23/11/12
「高収入なのに貧乏人」が買うのを止められない、貧乏を招く5つのモノ
高収入にもかかわらずお金が貯められない…という人は、つまるところ支出が多すぎるのです。
金融中央広報委員会の調査によれば、年収1000万円以上でも貯蓄のない人は12.6%もいます(「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2022年)」)。
どうして貯蓄がないのか。それは高収入だからこそ買ってしまうモノが影響しています。
今回は、高収入なのに買うと貧乏を招く「5つのモノ」について考えてみましょう。
高収入でも買うと貧乏を招くモノ1:振込手数料1回550円
少額出費に無自覚だと、高額収入でも貧乏になりかねません。
たとえば金融機関の振込手数料がよい例です。振込みは利用する金融機関や振込方法によって手数料が変わります。他行から現金で振り込むと手数料が550円もかかる場合があります。しかも、振込先を間違えてしまって「組み戻し」になると、振込はなされず手数料は戻りません。
インターネットバンキングを利用して、同一金融機関あての振込をすれば手数料が無料になりますし、わざわざATMに行く手間も省けます。また、ネット銀行などでは毎月一定回数の他行振込手数料を無料にしているところもあります。払わなくてもよい手数料なら、少額だからといって軽く考えず払わないよう気を付けたいものです。
高収入でも買うと貧乏を招くモノ2:有機栽培のニンジン1本1200円
こだわり食材は高いものですが、高収入の場合、健康のためを考えて有機栽培の野菜を買うようにしている人は少なくありません。もちろん、何にいくらのお金を使うのかは本人の価値観次第です。1本1200円のニンジンを買うことが間違っているわけではありません。
しかし、そのこだわりが家計を圧迫しているのであれば、やはりこだわり過ぎでしょう。
健康は大切ですが、健全な家計も同じくらい大切です。食材にこだわり始めるときりがありませんが、こだわりは調味料にとどめておくのも一案です。
こだわりは優先順位をつけて、メリハリをつけるとよいでしょう。
高収入でも買うと貧乏を招くモノ3:友人のオススメアイテム55万円
高収入の人はお友達も高収入、オススメされる品物も高額になりがちです。
お付き合いでお買物に行くこともあるでしょう。ジュエリーや和服、家具など、そもそもの価格が高額なので、お友達割引があっても結構なお値段になります。
また、お友達がショップを始めれば、ご祝儀がわりのお買物もあるでしょう。
お付き合いは大切ですから、あまり節約しすぎるのも考えものです。しかし、支出が大きすぎて続けられなくなっては本末転倒です。
「付き合いがいい人」との評価は諸刃の剣。お付き合いもほどほどにしておかないと、貯蓄ができないままになってしまいます。
高収入でも買うと貧乏を招くモノ4:将棋の駒100万円
高収入なら、趣味にもそれなりにお金をかけたいと思うのではないでしょうか。
将棋なら山形県天童市の将棋の駒。昨今の将棋ブームを見て将棋をしたいと思う人もいるでしょう。でも、わざわざ100万円もするような最高級の駒を使う必要はありませんね。
将棋だけではありません、自動車ならフェラーリ、旅行なら5つ星ホテル、釣り、ゴルフなど、お金のかかる趣味は数々あります。いくら高収入だといっても、それらにすべてお金をかけていては、お金がすぐ底をついてしまいます。
趣味は生きがい、人生の楽しみでもありますが、お金の使い過ぎには要注意です。
暮らしを充実させるような趣味であれば、長く楽しめるよう、貧乏にならない程度の出費に抑えましょう。
高収入でも買うと貧乏を招くモノ5:掘り出し物の中古物件1200万円
高収入な人のもとには、さまざまな「おトク情報」が舞い込みます。投資話もそのひとつ。
掘り出し物の不動産で利回り20%は確実、などと聞けば食指が動くかもしれません。しかし、うまい話はそうそうありません。これは儲かると飛びついた結果、大きく損してしまうこともあるのです。損失を出す可能性を冷静に判断でして、うっかり手を出さないようにしたいものです。
そもそも投資で「確実にお金が増える」はありません。投資を10回したからといって、10戦全勝することは難しいでしょう。利益が出ることもあれば損失が出ることもあることを知っていれば、確実に儲かると聞いて飛びつくこともないはずです。投資をする際には、許容範囲の損失を考えたうえで、トータルで利益が残ればいいと考えることが大切です。
高収入でも支出のコントロールは必要
好きなモノを食べて快適に暮らし、趣味も充実、投資にも積極的となれば、まさにリッチな暮らしそのものです。ただ、こういったモノを買ってばかりでは、高収入といえども貯蓄はなかなか増えません。
心配なのは、病気やケガなどのアクシデントによる急な支出増、もしくは収入減です。そんなときに貯蓄の備えがないと、貧乏暮らしが現実になってしまいかねません。
高収入でも支出のコントロールは必要。楽しく買物をしながら、貯蓄も忘れずに備えましょう。
【関連記事もチェック】
・老後破綻は「たった1つの悪習慣」が原因
・「貧乏を加速する」5つのモノ
・お金のない人が無意識にやっている「貧乏習慣」6選
・「お金持ち夫婦」と「貧乏夫婦」を分ける、決定的な5つの違い
・「金持ち老後」と「貧乏老後」を分ける決定的な5つの違い
タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
この記事が気に入ったら
いいね!しよう