18/10/16
50代から始めるお金を増やす6大ワザ
人口減少・少子化・超高齢化が進む日本
日本は猛スピードで人口減少・少子高齢化が進みます。「平成29年版高齢社会白書」によれば、現在約2.3人の現役世代で1人の高齢者(65歳以上)を支えている状況が、2050年には1.3人の現役世代で1人の高齢者を支えることが予想されています。現役世代の負担はこれからも増えていくでしょう。
画像:「2017年版高齢社会白書」を元に作成
高齢化に焦点を移すと、世界保健機構(WHO)の統計によれば、日本は他のどの国よりも平均寿命が長く、また、国連の推計によれば、2050年までに日本の100歳以上の人口は100万人を突破する見込みだそうです。
「LIFE SHIFT(ライフシフト)」[著者:リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット]によると、2007年生まれの日本の子どもは2人に1人が107歳以上まで生きると予測しています。
2018年からは個人に影響する税金が続々増加
税制は毎年少しずつ改正されていますが、2018年度の改正では個人の負担が増える内容が目立ち、特に現役世代を直撃します。
2020年1月から「年収850万円超」の給与所得者は一律増税となることが決まりました。
また、2019年10月からは消費税の増税が予定されているため、景気の悪化が懸念されています。表にあるように、今後さまざまな税制が導入されていきます。
知らない間に負担が増えていき、いつの間にか手取りが減っていくのです。ますますマネーリテラシーの重要性が高まってくることでしょう。
2018年以降の税制改正のポイント
人生100年時代を迎えた日本、直近の2020年までを見通すと、現役世代にとってさまざまな税金の負担が増加します。
厳しい見通しのなかで私たちは、老後のお金について今まで以上にまじめに考え、準備していく必要があるのです。
「お金の準備+楽しく働く」で人生100年を生き抜く
ただ、そうは言っても、ウォーレン・バフェットのような人でもない限り、資産運用だけで100年時代を生き抜くお金を稼ぐのは難しいでしょう。
よって、お金の準備をコツコツしつつ、65歳以上でも働いていける「スキル」「健康」「人脈」などを築いておく必要があります。
そうすると、必然的に「長く働く」ことになります。引退年齢が70〜85歳になったとすると、働く期間は50〜60年です。働くのが嫌な人は、想像しただけでも嫌ですよね。
でも、発想を変えて、どうしたら「働く」を楽しむ生活を続けられるかを考えましょう。自分についてよく知り、楽しめる仕事に就き、働き方も週3日で働くなど、身体や精神的に無理なく働ければ、「働く」とうまく付き合うことができます。
人間ならではのスキル、共感能力、創造性、柔軟性、コミュニケーションなどを生かした仕事であれば、簡単にロボット・AIへ代替されることもないでしょう。
50代からお金を増やす6大ワザ
人生100年時代において、現在50歳の方はちょうど折り返し地点です。
50代からでもお金は増やせます。
筆者が経営する、(株) Money&Youが監修した「人生100年時代! 月5000円から始める50代からのお金の増やし方」(宝島社)では、50代からお金を増やす6大ワザを紹介しています。
【50代からお金を増やす6大ワザ】
(1) iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)&つみたてNISA(積立NISA)のダブル活用術
(2) 加給年金の受給資格を得て、年金受給額が年額38万円アップ
(3) 年金受給を70歳に繰り下げて、年金受給額を42%アップ
(4) 自分の家に住みながら現金化する「リバースモーゲージ」の活用
(5) 100円不動産の活用で住居費の不安を解消する裏技
(6) 60歳までに保険を見直し10年で150万円を浮かせる
今回は、その中から「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)&つみたてNISA(積立NISA)のダブル活用術」についてご紹介します。
50代からお金自身に働いてもらうなら、iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)とつみたてNISA(積立NISA)を使わない手はないです。そう言い切れるのは、優遇税制が整備され、どちらも将来のために節税しながら貯蓄できる制度だからです。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)では、毎月の積立金額が全額、所得控除になるため、所得税・住民税を減らすことができます。所得税は5%〜45%、住民税は一律10%なので、年収によりますが、合わせて15%〜55%もの税金が安くなります。
例えば、毎月2万円を積み立てた場合、年間では24万円になりますが、所得税・住民税率合わせて30%であれば、7万2000円の節税ができます。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)で運用する商品は、定期預金、保険、投資信託の中から選ぶことになりますが、運用で得られた利益は非課税となりますので、約20%の税金を支払わずに全額受け取れます。
つみたてNISA(積立NISA)では、積立金額は所得控除の対象になりませんが、運用で得られた利益は非課税となる点は同じです。運用する商品は金融庁の厳しい基準をクリアした投資信託のみなので、運用初心者にとってもやさしい制度です。
iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)には60歳までという年齢上限がありますので、10年間しか活用できませんが、活用しない手はありません。なお、つみたてNISA(積立NISA)には年齢上限はありません。
書籍の中では、10年で250万円も得する事例を載せていますので、ぜひ確認してみてください。
『人生100年時代! 月5000円から始める50代からのお金の増やし方』(株)Money&You 監修
2018年は老後のお金にまつわる環境や制度が激変期に突入する年。
現役世代の3大不安は、「将来の年金」「定年後のお金」「老後の住まい」。定年後破産予備軍にならないために何をすればいいか。
安心して老後を迎えるための知識が詰まった一冊。
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・つみたてNISA(積立NISA)とiDeCo(イデコ)、自分にあった選び方
頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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