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22/11/06

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定年後の実態をデータで徹底分析~ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う

定年後の実態をデータで徹底分析~ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う

昭和から平成、そして令和になって、社会の経済状況はがらりと変わりました。景気の後退や物価高が続き、まだ先の話とはいっても退職した後はちゃんと生活できるのだろうか、お金は足りるのだろうかという老後の不安はつのる一方です。今回ご紹介する一冊は、リクルートワークス研究所の研究員、坂本貴志さんの「ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う」(講談社現代新書)。豊富な分析データと事例から、定年後の人々の生活と仕事の実態が具体的にイメージできるようになっています。

誰もが抱える定年後の不安

会社を定年まで勤め上げ、退職金と年金で悠々自適に暮らしている親を見て、自分もそんな風に余生を送るものだと思っていましたが、日本の経済は減速し続ける一方で、従来の終身雇用は今や無くなりつつあります。会社は早期退職を奨励し、退職金は減る一方。さらに年金の支給開始年齢が引き上げられたことで退職後に収入がゼロになる期間ができ、退職しても生活のために再就職する高齢者が増えています。以前とはあまりに状況が変わってしまい、先行きの不透明さに困惑している人は多いでしょう。しかも再雇用だと現役時代に比べて給料は大幅にダウンし、2019年には再雇用者のほとんどが収入300万円以下というデータが出ています。

これまで通りに働く必要はありません

現役時代に仕事をバリバリこなしていた人ほど、高いキャリアにこだわりがちですが、大きな仕事はそれだけハードで抱える負担が大きくなります。さらにどんな人間でも年を取るにつれて、身体に無理が効かなくなったり持病を抱えたりするものです。

しかし、定年後は、エネルギーが有り余っていた若い頃と同じように働き続ける必要はありません。家のローンや親の介護費など、必要とする出費は人それぞれですが、現役時代に大きな支出だった子供の教育費はすでに払い終えている頃でしょう。また、高齢期になると、家計状況のほかに自分の健康状態を見て仕事を選ぶ必要があるため、多額の収入を必要としないのなら、仕事の負荷を減らすと無理をしなくてすむようになります。それほど面倒な仕事は求められず、上司やクライアントと難しい折衝をする必要もありません。ゆとりができた分こだわりを持って仕事に向き合えるようになり、後輩たちを陰でフォローすることに意義を感じられれば、たとえ小さな仕事でも充実感をもって働くことができます。

第二の人生、仕事を楽しもう

幸福割合を年齢別に分けたデータは、50代が一番低く、そこから60代、70代と年齢が上がるにつれ右肩上がりに伸びていきます。それまで戦ってきた激しい出世競争や重圧のかかる仕事から解放されて、気楽に仕事と向き合えるようになったことで満足している人が多いのでしょう。たとえ収入がダウンしても、純粋に仕事に楽しく取り組めるのは幸せなことです。

書店には「老後のお金が足りない」「いい転職ができない」「再就職は所得が減る」という切実な問題の改善策を提案する本が並んでいますが、この本は少し異なり、定年後は生活費が下がるため、支障が出ない範囲で所得が減る状況を受け入れようという現状肯定の考え方に立っています。給料が下がる分仕事は緩やかになり、余裕をもって気楽に働けるようになるため、満足感と幸せを得られるというわけです。

定年になっても完全隠居するにはまだ早く、さりとて現役時代そのままの仕事量では身体に負担がかかるもの。ほどほどの仕事を選べるのであればそれが最適の選択でしょう。70歳男性の半数近くが再就職している現状でも、日本の労働力はまだ不足しており、『小さな仕事が日本社会を救う』というこの本のタイトルは、高齢者がこれからの日本経済を支えていくことを指しています。たとえ小さな仕事でも社会にとっては大切な労働力。定年後は自分の状況に見合った無理のない仕事をして、満足のいく心豊かな暮らしを送りましょう。

ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う

小野寺 理香 おのでら りか

読書ブロガー。好きなジャンルは文学、歴史、アート。ふとしたきっかけで出会い、好きになったら長くつきあう……本との巡り合いは人と同じ。時に味わう〝がっかり〟も、読書のおもしろさのひとつです。ここでは、よりすぐりのすてきな本をお届けします。
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