20/01/12
1000万円貯めた人は、貯蓄ゼロの人よりアレが3倍以上!
貯蓄は収入が多くなければできない、とは限りません。1000万円以上の貯蓄がある人がいる一方で、まったく貯蓄のない人がいますが、貯蓄は、収入が多いからといって必ずできるものでもなく、意識の違いが大きく影響します。
今回は、1000万円貯めた人と貯蓄ゼロの人のそうした意識の違いを紹介します。
約4割の人が家計運営を意識していない!
一人ぐらしの人に対して行った、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」(2019年)によれば、貯蓄ゼロの人は38.0%、1000万円以上の貯蓄がある人は16.1%です。
同調査では、この人たちに過去1年間の家計の運営をどう評価するか、という質問をしています。結果はどうだったでしょうか。
1. 思ったより、ゆとりのある家計運営ができた。・・・・・6.3%
2. 思ったような家計運営ができた。・・・・・17.6%
3. 思ったより、家計運営は苦しかった。・・・・・36.2%
4. 家計運営については、意識したことがない。・・・・・39.8%
思ったよりゆとりのある家計運営ができたと回答した人は6.3%と少なくなっています。とはいえ、思ったような家計運営ができたと回答した人も17.6%いますので、合わせると約4人に1人は予算どおりの家計運営ができたようです。
思ったより苦しかったと回答した人が36.2%と多くなっていますが、それよりも問題なのは、家計運営を意識したことがない人が39.8%もいるということではないでしょうか。
4択のなかで、最も多い回答が、この「意識したことがない」になっています。
貯蓄1000万円以上の人は、家計運営を考えている
効率よく貯蓄をするには、家計運営、つまり予算を考えて支出をし、将来の予定を立てつつ資金の準備を進めるといったことがとても大切です。
では、貯蓄ゼロの人と、1000万円以上の貯蓄がある人は、平均と比べてどのくらい家計運営を意識しているのでしょうか。
【貯蓄ゼロの人】
1. 思ったより、ゆとりのある家計運営ができた。・・・・・ 2.5%
2. 思ったような家計運営ができた。・・・・・ 6.8%
3. 思ったより、家計運営は苦しかった。・・・・・35.9%
4. 家計運営については、意識したことがない。・・・・・54.7%
【貯蓄1000万円以上の人】
1. 思ったより、ゆとりのある家計運営ができた。・・・・・9.5%
2. 思ったような家計運営ができた。・・・・・20.9%
3. 思ったより、家計運営は苦しかった。・・・・・47.0%
4. 家計運営については、意識したことがない。・・・・・22.7%
回答1~3は、ゆとりの有無は別として、家計運営についてあらかじめ考えていたということです。
あらかじめ家計運営を考えていた人は、貯蓄ゼロの人では45.2%なのに対し、貯蓄1000万円以上の人では77.4%。実に1.7倍もの差があります。
貯蓄1000万円以上の人は、貯蓄ゼロの人の3倍以上家計運営の目標をクリアしている!
そして、最も注目したいのは、「思ったより、ゆとりのある家計運営ができた」と、「思ったような家計運営ができた」の回答の合計、つまり目標をクリアした人の割合です。
貯蓄ゼロの人では9.3%、貯蓄1000万円以上の人では、30.4%という結果ですから、その差は実に3.3倍!
思ったような家計運営ができたとは、家計運営を考えていて、しかもその見込みどおりだったということです。全体の平均でも、思ったような家計運営ができた人は17.6%ですから、貯蓄が1000万円以上ある人の家計運営がしっかりしていたことがわかります。
逆に、貯蓄ゼロの人が、家計運営がうまくいっていなかった、あるいはそもそも考えてもいなかったこともわかります。
貯蓄1000万円貯める人は、どんな金融商品を選ぶのか
さて、貯蓄ゼロの人と1000万円の人の違いは、金融商品の選び方にも差があります。
貯蓄ゼロの人は、貯蓄と言えば「預貯金」と考える人が51.4%と最も多くなっています。それ以外の「株式」は3.6%、「株式投資信託」では2.2%、国債などの「公共債」は0.5といずれも低い水準です。
一方、貯蓄が1000万円以上ある人は、「預貯金」を希望する人は39.8%とそれほど多くありません。預貯金では金利が低く、預けているだけでは増やすことが難しいと分かっているからでしょう。
そして、「株式」が31.1%と預貯金にもせまる数字です。その他「株式投資信託」では18.9%、国債などの「公共債」は4.5%と、貯蓄ゼロの人と比べると、投資を考える人が多くなっています。
株式、株式投資信託といった投資では、預貯金のように元本保証はありません。しかし、リスクを上手にコントロールすれば、資産を着実に増やすことも可能。
貯蓄1000万円の人は、そのような知識とスキルが高いことがこれらの数字から読み取れます。
まとめ
貯蓄をするには、まずは家計運営が大切です。
家計運営を考えていなかった人は、まずは予算をたて、計画的な支出をすることから始めてみましょう。
そして、資産を増やすには預貯金だけではなく投資を組み合わせることです。少額からでも投資を始め、1000万円の貯蓄へ「はじめの一歩」を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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