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19/08/27

トレンド

女心をくすぐるマーケティングの真髄がわかる本『プリンセス・マーケティング 「女性」の購買意欲をかき立てる7つの大原則』【書評】

タイトルから、かつてTVの情報番組に登場していた買い物好きのお姫様のことを思い出しましたが、内容はしっかりとしたマーケティングの本。大勢の女性へのインタビューから知り得た女性の購買心理の傾向と、女性向けマーケティングのポイントがまとめられています。

男女で異なるコミュニケーションの形をビジネスに生かす

男女平等の世の中になってきているとはいえ、男性と女性では考え方や行動が異なります。男性は人とコミュニケーションをとることで、状況を把握して問題を解決しようとしますが、女性のコミュニケーションは現状を認め合う共感がメイン。「私のことをよく分かっている」と感じることは女性にとってとても大切です。
購買心理や購買行動の傾向も男女同じではありません。男性は客観的にモノを選び、女性はピンときたものを衝動買いする傾向にあるのだそう。女性の方が冷静に買い物をすると思っていたので、意外でした。

男性とは違う女性の心理を知ることで、いまや一大産業となっている女性を対象にしたビジネスのアプローチがしやすくなります。顧客が男性か女性かで、効果的なコミュニケーション法が変わってくるのです。

買い物=自分らしさを探す冒険

マーケティングには商品のもつストーリーを伝えて購買意欲を高める手法がありますが、男女では心を動かされるストーリーも異なります。

これまで商品についてきたのは「冒険で成長し、仲間と共に世界を救うヒーローになって賞賛を得る」という男性向けのストーリーばかりで、女性はいまひとつ共感できませんでした。女性が感情移入できるのは、プリンセス・ストーリー。「現状に違和感を持つヒロインが、本来いるべき世界で自分らしく生きる」という、自己充足を得るものが好まれます。

男女では、目指すゴールも異なります。ヒーローのゴールは「名誉や財産などの評価を得る」客観的なもので、プリンセスのゴールは「新しい世界で自分らしく生きる」主観的なもの。そのため、モノを買うという行為は、ヒーローにとって武器となるアイテム、プリンセスにとって本来の自分に戻れる魔法のアイテムを得ることになります。そこで、男性向けビジネスでは「周りからの評価」、女性向けビジネスでは「自己満足」が得られるようにすると、マーケティング効果が高まります。

女心をくすぐるビジネス

男性向けビジネスでは「より能力が高くなるアイテム」や「目標達成への近道」を提供し、女性向けビジネスでは「自分らしさ」や「理想的な状態になれる」と期待させる商品やサービスが求められます。

女性は何歳になっても、シンデレラのように、自分に共感して導いてくれる魔女(=売り手)に、一瞬で世界が変わる魔法(=商品)をかけてもらいたいと望んでいるものです。そんな夢見るプリンセスたちが求めるものは「本来の自分になれる」ストーリーがついた商品。まさにこれが、プリンセス・マーケティングなのです。

外見も中身も、男女間のボーダーラインがどんどん曖昧になってきている時代ですが、買い物での嗜好や心理は性別でまったく違うんですね。女性対象として紹介された項目はどれもうなずけるものばかりで、自分もご多分に漏れず、やっぱりプリンセス思考なんだなあと思います。

買い物に夫婦で、あるいは恋人と一緒に行くと、なかなか意見が合わず、時にはけんか腰になったりしますが、それはお互いのコミュニケーション不足ではなく、男女でショッピングの方向性が違うのが理由だったようです。男女でアプローチ法が異なるという興味深い内容で、買う側だけでなく、女性向けマーケティングを展開している方や、女性対象の商品やサービスを取り扱うビジネスパーソンに役立つ一冊です。

『プリンセス・マーケティング 「女性」の購買意欲をかき立てる7つの大原則』
(エムディエヌコーポレーション)

小野寺 理香 おのでら りか

読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
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