20/08/23
10万円あったら何で運用する? 資産運用10選を紹介
すぐに使う予定のないお金は、少しでも有利に運用して増やしたいですね。
今回は、10万円で始める資産形成の方法をご紹介します。金利やリスク、運用期間を考えて、目的に合った方法を選んでください。
定期預金ならインターネット銀行がおトク
まずはリスクの小さい銀行の預金を見てみましょう。大手都市銀行の定期預金金利は、0.002%。元本保証は安心材料になりますが、これでは1年預けても2円しか増えません。
しかし、インターネット銀行を中心に金利が高いものがあります。
たとえば、あおぞら銀行BANK支店の1年の定期預金で0.2%、1年間で200円(税引き後で159円)増やせます。
その他には、イオン銀行ではイオンカードセレクト(年会費無料)を持っていると普通預金でも最大0.1%、東京スター銀行では1週間の定期預金が0.05%。預け先の口座を換えるだけでおトクになります。
(金利は2020年8月現在)
個人向け国債は0.05%の最低金利が保証
リスクの小さい運用先なら、個人向け国債もいいでしょう。個人向け国債は1万円から購入することができ、金利は0.05%が最低保証されています。個人向け国債の種類は3つあります。
・固定3年(満期が3年、金利は固定)
・固定5年(満期が5年、金利は固定)
・変動10年(満期が10年、金利は半年ごとに市場金利に連動して見直し)
2020年8月の時点で、金利は3種類とも最低保証の0.05%。あとは上がるだけ、と読むのであれば、変動10年がいいでしょう。
個人向け国債より高金利の個人向け社債
企業への投資は、株式だけではなく社債という方法もあります。種類により異なりますが、10万円で購入できる社債もあります。
社債を購入することは、会社に対してお金を貸すことなので、株式よりもリスクが小さいと言えます。とはいえ、返済期日にお金がきちんと返ってくるか、利子が払われるか、という信用リスクに注意しましょう。
格付機関の格付などから、企業の信用力をチェックできます。
ムーディーズやS&P、日本格付研究所(JCR)などが、AAA(トリプルA)を最高に、アルファベットで信用力を表しています。
投資信託は100円からでもスタートできる
運用益を狙うなら、ある程度のリスクをとる必要があります。投資信託は、投資家から集めたお金をひとつにまとめてプロが運用し、運用益は投資家に配分される仕組みです。
インターネット証券では、100円から始められるところもあるので、10万円も資金があるならいろいろな投資信託を組み合わせてもいいですね。
ポイントは、コストが低い投資信託を選ぶこと。特に投資信託を保有している間ずっとかかる信託報酬は必ずチェックしましょう。コストが高いと、せっかくの運用益が目減りしてしまいます。
株式投資なら売却益・配当・株主優待がもらえる
投資信託は運用のプロが投資先を選んでくれますが、自分で納得できる投資先企業を選びたい、と言う場合は株式投資もいいでしょう。ただし、株式は基本的に100株単位での購入になりますので、資金が10万円なら株価が1000円までの株になります。
購入には手数料などのコストがかかりますが、インターネット証券会社が比較的安い設定になっています。
これから値上がりしそうな株を選び、売却益を狙うのもいいですし、配当や株主優待で選ぶのもいいですね。
NISA(少額投資非課税制度)で20.315%の税金が浮く
投資信託や株式投資で運用するのであれば、NISA(ニーサ、少額投資非課税制度)を利用して、税金をオトクに節約しましょう。
NISA(一般NISA)で運用すると、運用益に通常かかる税金(20.135%)が非課税になります。
たとえば、10万円を5%で運用できたら5000円のプラスですが、税金が差し引かれて手元には約3900円しか残りません。しかし、一般NISAなら5000円がまるまる自分のものに。ただし、投資上限は年120万円までになります。
また、つみたてNISAも同様に税金を安くできる制度です。金融庁の基準をクリアした投資信託に積立投資することで、最大年40万円までの投資で得られた利益を20年間非課税にできます。
なお、一般NISAとつみたてNISAは、どちらか1口座となります。
3〜10%の利回りが狙える貸付型ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングは、企業が資金調達をする比較的新しい仕組みです。投資家がインターネットを通じて運営会社と匿名組合契約のうえ出資、運営会社が資金を必要とする事業者に貸し付けます。
利回りは3~10%程度ですが、大きなリターンを期待できるものほど、損失を出すリスクも高くなります。1万円から始められますので、少しずつ試してみてもいいでしょう。
デパート友の会積立なら年利15.38%!
デパート積立は、リスクは高くないのに利回りが高い積立です。理由は、積み立てたお金が現金ではなく、商品券や電子マネーといった使いみちが限られているものになるからです。
デパート友の会では、たとえば月1万円ずつ積み立てると、1年後に13万円分の商品券が受け取れる、といったものが多く見られます。これは、年利換算すると15.38%。しかも、そのほかに特別優待が受けられることもありますので、よく利用するデパートがあればチェックしてみましょう。
2.5~3%の利回りが得られる旅行積立
また、旅行積立も利回りが2.5~3%など、預貯金よりずっとおトクです。ただし、現金ではなく旅行券で戻ってくることに注意しましょう。旅行積立は旅行会社(JTBやHISなど)や航空会社(JALやANA)で取り扱いがあります。
どうしても現金が必要になったら、旅行券を金券ショップなどで売ることはできますが、決して有利な金額ではありません。
自分への投資の価値は無限大
最後に、自分への投資も考えてみてはいかがでしょうか。スキルアップのため、資格取得のためにセミナーや教材にお金を使うこともいいですね。
その結果、収入が上がれば投資したお金をしっかり回収することになります。
パソコン操作や英会話、法律知識など、ビジネスで役立つスキルを探してみてはいかがでしょうか。
まとめ
10万円で始める資産形成を考えてみました。
ひとつの投資先にまとめるのも悪くはありませんが、少額から始められる方法を組み合わせてもいいですね。
「案ずるより産むがやすし」とも言います。まずは始めてみましょう。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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