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22/01/13

資産運用・経済

プロが本当に勧めたい「つみたてNISA(積立NISA)」金融機関 5つのポイント

20年にわたって、投資の利益を丸ごと非課税にできるつみたてNISA(積立NISA)。預金ではまったくお金が増えないこのご時世に、とても有利な条件で投資をすることができます。そんなつみたてNISA(積立NISA)は、いったいどの金融機関で始めるのがベストなのでしょうか。金融機関選びの5つのポイントを、マネーコンサルタントの頼藤太希さんとファイナンシャルプランナーの高山一恵さんに聞きました。

金融機関選びのポイント1:いい投資信託を取り扱っている金融機関がいい!

頼藤太希さん(以下頼藤) 今回のテーマはずばり、「つみたてNISA(積立NISA)を始めるならどんな金融機関を選ぶべきか」です。

高山一恵さん(以下高山) つみたてNISA(積立NISA)は国の制度ですけど、だからといってどの金融機関ではじめても同じ、というわけではないんですよね。金融機関の決め手はどこでしょうね。

頼藤 先に僕の意見を言いますけど、やっぱり一番大事なのは「いい投資信託を取り扱っているか」でしょう。

高山 確かに! でも、どの投資信託も金融庁の基準はクリアしていますよね。いい投資信託はどうやって見分けますか?

頼藤 ずばり、手数料です。なかでも、保有中ずっとかかる手数料(信託報酬)に注目します。金融庁は、信託報酬にも基準を定めています。それなりに厳しい基準ではありますが、それをクリアしてなお、少しでも安く設定しているものを選びたいところです。わずか0.5%程度の違いが、約20年の運用で数十万円の差を生むことも珍しくないからです。

高山 私は信託報酬に加えて、純資産総額(投資信託が持っている資産の総額)や基準価額(投資信託の一口あたりの値段)が右肩上がりで増えているものを選ぶようにしています。推移のグラフを見るのがわかりやすいですね。

頼藤 資産が安定して増えていれば、運用も順調そうですよね。忘れてはいけないのは、資金が流入している投資信託を選ぶこと。資金の流入よりも流出が多い投資信託だと、顧客の解約に合わせて運用資産を売却せざるを得なくなり、運用成績に悪影響が出ます。その結果、安定した運用結果を得ることが難しくなってしまうのです。

高山 信託報酬が安くて、そのうえ運用が順調、さらに資金が流入している投資信託を扱っている金融機関を選ぼう、というわけです。

金融機関選びのポイント2:少額で細かく買えるほうがいい!

頼藤 次にチェックしたいのが「最低購入金額や積み立ての頻度がどうなっているか」ですね。

高山 投資信託の積立投資は前からありましたが、昔は「1万円から」「毎月1回積み立てる」くらいが目安でしたからね。これでも、株式などよりずいぶん安いのですが。

頼藤 今は「100円から」「毎日(毎営業日)1回積み立てる」ことのできる金融機関もあります。積立投資のいいところは、買う時期や金額が分散できて、平均購入価格が下げられることです。単価が下がるから儲かりやすいのです。

高山 確かに、理論上は買う時期や金額をなるべく細かく分散させたほうが有利ですよね。毎日だと、日々の投資信託の値動きに合わせて購入できることになります。

頼藤 投資の結果は毎月でも毎日でもそれほど変わらない、という意見もあります。ただ、月1回まとまった金額を投資するよりも、毎日少しずつ、コツコツ投資をしていくほうが、気持ちとしては楽なのではないでしょうか。毎日でも毎月でも、一度設定すればあとは自動で買ってくれるので、かかる手間は同じです。それに最近は価格変動(ボラティリティ)が大きいので、毎日の方がより平均購入価格を抑えることができます。

SBI証券[旧イー・トレード証券]

金融機関選びのポイント3:情報がわかりやすいほうがいい!

高山 私が大事にしているのが、金融機関のウェブサイトやツール、パンフレットなどのわかりやすさ。

頼藤 「あ、これは読ませる気がないな」ってパンフレット多いですね(笑)

高山 そうそう。何気ないことですけど、こういうところからも金融機関の姿勢が見えるような気がします。ウェブサイトやアプリのデザインでも「微妙で使いにくい」「男性は好きそうだけどちょっと……」などと感じることがあります。個人差や慣れもあるとは思いますけどね。

頼藤 金融機関の中には、会社四季報や日経テレコンなどの情報を提供してくれるところもあります。つみたてNISA(積立NISA)とはあまり関係ありませんが、顧客満足に取り組んでいる姿勢を感じます。

高山 ほとんどの情報は、金融機関に口座開設するだけで使えます。つみたてNISA(積立NISA)の口座は1つしか作れませんが、通常の口座(銀行口座や証券口座)は金融機関ごとに作れます。口座開設は無料ですから、複数の金融機関に口座を用意しておくのもいいですね。

頼藤 口座開設をすれば、ほとんどのツールが使えるようになりますから、使い勝手を試してみるのもよさそうです。

金融機関選びのポイント4:困ったときに相談しやすいほうがいい!

高山 それからもうひとつ、特に初めての方ならば困ったときに相談しやすいことも重要だと思います。

頼藤 初めてだと、何かとわからないことも多いですからね。どんなささいなことでも質問できると安心ですよね。

高山 つみたてNISA(積立NISA)を扱う金融機関は、主に銀行と証券会社です。銀行にも証券会社にも、街なかに店舗を構えるところと、ネット内のみで業務を行うところがあります。

頼藤 店舗の金融機関なら、直接店員さんと話をしてくればわかりやすそう。

高山 確かに安心感はあるんですけど、それが必ずいいとは限りません。店舗の金融機関の営業時間は基本的に平日の9時〜15時ですので、仕事などでその時間に足を運べないとなると、相談しにくくなってしまいます。電話相談やお問い合わせフォームでの相談はこれより時間の融通がききますが、きちんと話が伝わるかという観点では、店舗での相談より難しいかもしれません。

頼藤 どれも一長一短ですね……

高山 それだけに、金融機関の対応が試されるところだと思います。相談窓口の営業時間が長く、土日祝日などにも相談できるとありがたいですね。そのうえで、実際に問い合わせてみて、応対が丁寧かをチェックするといいでしょう。チャットやLINEなどのサービスで随時相談できるなどの体制があるとなおいいと思います。

金融機関選びのポイント5:キャンペーンがあるとなおいい!

頼藤 ここまでのポイントをチェックしても決めにくいという方は、口座開設のキャンペーン、特典の有無などに目を向けてもいいでしょう。

高山 もうどちらでも大きな違いはないということですから、最後はこうしたものを利用するのも手ですね。

頼藤 キャンペーンは期間限定の場合が多いようです。条件は口座開設・お金の入金・一定額以上の取引などさまざまですが、これを満たせばキャッシュバックが受けられたり、ポイントがもらえたりします。

高山 口座開設やお金の入金は無料でできます。もし、これらが特典ゲットの条件なら、とりあえず手続きしてしまうのもおすすめです。

頼藤 あとは、家族や友達を紹介することでお金がもらえるキャンペーンもあります。つみたてNISA(積立NISA)口座は1人1つですから、家族みんなで1つずつ持ってもいいんですね。

高山 たとえば夫と父と母に開設してもらえば、それだけで3人紹介したことにできる!

頼藤 そう。もちろん、紹介したからにはつみたてNISA(積立NISA)のメリットをよく理解してもらって、お金を増やすために役立ててもらいたいですね。

高山 これからみんなでつみたてNISA(積立NISA)に長期間付き合って、将来の資産を作ってハッピーになれればいいと思います!

誰でも納得! つみたてNISA(積立NISA) おすすめ金融機関はここだ!

つみたてNISA(積立NISA)スタートにぴったりの金融機関をご紹介します。

● 楽天証券

ここがポイント!

取扱商品が170本以上。
100円から毎日積み立て可能

・専門家による投資情報が充実している

楽天ポイントで投資信託が買える

● SBI証券

ここがポイント!

取扱商品が170本以上。有力商品を選びやすい

・毎日・毎週・毎月・複数日・隔月の5つの購入タイミングを選べる

・SBIハイブリッド預金を使うと入金・出金がスムーズ

● マネックス証券

ここがポイント!

取扱商品が150本以上。100円から購入可能

チャットによる質問対応、パソコン出張サービスなどサポートが充実

アプリ・パソコンツールが豊富で使いやすさに定評

● イオン銀行

ここがポイント!

イオン内に店舗があるため、買い物ついでに立ち寄れる

年中無休で夜21時まで営業(一部例外あり)のため、相談しやすい

「イオン銀行Myステージ」のポイントが貯まり、普通預金金利がアップ

畠山 憲一 Mocha編集長

1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。

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