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25/03/07

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本を読めない原因は仕事のせい?~「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」

本を読めない原因は仕事のせい?~「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」

社会人のあなた、先月は何冊本を読みましたか。学生の頃と比べて読書時間も読書量も減ってしまっていませんか。私も働き始めてから以前のようにゆっくり読書を楽しめていません。電車内で読書をしている人もめっきり見かけなくなりました。今回ご紹介する「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」では、仕事をしていると本が読めないのはおかしいとして、その原因を探っています。

教養より情報が求められる現代

著者は日本の歴史をさかのぼって、人の読書への向き合い方について調べました。明治時代以降の日本では教養がある人がリーダーとなり、人々は本を読んで知識と教養を身につけましたが、1990年以降は教養より労働での自己実現をよしとする社会に変わり、本を読んで知性を磨く人は減っていきました。さらに2000年代にはIT革命が起こり、インターネットで得られる情報が仕事の成功に必要となりました。

ネットではわかりやすい答えがすぐに得られますが、読書ではさまざまな知識や価値観を得られる反面、知りたい答えにダイレクトにたどり着けません。忙しい社会人にとって不必要な情報は無駄なノイズとみなされ、読書は敬遠されるようになりました。

このように、読書は個人の楽しみであるはずが、その時々の社会の状況に大きく影響されてきました。私たちが本を読まなくなったのは、大人になって怠け癖がついたせいではなく、多忙な仕事と便利なネットやスマホが原因だったのです。本が読めない人が大勢いるのはそうしたわけなんですね。

ノイズは創造性を生み出す泉

読書は、日常を離れた空想世界で未知の知識や感情に出会えるスペシャルな体験です。ところが仕事最優先の現代ではノイズとされて、読書だけでなく趣味全般を続けることが難しくなっています。

たしかに時間も手間も惜しまずに夢中になれる趣味は、はたから見れば無駄な行為かもしれませんが、本人にとっては生きがいを感じる大切な時間。仕事中心で他をしりぞけるような生活は楽しいはずがありません。

必要な情報だけを求めるのは効率的ですが、単純明快な情報収集ばかりしていてはワンパターン思考に陥ってしまいます。ノイズがないと新しい創造的なアイデアは生まれず、豊かな人生を送ることができません。複雑な文脈を理解し自己成長するためには、やはり読書が不可欠です。

また最近では、書籍をネット購入する人が増え、町の書店は次々に姿を消しています。これも時短が優先される現在の特徴で、書店に足を運んで陳列本を眺めることは、いらないノイズを得る行為なのかもしれません。しかし、平積みコーナーから今どんな本が流行っているのかを知ると、時代や社会の流れがわかります。時代を生きる知恵はそうやって肌感覚で得るものではないでしょうか。

余裕を残して仕事に取り組もう

日本では、勤勉な国民性が反映してか、仕事に全身全霊で取り組むことをよしとする傾向がありますが、長時間労働は生産性を悪化させるため、欧米では逆に自己管理が下手な仕事ができない人とみなされます。実際に無理をしすぎて心身の病になる人は大勢います。私たちは仕事のために生きているのではありません。自分を犠牲にして仕事を最優先するのははたして正しい働き方なのか、考え直すべきです。

著者は、仕事には全身全霊ではなく半身をかけて、つまり趣味を楽しめるくらいの余裕を残して働こうと提案します。仕事と文化的な時間が両立すると充実した自分の時間を得られ、自己成長や周囲との交流を大切にできるゆとりある生活が送れるようになります。

読書は新しい知識や発見を得て豊かな思考や想像力を育むために必要です。忙しい状態はなかなか変わらなくても、スマホを見る時間を減らしたり、早朝の時間や細切れ時間を使ったり、カフェで集中して読むなどして、意識的に読書時間を確保することはできます。早起きに自信がない私は、ラッシュ時を避けて通勤電車の中で本を読んでいます。降りる駅が決まっているので集中できるのがメリット。ちょっとの時間でも無理のない範囲で積み重ねると、読書の習慣がつくものです。人生には心の余裕が大事。自分の人生のために、きちんと時間の使い方を考えましょう。

本が読めなくなってしまった人、自分の時間が確保できない人、今の自分の働き方に疑問を感じている人におすすめの一冊です。仕事と生活のバランスを考える上で新たな視点を提供してくれるきっかけとなるでしょう。


なぜ働いていると本が読めなくなるのか

小野寺 理香 おのでら りか

読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
ブクログ「本のツバサ」

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