21/04/12
給与2000万円超会社員が住む都道府県ランキング 断トツは東京だが人口比で見ると意外な県が上位に
「給与2000万円」といえば、立派な富裕層でしょう。国税庁が公表している「統計年報」によれば、給与所得で2000万円超と申告している人は全国に21万4146人いるそうです。一年間勤務した給与所得者は5000万人強と言われているので、割合は給与所得者のたった0.4%ほど。かなり希少といえます。
給与2000万円超の会社員は、いったいどこに住んでいるのでしょうか。今回は統計をもとに、都道府県別の「給与2000万円超の会社員」の人数をランキングで紹介します。
給与2000万円超の会社員はやはり首都圏に多い
早速、「給与2000万円超の会社員」の人数のランキングを見てみましょう。
●「給与2000万円超の会社員」の都道府県別人数ランキング
国税庁「統計年報」より筆者作成
都道府県別に給与所得2000万円超の人数分布を見てみると、最も多いのが「東京都」で5万6664人。続いて、「神奈川県」1万8093人、「大阪府」1万6974人、「愛知県」1万2713人などとなっています。
経済の中心となる東・名・大に加えて首都圏である神奈川県が2位にランクイン。兵庫県も1万人を超えています。
一方、給与所得2000万円超の人が少ない県は507人の「鳥取県」に続き、「島根県」、「秋田県」、「佐賀県」、「福井県」などとなっています。
もっとも、これには人口も関係しているかもしれません。47都道府県でもっとも人口が多いのは東京都、2位は神奈川県ですし、逆に少ないのは鳥取県で、次いで島根県です。そこで、このランキングを人口比で表したのが次の表です。
●「給与2000万円超の会社員」の都道府県別人口比ランキング
国税庁「統計年報」より筆者作成
0.416%で「東京都」が断トツ1位という点は変わりませんが、2位は神奈川県と兵庫県が0.196%で同率2位、続いて「大阪府」「奈良県」が続きます。奈良県は人数では16位ですが、人口比で見ると5位になります。他にも、「徳島県」は人数38位→人口比13位、「高知県」は人数39位→人口比16位などと健闘しています。
逆にワーストは「秋田県」で0.069%。続いて「青森県」「山形県」「岩手県」「富山県」。東北地方の県が多くなる結果となっています。
会社員でも年収2000万超は可能?
厚生労働省の「令和元年 賃金構造基本統計」によると、一般労働者の平均賃金は男女計で30万7700円(年齢43.1歳/勤続12.4年)。男性では33万8000円(43.8歳/13.8年)、女性で25万1000円(41.8歳/9.8年)となっています。年収換算すると400万円程度ですから、2000万円といえば、この5倍は稼いでいるわけです。
先の国税庁「統計年報」によれば「正社員・正職員」で給与所得2000万円超は4万9721人、「非正規雇用」は1254人います。やはり圧倒的に「正社員・正職員」の方が高給を稼ぐのに有利です。
また、給与所得2000万超の人が勤めている会社の規模を資本金で見てみると、
・資本金10億円以上:3万4240人
・資本金1億~10億円未満:8141人
・資本金5000万~1億円未満:1567人
・資本金2000万~5000万円未満:1194人
・資本金2000万未満:4579人
となっています。資本金2000万円未満の会社でも2000万円プレーヤーはいますが、圧倒的に多いのはやはり資本金10億円以上の会社です。
まとめ
以上の結果から、一般企業の会社員として2000万円超を稼ぎ出すには「正社員・正職員」になり、「資本金10憶円以上」の首都圏の会社に勤めるのが近道といえそうです。
「富裕層」と呼ばれる年収2000万円の高き壁。その壁を超えるのは、自分で事業を成功させたり、ハイリスクハイリターンの投資で勝ち抜いたりという特別なミッションをクリアした人だけだと思われがちですが、必ずしもそうではありません。
一般社会人として、一般企業に勤めながらでも高みを目指すことはできます。
平々凡々に甘んじるのでなく、上を目指して精進したいものです。
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城山ちょこ ライター
東京海上日動火災保険出身。慶応大学院SDM研究科修了。
2013年よりライターの道へ。執筆ジャンルは金融(保険)、働き方、子育て、結婚など女性のライフスタイル全般。2児の子育てと仕事の両立に日々奮闘中。丁寧でわかりやすい記事をモットーとしています!
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