24/11/03
新NISA「成長投資枠」お金のプロ注目の投資信託3本
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新NISAの成長投資枠で購入できる投資信託は約2000本(2024年11月1日調査時点)がリストアップされています。日本で投資できる投資信託は約6000本ですから、その約3分の1に絞られます。
とはいえ、さすがに2000本は多いですよね。成長投資枠で投資するなら、どのような投資信託がよいのでしょうか。
今回は、新NISA「成長投資枠」で投資したい、お金のプロが注目する投資信託を3本紹介します。
新NISA「成長投資枠」はどんなときに使う?
新NISAでお金を減らさずに増やすためには、基本的にはつみたて投資枠を活用し、じっくり時間をかけて資産形成するのが良いでしょう。
つみたて投資枠だけで月10万円まで投資できます。たくさんの投資信託に投資する必要はなく、1本、2本で十分です。リスク許容度(損失に耐えられる度合い)が低いのであれば、株や債券など複数の資産に投資するバランス型投資信託、高いのであれば外国株に投資するインデックス型投資信託などが候補になります。
一方、つみたて投資枠では投資しにくいものの、有望な指数に投資する投資信託もあります。たとえば、後述する「NASDAQ100」は、米国の代表的なS&P500を凌駕するパフォーマンスで注目されています。しかし、本稿執筆時点(2024年10月1日)でNASDAQ100に投資できるつみたて投資枠の商品は1本しかなく、信託報酬も高めです。その点、成長投資枠で投資できる投資信託ならば、より低コストでNASDAQ100に投資できます。
つまり、成長投資枠は、つみたて投資枠の対象商品とは一味違う、魅力のある商品に投資することが可能です。成長投資枠には、後述する通り、投資してはいけない地雷商品も多いため、商品選択は慎重にしなければならないものの、プラスアルファのリターンを狙う戦略が可能です。
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新NISA「成長投資枠」お金のプロが注目する投資信託3本
新NISAの成長投資枠で買うべき、お金のプロが注目する投資信託を3本ピックアップしてみました。なお、以下金額・手数料率などは断りのない限り2024年11月1日時点のものです。
●新NISA成長投資枠の注目投資信託①:楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド
純資産総額:561億円
基準価額:12,067円
信託報酬(税込):年0.198%
(参考)「NASDAQ100」の10年トータルリターン(年率):18.53%(2024年9月30日時点)
楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンドは、NASDAQ100との連動を目指す投資信託です。NASDAQ100は、NASDAQに上場している企業で、金融業を除く時価総額上位100社で構成されています。NASDAQに上場していれば、米国企業でなくても対象になります。新興企業に見られる積極的な投資による赤字のある企業でも採用される可能性があり、イノベーションの種を早期に取り入れる期待ができます。
NASDAQ100は、米国のS&P500などと比べてパフォーマンスが高く、投資家に注目されています。楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンドの信託報酬は0.198%と、他のNASDAQ100に連動する投資信託より安く設定されているため、よりコストを抑えた投資が実現します。
●新NISA成長投資枠の注目投資信託②:Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)
純資産総額:117億円
基準価額:12,475円
信託報酬(税込):年0.1155%
(参考)組み入れ銘柄の平均実績配当利回り:2.24%(2024年9月30日時点)
(参考)「S&P500配当貴族指数」の10年トータルリターン(年率):10.62%
Tracers S&P500配当貴族インデックスは、米国の株式指標「S&P500」構成銘柄のうち、原則25年以上連続増配を続ける「配当貴族」の銘柄に投資する投資信託です。S&P500配当貴族指数には、財務健全性の高い、安定成長の企業が集まっているため、下落相場に強い特徴があります。したがって、つみたて投資枠でS&P500に投資しつつ、S&P500配当貴族指数にも投資する、という使い方ができます。
●新NISA成長投資枠の注目投資信託③:iFreePlus 米国配当王(年4回決算型)
純資産総額:20億円
基準価額:11,909円
信託報酬(税込):年0.286%
(参考)組み入れ銘柄の平均実績配当利回り:2.91%(2024年1月末時点)
iFreePlus 米国配当王は、「配当王」と呼ばれる、50年以上増配している米国企業に投資する投資信託です。コンセプトとしては②の「配当貴族」と同じです。
配当が毎年増やせる企業は、業績が安定していて、利益を蓄積できている企業です。iFreePlus 米国配当王を利用すれば、そうした企業にまとめて投資ができます。
なお、iFreePlus 米国配当王には年4回分配金を支払う「年4回決算型」と分配金を再投資して資産を増やす「資産成長型」があります。
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新NISA成長投資枠で投資すべきでない投資信託は?
成長投資枠の対象投資信託からは、
・信託期間20年未満(20年以上にわたって長期投資できない商品)
・毎月分配型(資産を取り崩して分配金を出してしまう商品)
・高レバレッジ型(市場の動きより激しい値動きをする商品)
といった、長期投資に向かない商品やリスクの高い商品は除外されています。しかし、そのほかにも投資すべきでない投資信託がいくつかあります。
●信託報酬の高い投資信託
投資信託の保有中にかかる信託報酬がなるべく安いものを選ぶことが大切です。ほんのわずかな違いでも、運用期間が長くなればなるほど、大きな差になります。インデックス型の投資信託ならば、目安は年0.3%未満です。
●テーマ型の投資信託
テーマ型の投資信託は、世の中の流行や関心に合わせて、特定の企業や業界に投資する商品です。「テーマ」はさまざまで、時代に合わせて変わります。AI(人工知能)やロボットのような技術の関連企業を集めたものもあれば、インドや宮城県など、特定の国や地域に関係する株式を組み入れているものもあります。
テーマ型は、テーマの旬が過ぎてしまうと注目されなくなり、値上がりが期待できなくなります。そして信託報酬も年1.5%〜2.5%などと高いので、おすすめできません。
●隔月分配型の投資信託
隔月分配型の投資信託は、分配金を隔月で支払ってくれるタイプの商品です。多くは奇数月で、年金と組み合わせることで毎月収入が得られるように考えられています。新NISAでは毎月分配型は除外されましたが、隔月分配型は除外されていません。
毎月分配型だけでなく、隔月分配型も、運用で利益が出なかったときは元本を取り崩して分配金を支払います。分配金を支払った分だけ元本が減ってしまうので、その後に値上がりしたときの恩恵は少なくなります。信託報酬は年1〜2%と高く、購入時手数料がかかる場合もあります。これから資産を増やそうとしている「資産形成層」が投資するのには向かないでしょう。
2024年からの新NISAでは、つみたて投資枠の対象外の投資信託でも、成長投資枠で投資することで利益が非課税にできます。とはいえ、どんな商品でもいいわけではありません。お金を増やせる投資先に投資しましょう。
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頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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