18/10/24
秋の憂鬱な気分が抜けないのは「セロトニン」が原因。そんな時にオススメの飲み物・食べ物は?
日増しに秋も深まり、朝夕は少し肌寒いと感じる季節になりました。せっかく食べ物がおいしい季節なのに「気分が落ち込んで食欲がない」という人もいるのではないでしょうか。それは、日照時間が減ることにより、脳内の幸せホルモンといわれるセロトニンの分泌量が減るからだといわれています。一方、漢方では気(エネルギー)の不足が原因だと考えています。
今回は、憂鬱な気分が楽になる飲み物や食べ物を紹介します。
気分が落ち込むのは気(エネルギー)の不足が原因
漢方では、気分が落ち込んだり、訳もなく不安になったりする原因は、気(エネルギー)の不足だと考えられています。気が不足すると全身に影響を与えるため、食欲がなくなったり、寝つきが悪くなったりします。
さらにこの状態を放置すると、イライラしたり怒りっぽくなったりすることもあります。このような状態になる前に、ゆっくりと休んで身体に合った食事をすることが大切です。
ゆずとはちみつで気持ちを落ち着かせる
憂鬱な気分が晴れないときは、ゆずとはちみつがおすすめです。ゆずは、不足した気の巡りをよくし、胃腸の調子を整える働きがあります。また、ゆずの香りも不安な気持ちをリフレッシュさせることができます。
はちみつは、秋に起きやすい身体の乾燥をうるおし、甘みは身体の緊張をゆるめることができます。食欲がない方や疲れがとれない方にもおすすめです。ただし、ゆずは身体の熱を冷ますので、秋や冬は温めて飲みましょう。
【ゆずはちみつドリンクの作り方】
材料 ゆず2個
はちみつを1カップ
お湯
1. ゆずを洗って薄く輪切りにし、へたと種をとります。
2. 密封容器に、切ったゆずとはちみつをいれます。
3. 1~2日ほど常温で保存します。1日1回降っておくとよく混ざります。
4. ゆずシロップのできあがり。お湯にシロップを混ぜて飲みます。
疲れたときはクコの実入りのおかゆで身体の中から元気に
「身体の疲れがなかなかとれない」という方は、クコの実入りのおかゆがおすすめです。台湾の薬膳料理でよく使われるクコの実ですが、最近では日本でもなじみのある食べ物となりました。クコの実は、目の疲れや足腰がだるいといった方におすすめです。今回、一緒に入れるヤマイモは、漢方の生薬にも使われる食材です。乾燥しやすい秋には積極的に食べておきたい食べ物のひとつです。
【クコの実入りのおかゆの作り方】
材料 白米1合
ヤマイモ50g
クコの実10g
塩こしょう
1. 米をといで洗ったあと1時間ほど水につけておく。
2. ヤマイモは皮をむいて食べやすい大きさに切っておく。
3. 鍋に米・ヤマイモ・クコの実を入れ、塩コショウで味付けをする。
4. お米がやわらかくなるまで弱火で煮る。
5. 味が薄いと感じた場合は、チキンスープで味をととのえる。
「なんとなく気分がすぐれない」というときは、体調にあった栄養と十分な休息が必要です。今回ご紹介した「ゆずはちみつ」と「クコの実入りおかゆ」を食べて、身体の中から元気を取り戻していきましょう。
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多田 有紀 漢方・薬膳ライター
医療機関・調剤薬局に医療事務として勤務中に、体調を崩したことがきっかけで漢方の魅力に引き込まれる。その後、漢方スクールに通い、日本漢方養生学協会の漢方スタイリストに合格。現在は、漢方薬局などで漢方専門の知識を活かした記事を執筆中。多くの方に漢方の魅力を伝えるべく活動している。
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