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22/03/18

家計・ライフ

「年金より生活保護のほうがもらえるお金が多い」は本当なのか

「年金より生活保護のほうがもらえるお金が多い」は本当なのか

ネットの書き込みなどで「年金より生活保護のほうが多いから、いざとなれば生活保護をもらえばいい」といったものを見かけますが、本当なのでしょうか?今回は、生活保護のしくみともらえる金額の目安についてご紹介します。また、生活保護を受ける際には、制約もあります。その内容についてもご説明していきます。

そもそも生活保護ってどんなしくみなの? 

生活保護とは、生活に困窮する方に対して、必要な保護を行って、「健康で文化的な最低限度の生活保障」と「自立の助長」を目的とした制度です。そのため、働くことができる人や年金制度の活用や親族からの援助が可能な人は、自助や共助を優先することが求められます。その上で収入が、国の定める「最低生活費」に満たない場合にはじめて、生活保護の受給が認められます。なお、生活保護の受給の相談窓口は、お住まいの行政の福祉事務所となります。

生活保護ってどれくらいもらえるの? 

生活保護は、世帯単位で支給されます。具体的には、生活を営む上で必要となる、以下の各種費用が支給されます。

・生活扶助:日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱費等)
・住宅扶助:アパート等の家賃
・教育扶助:義務教育を受けるために必要な学用品費
・医療扶助:医療サービスの費用
・介護扶助:介護サービスの費用
・出産扶助:出産費用
・生業扶助:就労に必要な技能の修得等にかかる費用
・葬祭扶助:葬祭費用

生活保護において「必要な生活費」は、住所地、年齢、世帯の人数等により定められています。例えば、東京にお住まいの60代単身の方の場合、13万円/月程度の生活保護(生活扶助、住宅扶助)が目安です。
一方、老齢年金は、老齢基礎年金が満額でおよそ6.5万円/月。老齢厚生年金の金額は、収入や勤続年数等によって異なります。例えば年収500万円程度の方であれば、老齢厚生年金は7.7万円/月程度になりますので、合計するとおよそ14.2万円/月程度受け取ることができます。厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(令和2年度)によると、老齢基礎年金+老齢厚生年金の受給平均額は14万4366円となっています。ですから、生活保護の金額は平均的な年金額ほどは多くありません。ただ、その差は1万円ほど。それほど大きな差がないともいえそうです。

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生活保護を受けるためにはどんな制約があるの? 

年金と生活保護において、受け取ることができる金額に大きな差がないのであれば、「年金より生活保護のほうが多いから、いざとなれば生活保護をもらえばいい」という声も聞こえてきそうですが、生活保護を受ける際には制約もあります。

生活保護は、冒頭でもご説明した通り、その利用できる資産や能力などあらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用してもなお、生活に困窮する方が受けられるものです。不動産や自動車などは、お金に換えて生活費に充てる必要があります。預貯金があれば、そもそも生活費に充てられるお金があるわけですから生活保護は受けられません。

また、共助が優先とされるため、親族にも連絡が行きますので、思わぬ心配をかけてしまうことにもなります。なお、生活保護を受けた後も、医療を受ける場合に都度、福祉事務所に出向き、医療券を発行してもらう手間もあります。ケースワーカーの面談時に、お金の使い方について指摘を受ける可能性もあります。

年金と生活保護の額面だけ見ると、あまり大きな差はないかもしれません。しかし、ご説明したように、受ける制約は大きく違います。

まとめ

生活保護は、セーフティネットであり、最終手段です。働きたくても働けない、近親者に頼りたくても頼れないといった方をサポートする仕組みです。その財源として税金が使われているため、資産チェックやお金の使途についての指摘を受ける不自由さもあります。どのような生活を送りたいかを考えた時、年金か生活保護か、答えは自ずと出てくるのではないでしょうか。

キムラミキ 株式会社ラフデッサン 代表取締役

AFP・社会福祉士・宅地建物取引士。外資系生命保険会社、マンションディベロッパーの営業を経て独立。現在は、就労移行支援事業所Fine米子オフィス(うつや発達障がいのある方の就労サポート施設)の運営に携わり、経済的自立をしたいと考える方のサポーターとして活動中。得意分野はライフプラン、キャリアプラン、生命保険、不動産。BSS山陰放送ラジオパーソナリティ歴10年以上の顔も持つ。

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