16/09/09
温泉の定義って何? 疲れた心とからだを癒すためには、やっぱり「温泉」
今や若い女性にも大人気の「温泉」。疲れがたまったら無性に行きたくなりますよね。
お肌つるつる効果を実感して、地元のおいしい料理に舌づつみを打つ。もう最高です!
今回は、筆者も大好きな温泉について調べてみました。
「温泉」と表示するには「温泉法」という法律で決まりがある
透明でさらさら、これって本当に温泉?と疑いたくなるような温泉もありますよね。
温泉と表示をするためには「温泉法」という法律で決まった定義が必要です。
温泉法によると、「『規定量以上の化学成分を含むもの』または『湧き出し口の泉温が25℃以上のもの』を温泉という」とあります。つまり、化学成分がほとんど含まれていなくても「温泉」なのです。
規定量とは、温泉水1㎏の中に含まれている成分が1000㎎以上をいい、それ未満の温泉は「単純温泉」といわれます。で、透明でさらさらでも温泉だったわけですね。
でも、透明さらさらでも化学成分が豊富な温泉もあるんです。温泉の質と効き目についても調べました。
湧き出る源泉と湯温をさげるための湯畑
写真:執筆者提供
温泉の質と効果はどんなものがあるの?
臭いがなく透明でさらりとしたお湯がいいという人もいれば、筆者のように白く濁ってぬめりがあるほうが効きそうという人もいるでしょう。温泉にもいろいろなお湯があるので、好みもさまざまです。では、このようにお湯の質はどうして違うのでしょうか?
それは、温泉に含まれている鉱物の成分やその量によって変わるからです。これを「泉質」といいます。泉質は10種類以上あり、その泉質によって効能も違ってくるのです。
主な泉質と効能はたくさんある
主な泉質と効能について説明します。
(1) 単純温泉(単純泉)
化学成分が規定量未満なので刺激が少なく、お湯が透明でさらさらして気持ちがいい温泉です。刺激が少ないので、お年寄りや赤ちゃんにも安心です。各含有量が少ないからといって効能がないのではなくて、多くの成分がバランスよく含まれているものもあります。弱アルカリ性の単純泉では、角質を取るので美肌効果があります。
(2) 炭酸水素塩泉
アルカリ性の温泉が多いので、お肌スベスベ効果が期待できます。よく、「美肌の湯」「美人の湯」ともいわれます。ぬめりがあり肌にまとわりつく感じが筆者好みです。基本的には無色透明ですが、成分によっては濁っていることもあります。上がったあとは、さっぱりと涼しく感じることができるので、夏の疲れを癒すのに最適です。
(3) 硫酸塩泉
無色透明、これも美肌効果のある温泉です。さらに、切り傷や皮膚病、中風にも効果もあるといわれています。また、便秘に効果があるといわれる飲める温泉「飲泉」もあります。筆者も飲みましたが、臭いやぬめりがなく少し苦みがあるかなというぐらいで、普通に飲めます。旅館の方から、冷蔵庫で保管すれば数日大丈夫と聞き、持ち帰ってからも効果を実感しました。
(4) 鉄泉(含鉄泉)
源泉は無色透明なのに、空気に触れると茶褐色になり効能も薄れます。とはいえ鉄分が多く含まれていますので、冷え性、貧血、月経困難症、慢性婦人病にも効き、女性におすすめの温泉です。貧血症には飲泉が効果的といわれていますが、病気によっては飲用しないほうがいい場合もあるので、必ず医師に相談しましょう。
(5) 酸性温泉(酸性泉)
文字通り酸性のお湯で殺菌力が強い温泉です。肌に刺激を与えるので新陳代謝が良くなり、慢性の皮膚病に効果があります。酸性なので目や傷に染みます、上がったらシャワーなどで洗い流して、ふき取りもしっかりします。強酸性の温泉の場合は、肌の弱い人は控えたほうがいいでしょう。
(6) 放射能泉
ラジウム温泉、ラドン温泉ともいわれています。高血圧症、動脈硬化、肝臓病など様々な病気に効くので、「万病の湯」ともいわれています。放射能と聞くとなんだか体に悪い印象ですが、放射能泉での微量の放射能は健康への悪影響はなく、多くの効能が知られています。
その他、「二酸化炭素泉」「塩化物泉」「含アルミニウム泉」「含銅-鉄泉」「硫黄温泉(硫黄泉)」などがあり、それぞれの効能があります。
本当に、日本は温泉天国ですよね。
心もからだもリフレッシュできる温泉、ゆっくり楽しんでみてください。
次回は、温泉水を飲む「飲泉」の注意点や、「温泉療法」をしてはいけない病気などご紹介します。
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小野 みゆき 中高年女性のお金のホームドクター
社会保険労務士・CFP®・1級DCプランナー
企業で労務、健康・厚生年金保険手続き業務を経験した後、司法書士事務所で不動産・法人・相続登記業務を経験。生命保険・損害保険の代理店と保険会社を経て2014年にレディゴ社会保険労務士・FP事務所を開業。セミナー講師、執筆などを中心に活躍中。
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