19/05/28
不眠症の原因は2種類存在! 脱疲れやすい身体、タイプ別改善法
「最近、ベッドに入ってもなかなか眠れない」と不眠症に悩んでいませんか? 身体は疲れているはずなのに、頭が冴えてなかなか眠れないのはとてもつらいですね。また「夜中に何度も目が覚めてしまう」という不眠症の方もよくみられます。数時間ごとに目が覚めてしまうため、気がついたら朝だったという方もいるかもしれません。このような状態では、なかなか身体の疲れも回復できません。。
漢方では、不眠症の原因はストレスが溜まっているタイプとエネルギーが不足しているタイプの2つがあると考えています。
不眠症の原因はストレスとエネルギー不足の2種類
漢方では不眠の原因を、「ストレスが溜まっているタイプ」と、「エネルギーが不足しているタイプ」の2種類にわけて考えています。
ストレスが溜まっている不眠症タイプは、仕事や日常生活などでイライラしたり、不安になったりしている状態です。また、不規則な生活もストレスをためる原因になります。 漢方では、心が不安定になったり、緊張したりすると睡眠のコントロールができなくなるといわれています。不眠だけでなく、ため息をよくついたり、お腹が張りやすくなったりする人もいます。
一方、エネルギーが不足している不眠症タイプは、疲れやすく体力がない状態です。 漢方では、眠るためには、ある程度の体力が必要だと考えられています。この不眠症タイプの人は体力が不足しているため、なかなか眠れなくなるのです。不眠の他にも、食欲がなくなったり、やる気が起こらなかったりするといった症状もあらわれます。
不眠症を解消するには、どちらのタイプかを考えた上で、それぞれの不眠症状に合わせた対処が必要です。
ストレスが溜まっている不眠症タイプには柑橘系・香味野菜・貝類
ストレスが溜まっている人は、みかんやレモンといった柑橘系の果物を普段の生活に取り入れていきましょう。漢方ではみかんの皮を乾燥させたものを陳皮(チンピ)と呼んで用います。陳皮には気持ちを落ち着かせる作用があるとされています。みかんやレモンの皮を乾燥させてお湯に入れて飲んだり、入浴剤としてお風呂に入れたりしても効果があるといわれています。
食事では、次の食材を積極的に食べるようにしましょう。
野菜:玉ねぎ・ニラ・ネギ・春菊などの香味野菜
貝類:牡蠣・あさりなど
香味野菜は、身体を温めたり、ストレスを発散させたりする効果が期待できます。また、牡蠣やアサリなどの貝類は、気持ちを落ち着かせてくれるため不眠症によいといわれています。
趣味など、自分の好きなことに集中してみるのもおすすめです。例えば、気分転換のために旅行に行ってみる、好きなアーティストのコンサートに行ってみるなどです。
思いっきり身体を伸ばすストレッチもいいですね。体力があれば、ランニングなど汗をかくくらいの運動をするのも、ストレス解消に役立つでしょう。
エネルギーが不足している不眠症タイプはしっかりした食事で体力回復
この不眠症タイプの人は、病気をしたあとだったり、もともと身体が弱かったりして、エネルギーが不足している状態です。
エネルギーを食べ物で補うためには、まず胃腸の機能を良くする「穀類・イモ類・豆類」などを積極的に摂るのがいいでしょう。朝食はしっかりと食べ、できるだけ身体を冷やす食べ物を控えるようにします。
また、体力を回復させるためには次の食材もおすすめです。
肉類:牛肉・鶏肉・豚肉
魚類:うなぎ・鮭
野菜:人参・山芋など
とにかく、できるだけ身体を休めることを考えていきましょう。夜は、パソコン・スマホなどの作業は控えるようにします。寝る前には軽いストレッチやヨガをするのも血行をよくするのでいいでしょう。逆にランニングなどの激しい運動は避けましょう。体力がない状態なのでさらに消耗してしまいます。
不眠症は、とても辛いものです。眠れない時間が長ければ、さらに焦って悪循環を生んでしまうこともあります。まず、なぜ自分が眠れないのかという原因から探っていきましょう。まだ軽い状態なら、普段の生活や食事で改善することもできるはず。この機会にもう一度自分の生活を見直してみましょう。
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多田 有紀 漢方・薬膳ライター
医療機関・調剤薬局に医療事務として勤務中に、体調を崩したことがきっかけで漢方の魅力に引き込まれる。その後、漢方スクールに通い、日本漢方養生学協会の漢方スタイリストに合格。現在は、漢方薬局などで漢方専門の知識を活かした記事を執筆中。多くの方に漢方の魅力を伝えるべく活動している。
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