23/12/30
50代どうする?定年後に向けて考えておきたい5つのこと
50代になると定年まであとわずかです。老後働ける環境が整ってきたとはいえ、多くの会社では60歳定年が多く、再雇用制度などで65歳まで働けたら…と思っている方も多いでしょう。
平均寿命から考えると、定年後は20~30年もあります。この定年後を満足のいく幸福な時間にできるかどうかは、50代の準備にかかっているといっても大袈裟ではありません。
今回は、50代に定年後に向けて考えておきたいことをまとめてみました。
定年後に向けて考えておきたいこと1:毎月の収支がどうなっているか確認
50代といえば、たいていの方が生涯でもらう年収が一番多いときです。支出がそれなりにあっても収入も多いので、家計の収支はどうにか帳尻があっているのではないでしょうか。まずはどれくらい収入があって、どのくらいお金を使っているのか現状を把握してみましょう。集計して見るとぜいたくなんかしていないと思っていても、意外に「こんなにお金が出ていっている!」と驚くかもしれません。老後への備えの第一歩は、毎月の収支、貯蓄額、負債額を確認するところから始まります。
定年後に向けて考えておきたいこと2:年金生活をイメージしてダウンサイジング
収入が減ったからといって、すぐに生活スタイルを変えたり、生活費をいきなり減らしたりしても、なかなか順応できません。収入があるうちに生活を小さくする試みは資金に余剰を生みます。しかし、収入が減ってから生活を小さくしようとしても家計が赤字のままでは、焦りもでますし、みじめな気持ちになるため、うまくコンパクトな生活に移行できません。それに実際の年金生活に感情が慣れるまでには時間がかかります。試行錯誤しながら、自分の腑に落ちるお金の使い方へ移行していきましょう。
また、老後になると気力体力も衰えてきます。子どもたちが巣立った後は、広い家は必要ないと思う場合もあるでしょう。広い持家やマンションを小さくして住み替えるにも50代はいいチャンスです。住み替えはしなくても、持ち物を減らすだけでも、モノの管理が減り、掃除がラクで心地よい住まいになったという声をよく聞きます。
定年後に向けて考えておきたいこと3:老後の年金以外の収入源
就労機会の拡大とともに、元気に働けるうちは働きたいと考える人が増えています。人手不足や熟練した技術の確保から定年制を撤廃する企業も出てきました。多くの会社では再雇用制度を取り入れています。年金だけで生活すると思うと不安ですが、働くことは得られる収入のほか、健康や生きがいといった別のメリットも手に入れることができます。
働き方も今までの仕事に関わらず、見栄を捨てチャレンジする気持ちがあれば、再雇用や再就職以外の道へ進むこともできます。今までやりたいと思うことで起業するのなら、それなりの準備が必要ですね。
定年後に向けて考えておきたいこと4:人生最後の貯め時を逃さない
50代といえば、子どもの教育費や住宅ローンが少なくなり、可処分所得が多くなる時期です。意識していないと収入が多く入ってきても、何となく消費に消えてしまいがちです。年金生活にダウンサイジングするとともに、支出が減った分を貯蓄や投資に回すように心がけましょう。iDeCo(個人型確定拠出年金)や新NISAなど資産形成を支援する制度が拡充されています。制度を上手に利用することで、老後資金の不安が小さくできます。退職までにいくら貯められるかどうかで、老後の安心感に違いが出てきます。
定年後に向けて考えておきたいこと5:50代は定年後の人生の準備期間
毎日、目の前のことに追われていると、あと数年後のことですら考えるゆとりもなく過ごしてしまいます。50代といえば役職定年や出向などで収入が減る人もいて、仕事へのモチベーションを保つのもたいへんで、仕事にだけしがみついていると心がすり減ってしまいます。
もちろん、お金や仕事のことを考えるのは大切なことですが、老後を楽しく、やりたいことをやって過ごせるか、その満足度は準備期間の過ごし方にあります。つまり、50代に老後をどう考え、どう過ごすのか、その準備にかかっています。会社人生のゴールが人生のゴールになってはつまらないですね。
収入が減ることには、どうしても不安がつきまといます。しかし、老後は今までよりも少ない労働時間でも年金と合わせれば、なんとかなるでしょう。5~10年あれば、新しいことにも取り組めますし、学び直してスキルアップするのもいいでしょう。まだ気力も体力もある時期に、定年後に自分のやりたいことを見つけておきましょう。「今日の生き方が未来を変える」と、前向きに一歩踏み出してみませんか。
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池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®
証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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