19/03/09
共働き・世帯年収800万円でもお金が貯まらない3つの理由
共働きで収入源が2つあり世帯年収が800万円を越えると、だいぶ余裕のある生活、お金にゆとりのある家計をイメージすることができますよね。
しかし実際は・・・なかなかお金が貯まらない、生活がいつもギリギリ。中には「貯蓄ゼロ」という世帯も意外と多いのが実情です。収入は十分にあるにも関わらず、一体なぜでしょうか?
世帯年収800万円なのに、貯められない3つの理由
理由1:夫婦でお金について話し合えていない
2人ともに忙しく働いているために、家計管理は二の次で、なかなかお金の話をする時間が取れないという方や、それぞれに自由に使えるお金をなくしたくないという思いが強くてなかなかお財布の中身を明かしたくないという方がいらっしゃいます。
また、きっと相手が貯めてくれているだろうと、どちらも他人任せにしていて、いざフタを開けてみるとどちらも貯めていなかったというケースも多くあります。
日頃から2人でルールを決めたり、考え方をシェアしたりして、お金に関して話し合う習慣があると、現状も把握しやすく、将来のプランも描きやすくて、理想的ですね。
理由2:今の生活のために使うお金が多い
高収入になればなるほど、衣食住全てでワンランク上のものを選ぶようになり、じわりじわりと生活水準をあげてしまう・・・当然それだけ支出は大きく増えてしまいます。
世帯年収800万円程にもなれば、高額なローンも組みやすくなります。「平均以上の高所得だ」という意識から、価格の高いエリアの住居や高級車を購入し、子供の教育費も一定以上かけて・・・と、実現できるだけのグレードの高い生活をしてしまうと、なかなかお金は貯まっていきません。
特に「固定費」が膨らんでいると、お金が貯まらない大きな原因になります。後で改めて紹介しますが、家計の中でも優先的に削っていきたいところになります。
理由3:貯蓄の具体的な「目標」がない
高収入なのに貯蓄できない家計には、「目標」がないことがほとんどです。
目標がないと、このままで将来足りるのかどうかがわからないまま漠然とした状態で、やみくもにあればあるだけ使ってしまうため、支出が膨らんでしまいます。
未来を踏まえた上で「今」どうすべきか?を知ることが必要です。
「目標」を設定して逆算してみると、やるべきことが見えてきます。
世帯収入が高いのにお金が貯まらない家計」が今すぐ実践するべき4つのこと
それでは何をしたら、お金がたまる家計に変えていけるのでしょうか?すぐに実践できることを4つご紹介します!
1.「いつまでにいくら」という期限付きの目標を持つ
お金はたくさんあって困るものではないですが、「できるだけたくさん」というあいまいな目標ではまず貯まりません。「いつまでにいくら」と、期限のついた金額の目標を持つことが大切です。
具体的には、
・2年後に副業の開業資金のために150万円
・3年後の子供の入学に備えて200万円
・5年後の家の購入資金として300万円
など、比較的短めな期間の目標と
・60歳までには1000万円
・65歳までには2000万円
など、長期的な目標を立てるようにしましょう。
「今」と「未来」を俯瞰して考えられるようになります。
2.夫婦共同で管理する口座を作り、共同で貯蓄をする
夫婦がそれぞれ別家計だという方は、夫婦2人で管理できる口座を一つ作りましょう。
その口座にそれぞれの一定額(例:夫20万円、妻10万円)を毎月入金します。
その中から生活費をまかない、一定額の貯金をするようにします。
●共同口座の利用イメージ
この方法のポイントは3つあります。
・収入のすべてではなく、一定額を共同口座に入れて共有するため、ストレスがたまりにくい
・生活費の配分(お金の流れ)が見える化されるため、2人で管理しやすい
・他人任せにせずに、2人で確実に貯蓄することができる
忙しい中でも、まずは夫婦でお金の話をする時間を優先的に取り、今後2人でどんな人生を歩んで行きたいのか、それに伴って何歳までにいくら必要なのか、改めて話し合ってみましょう。お金の流れも変わってくるはずです。
3.固定費を優先的に削る
膨らんだ生活費。どこから手をつけたら良いのでしょうか?
その答えは、断然「固定費」です。
固定費とは、毎月、毎年など、定期的に決まった金額がかかる費用です。三大固定費と言われているのは「住居費・保険料・車関連費」ですが、その他月々かかっている費用もすべて固定費です。高収入でも日々の生活がギリギリ、貯蓄ができないというほとんどの根本的な原因は、この固定費にあります。
固定費が膨らんだ状態は、まるで財布に大きな穴が開いている状態と同じです。固定費という大きな穴から月々大きな費用が出て行き、残るお金がほとんどないという状態です。そうならないためにも、固定費はなるべく抑えることがポイントです。
目標の固定費の割合は、「収入の3割以内」です。この目標に収めれば、今の生活にも余裕ができ、将来のための貯蓄に回すお金にもゆとりができてくるはずです。
具体的には、
・住居費・・・ローンの借り換え・家賃交渉・引越し
・車の費用・・・車を手放してレンタカーやタクシーを使う、排気量の小さな車種への買い替え
・保険・・・見直して無駄を省く
などです。
住宅や車に関しては、こだわりを持つケースも多く、思い切りが必要かもしれません。しかし、見直した後の効果は絶大です!
4.貯蓄とともに「投資」も始めてトリプルインカムに!
今の時代、「貯蓄」は大前提ですが、それとともに「資産運用=投資」をすることが必須です。ただただ貯めているだけでは、資産は増えません。夫婦2人だけではなく、貯めたお金にも働いてもらい、ダブルインカムからトリプルインカムを目指しましょう!
もしかしたら十分な貯蓄がないと投資は始められないのではないか?と思われるかもしれませんが、投資はまとまった資金がなくても始められます。貯蓄と同じように投資もコツコツ積み立てて、資産を作っていくことができます。
「積み立て投資」は、長期的に大きな資産を作るのに最適な方法です。例えば老後に備えたり、10年後、20年後のイベント(教育資金、住宅購入資金など)に備えたりするのにオススメです。
その際、
・老後資金準備には「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」
・老後資金以外の準備には「つみたてNISA(積立NISA)」
という制度を利用するといいでしょう。税金面での優遇が大きく、利益が出しやすいので、長期的な資産形成にはとても有利です。
月々ある程度の貯蓄ができるようになったら、その一部をぜひ積み立て投資に回して資産をより大きく育てて行きましょう!
まとめ
・夫婦2人でお金の話をして、将来の「目標」を立てよう
・夫婦で共同口座を作り、2人で貯金をしよう
・「固定費」を収入の3割を目安に抑えよう
・「貯蓄」とともに「投資」を始めよう
つみたてNISA(積立NISA)おすすめ金融機関4選
つみたてNISA(積立NISA)スタートにぴったりの金融機関をご紹介します。
● SBI証券
・ほとんどの投資信託を網羅。有力商品を選びやすい
・毎日・毎週・毎月・複数日・隔月の5つの購入タイミングを選べる
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肥後 知歩 ファイナンシャルプランナー
中立的な金融教育機関にて約10年間、講師として登壇中。年間の講演回数は200回以上。また乗合保険代理店での保険の見直し相談経験も。経済や資産運用について身近に感じられるよう、受講生の立場に立ってわかりやすく親しみやすい伝え方を心がけ、講演、執筆を行っている。FP Cafe登録パートナー
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