:月100円
・投資頻度:毎月・毎週・毎日
・クレカ決済:あり(クレカ積立・ポイント基本還元率0.5%、最大5%(Vポイント))
・投資信託残高によるポイント付与:あり(Tポイント・Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイル)
SBI証券では、205本のつみたてNISA対象投資信託を購入可能。店舗の銀行や証券会社では数本〜十数本のところも多い中、ほとんどの商品を扱っていることがわかります。
SBI証券で購入できる商品のうち、投資信託を持っている間にかかる「信託報酬」の安い商品に「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」の2本があります。いずれも米国の世界最大級の運用会社、バンガード社のETFに投資して、米国の株式市場に投資ができます。信託報酬はともに年0.0938%と、0.1%を切っています。
最低投資金額は月100円からですから、まずは少額からという方でも始めやすいですね。そのうえ、投資頻度は多くの場合毎月1回ですが、SBI証券では毎月に加え、毎週・毎日の積立もできます。
「クレカ積立」では、三井住友カードを利用してつみたてNISAの支払いが可能。一般カードの場合購入額の0.5%がもらえるVポイントは、1ポイント=1円で買い物の際に使えるポイントです。年会費有料のカードの場合、最大で購入額の5%もらえます。
また、SBI証券の「投信マイレージサービス」では、投信の月間平均保有金額に応じて最大年率0.25%(1000万円以上保有・SBIプレミアムチョイス銘柄)のポイントももらえます(保有する金額・商品により還元率は異なります)。ポイントはTポイント・Vポイント・Pontaポイント・dポイント・JALのマイルの中から好きなものを選べます。クレカ積立とダブルでポイントが貯まります。
※VポイントとTポイントは2024年春に統合。青と黄色の「Vポイント」となる予定です。
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●楽天証券のつみたてNISA
・購入できる投資信託:194本(信託報酬の幅:年0.09372%〜1.65%)
・最低投資金額:月100円
・投資頻度:毎月・毎日
・クレカ決済:あり(楽天カードクレジット決済・ポイント基本還元率0.5%、最大1%(楽天ポイント))
・(楽天キャッシュ決済の場合、ポイント還元率一律0.5%)
・投資信託残高によるポイント付与:あり(楽天ポイント)
楽天証券では、194本のつみたてNISA対象投資信託を購入可能。しかし、SBI証券で投資できた「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」には投資ができません。もっとも、楽天証券で信託報酬が安い商品も「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」「たわらノーロード S&P500」が0.09372%、「iシェアーズ 米国株式(S&P500)インデックス・ファンド」が年0.0938%という具合で、0.1%を切っています。
楽天カードクレジット決済のポイント還元率が2023年6月積立分よりアップ。楽天カードは0.5%、楽天ゴールドカードは0.75%、楽天プレミアムカードは1%となりました。楽天キャッシュ決済と楽天カードクレジット決済を併用することで、合計10万円まで楽天ポイントの還元対象にできます。
また、楽天証券では、楽天ポイントを使って投資をするとスーパーポイントアッププログラム(SPU)の対象になり、楽天市場で買い物をしたときにもらえるポイントが増えます。
具体的には、楽天ポイントコースとマネーブリッジを設定のうえ、楽天ポイントを1ポイント以上使って当月合計30,000円以上のポイント投資(投資信託)で+0.5倍、当月合計30,000円以上のポイント投資(米国株式 円貨決済)で+0.5倍となります。
さらに、楽天証券と楽天銀行を「マネーブリッジ」で連携し、ハッピープログラムに申し込むと、毎月末時点の投資信託の保有残高がはじめて一定の基準残高に到達した場合に楽天ポイントがもらえます。
楽天証券ではNISA口座の開設・キャンペーンのエントリー・クイズに正解・一般NISAまたはつみたてNISA口座で100円以上の投資信託の購入のすべて条件を満たすともれなく2,000ポイントがもらえるキャンペーンも実施されています(2023年8月31日まで)。
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●SBI証券と楽天証券、「つみたてNISA」ならどちらがお得?
投資信託を選ぶときには、信託報酬が安い商品を選ぶのが鉄則。たとえ少しの差でも、長期間運用すると利益の差が大きくなるからです。SBI証券も楽天証券も、安い商品の信託報酬はほぼ同じですから、どちらを選んでもそう変わらないでしょう。
SBI証券では、クレカ決済で得られるポイントの種類を選べます。普段から貯めているポイントが選べるのであれば、SBI証券を利用するのがいいでしょう。
反対に、普段から楽天のサービスを利用しているならば、楽天証券を使いましょう。楽天証券の場合、クレジットカードでの決済と商品保有で同じ楽天ポイントが貯まります。ポイントはなるべく1つにまとめたほうがまとめて使いやすいからです。楽天市場をはじめとする楽天経済圏のサービスとの連動性が高いのもメリットといえます。
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なお、2024年からNISAの制度が改正されます。新NISAは制度が恒久化されるほか、毎年の投資上限額が引き上げられるなど、これまでのつみたてNISAよりも使いやすくなるでしょう。とはいえ、2024年を待たず、2023年からつみたてNISAをスタートするのがおすすめ。つみたてNISAの非課税投資枠は、2024年からの新NISAとは別に保有が続けられるからです。
新NISAがスタートしても、SBI証券と楽天証券のサービス競争は続くでしょう。2024年以降の動向にも、注目しておきましょう。
SBI証券と楽天証券を「iDeCo」で比較
iDeCoは、自分で出した掛金を自分で運用し、その成果を原則60歳以降に受け取る制度です。
●iDeCoの主な特徴
①原則、20歳〜65歳までの方が掛金を出すことができる
(60歳以降は会社員・公務員、国民年金の任意加入者のみ)
②掛金は月5000円から。上限は国民年金の被保険者の種類により異なる
③掛金が全額所得控除。所得税や住民税が安くなる
④つみたてNISA同様、投資の利益にかかる20.315%の税金が非課税にできる
⑤受け取るときにも税金を抑えるしくみがある(ただし、原則60歳まで引き出せない)
●SBI証券のiDeCo
・運営管理手数料:無料
・購入できる投資信託:37本
(信託報酬の安い主な商品)
国内株式型…eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) 年0.143%
米国株式型…eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 年0.09372%
先進国株式型…eMAXIS Slim先進国株式 年0.9889%
全世界株式型…SBI・全世界株式インデックス・ファンド 年0.1102%
iDeCoは、どの金融機関でスタートしても毎月171円の手数料がかかります。それに加えて、金融機関によっては運営管理手数料として、手数料を上乗せしている場合があります。SBI証券の場合は、運営管理手数料がないので、その分安く投資ができます。
SBI証券はiDeCoを2005年から取り扱っています。15年以上の運用実績があり、多くの人が利用しています。
また、商品選びを手助けしてくれる「DC Doctor」を使えば、簡単な質問に答えるだけで、おすすめの商品を提案してくれます。
>>SBI証券のiDeCoはこちら
●楽天証券のiDeCo
・運営管理手数料:無料
・購入できる投資信託:31本
(信託報酬の安い主な商品)
国内株式型…三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド 年0.176%
米国株式型…楽天・全米株式インデックス・ファンド 年0.162%
先進国株式型…たわらノーロード 先進国株式 年0.09889%
全世界株式型…楽天・全世界株式インデックス・ファンド 年0.195%
楽天証券でもiDeCoの運営管理手数料は無料です。購入できる投資信託の数はSBI証券よりも少ないものの、さまざまな商品を取り揃えています。
楽天証券では初心者向けのiDeCoの説明が充実。楽天証券のiDeCoのパンフレット「イマカラ」は誰でもダウンロードして読むことができます。また、証券口座の資産とiDeCoの資産を1つの同じIDで管理できるので、資産の状況が確認しやすいのも特徴です。
>>楽天証券はこちら
●SBI証券と楽天証券、「iDeCo」ならどちらがお得?
iDeCoについては、SBI証券に若干ですが分があります。というのも、SBI証券は投資家に人気の「eMAXIS Slim」シリーズを取り扱っているからです。信託報酬の面でも一歩リードしている、といえるでしょう。全世界株式型や米国株式型などでは多少差があります。つみたてNISAとiDeCoを併用する場合、SBI証券と楽天証券を使い分けるのも一案です。
もっとも、信託報酬にそこまで劇的な差があるわけではありません。つみたてNISAを楽天証券でスタートしている、といった場合は、楽天証券に一元化すると手間を減らせます。
SBI証券と楽天証券を「米国株投資」で比較
最近「FIRE」(経済的自立と早期リタイア)を目指す人の投資先として話題になっている米国株・米国ETFにも、SBI証券でも楽天証券でも投資可能です。
米国経済は世界の中心でありながら、まだまだ成長する余地がたくさんあります。そのうえ、多くの企業は年4回配当、1株から投資できます。さらに、株主還元にも積極的で、配当金の高い「高配当銘柄」や配当金を毎年増やしている「連続増配銘柄」もたくさんあります。
●SBI証券の米国株投資
・米国株の取扱銘柄数:約5600銘柄(ETFなど含む)
・売買手数料:約定代金の0.45%(税込0.495%)
(最低手数料:0ドル・上限手数料:20ドル(税込22ドル))
・為替手数料:片道25銭(住信SBIネット銀行利用時は片道6銭)
・米国株式・ETF定期買付サービス
●楽天証券の米国株投資
・米国株の取扱銘柄数:約4900銘柄(ETFなど含む)
・売買手数料:約定代金の0.45%(税込0.495%)
(最低手数料:0ドル・上限手数料:20ドル(税込22ドル))
・為替手数料:片道25銭
・楽天ポイントを購入代金・手数料として利用可能
・米国株式・ETF定期買付サービス
●SBI証券と楽天証券「米国株投資」ならどちらがお得?
取扱のある米国株の銘柄数はSBI証券が約5600銘柄、楽天証券も約4900銘柄と多く、メジャーな会社は網羅しています。取引条件も大差ありません。米国株・米国ETFを手間なくコツコツ購入できる積立投資サービスもありますので、どちらでも問題ないでしょう。強いていえば、SBI証券の方が為替手数料を節約できる一方で、楽天証券では米国株・米国ETFの購入に楽天ポイントが活用できますので、その点で判断するといいでしょう。
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まとめ
SBI証券と楽天証券のつみたてNISA・iDeCo・米国株投資のサービスを比較して紹介しました。どちらもネット証券最大手で、充実したサービスを展開していますが、両者には少しだけ、差があります。ぜひ、口座開設の参考にしてみてくださいね。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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