たった2行でも人生は変わる！『2行でわかるサクサク仕事ノート』

おもしろい動画や音楽ビデオといった娯楽を楽しむほかに、勉強ツールとして利用する人が増えているYouTube。短い時間で効率的に学べるため、塾代わりに使う学生だけでなく、かつて学校で習ったことをブラッシュアップしたい多忙な社会人にも便利です。

今月ご紹介する本の著者まぁ～さんは、ビジネス書や自己啓発本をわかりやすく解説してくれる「学識サロン」の運営者。46万人以上が登録しているYouTube人気チャンネルです。
この本には、これまで著者が1000冊以上の本を読み、実践して効果があった仕事に有用なテクニックやノウハウが紹介されています。項目は300以上ありますが、一つ一つが２行にまとめられており、リストのように読めます。多岐にわたるジャンルの中から、自分が悩んでいることや困っていることの解決策が見つけられそう。その中から3点ご紹介します。

ボールは長く持たないこと

ボールを受け取ったらパスをするのが球技の基本ですね。仕事も同じです。相手から連絡が来たらすぐに返答しましょう。「後でやろう」と後回しにすると、それは頭の中に余分な情報として残ってしまいます。雑念が増えると集中力がそがれてしまうため、頭をクリアに保つためにはいつまでもボールを抱えないことが肝心です。

また、忙しい毎日の中で時間を作るために業務を効率化させたいときには、大掛かりなタスク管理ツールを導入するより先に、日々のルーティーンを見直しましょう。毎日習慣的に行っている動作の中に無駄なものがあれば、それを止めないといつまでも時間はできません。たとえば仕事中に必要以上に何十回もメールチェックをしている人は、その回数を減らすだけでずいぶん時間を無くさずにすみます。

コミュニケーションはピンチの時こそ必要

お互いの意思疎通をはかるコミュニケーションは、仕事上ではピンチの時こそ必要になります。もし自分のミスで仕事相手を怒らせてしまった場合には、とにかくまず謝罪しましょう。これは簡単なようでなかなか難しいものです。ミスをしてしまったことで普段の冷静さを失い、間違った選択をしやすいからです。

どんなに相手が非難してきてもぐっと我慢して言い返してはいけません。こちらの立場を理解してもらおうと原因を説明するのもいけません。怒っている相手の耳には全部言い訳に聞こえてしまい、火に油を注ぎかねないからです。

まずは、誠心誠意謝罪し、次に事態の改善策を提案します。その後で初めて原因の説明をすればいいのです。この順番が大事です。謝罪をした後だと、相手もきちんと話を聞いてくれます。

毎日死を意識しよう

ここのところ世の中に戦争や地震、新型コロナウイルス感染といった不安要素はあるものの、それでも日常の生活の中で死が身近に迫ることはあまりありません。

松下幸之助氏は「死を恐れるよりも、死の準備のないことを恐れた方がいい。人はいつも死に直面している。それだけに生は尊い。」という言葉を残しました。生きとし生けるものすべてに寿命があるというのは紛れもない事実です。自分も周りもいつかは死ぬのだと思うとつらい気持ちになりますが、時間は永遠にあるものではないと意識すると、限りある時間をどう生きるべきかと真剣に考えるようになります。

死を考えることは満足のいく生き方をしたい人にとても大切です。だらだらとスマホやネットをいじるのをやめて、本を読んだり家族と団らんしたりと、毎日を無駄に過ごさずにすむようになります。

気になる2行から実践しよう

この本には、どこかで聞いたことがある内容もあちこちにありますが、それは著者が読んだ本の中から興味を引いたノウハウを実践し、効果があったものを紹介しているため。人によって環境や状況が違うため、著者おすすめのものが他の人にも効果的だとは限りません。

300以上の項目が掲載されているのは、そのどれかが合うようにとの配慮です。新たな悩みが発生したら、困ったときのお助け本として開いてみるのもいいでしょう。たった一つ、つまりほんの2行の内容でも人生を変えられるというのが著者の持論です。気楽な気持ちで読み、自分に成果が出そうな気になる2行を見つけたら、さっそく実践してみましょう。