22/07/31
クレジットカードの番号が漏れたら悪用される? 不正利用を防ぐためにする5つのこと
今やキャッシュレス決済に、クレジットカードは欠かせません。数百円の支払いにも使いやすくなったクレジットカード、利用額に応じてポイントも貯まるので、支払い方法のメインはクレジットカードという方も多いのではないでしょうか。
ただし、便利な一方でセキュリティには気を付けなければいけません。もし、クレジットカード情報が漏れて不正利用をされたら大変です。
今回は、クレジットカードの不正利用を防ぐためにできる、5つのことをお伝えします。
明日は我が身?クレジットカードカードの不正利用
クレジットカードを毎日のように使っていると、不正利用など自分には関係ない、と思ってしまいがちです。
しかし、通販サイトなどのクレジットカード情報が漏洩し、不正利用の被害があった報道はたびたび目にします。
2022年6月に公表されたある会社の不正アクセスの事例では、2021年12月、同社ウェブサイトで買い物をした人のクレジットカード情報が7000件以上も漏えいした可能性があるとのこと。TwitterなどのSNSで数万円の被害があったという報告が相次いだこともあり、話題になりました。クレジットカードの情報は、海外の通販サイトなどで不正利用されていたようです。
クレジットカードには、クレジットカードの名義人やクレジットカード番号のほかに、有効期限やセキュリティコードなどの情報が記載されています。仮に、クレジットカード番号だけが流出しても、悪用される可能性は高くありません。通販サイトなどで買い物をするときは、クレジットカード番号だけでなく、有効期限やセキュリティコードなどの情報も入力する必要があるからです。
しかし、クレジットカードの名義人の名前や有効期限、セキュリティコードまで漏えいしてしまうと、不正利用の可能性は高くなります。実際、前述の不正アクセスの事例では、クレジットカード名義人名・クレジットカード番号・有効期限・セキュリティコードが漏えいした可能性があると公表しています。これでは、クレジットカードが不正利用されてしまう可能性が高いでしょう。
この事例では、ウェブサイトの脆弱性をついた不正アクセスによってクレジットカード情報が盗まれてしまいましたが、私たちのクレジットカード情報は常に狙われています。クレジットカードを不正利用されないようにするには、どのような対策をとっておけばよいのでしょうか。
クレジットカードの不正利用を防ぐ方法1:クレジットカード番号を安易に伝えない
クレジットカード番号などを、口頭で言う、あるいはメールやLINEで送信する、といったことをしている人はいないでしょうか。
クレジットカードの情報を伝える相手は信頼できる人かもしれませんが、誰が聞いたり見ていたりするかわかりません。
クレジットカード番号は安易に伝えないように、気を付けてください。
通販サイトで買物をする際には、クレジットカード番号を入力することもありますが、番号を言いながら入力することはやめましょう。
クレジットカードの不正利用を防ぐ方法2:ナンバーレスカードを利用する
クレジットカードにはカード番号、名義人、セキュリティコードの印字があるので、店頭で利用すると盗み見られてしまうのでは、という心配もあります。ですから、クレジットカードを取り出す時には周囲を確かめ、サッと取り出し、サッとしまう、というクセをつけましょう。
最近、券面にクレジットカードの番号が記載されていない「ナンバーレスカード」が登場しています。ナンバーレスカードであれば、クレジットカードに番号の印字がありませんから、情報が盗み見られる心配が軽減されます。ナンバーレスカードが選べるようなら、積極的に検討しましょう。
クレジットカードの不正利用を防ぐ方法3:タッチ決済を利用する
クレジットカードを店員に渡さないことも大切です。クレジットカードを渡すことで、クレジットカードの番号を覚えられる可能性だけではなく、「スキミング」のリスクがあります。スキミングは、スキマーという特殊な装置を使って、クレジットカード情報を不正に抜き取る犯罪の手口です。
カードをスキマーから守るためには、クレジットカードは手放さないタッチ決済も有効です。
タッチ決済ができるクレジットカードや、スマートフォンと紐づけたタッチ決済を利用するといいですね。スキマーからカードを守るカードケースやシートもあるので、利用するのもいいでしょう。
クレジットカードの不正利用を防ぐ方法4:安全な認証システムを利用する
通販サイトなど、クレジットカード情報の入力が必要なサイトを利用する場合には、情報暗号化技術や本人認証サービス「3Dセキュア」を導入しているかどうか、確認をしてからの利用が安心です。
情報暗号化技術は、解析しにくい形式にデータを変換する技術のこと。暗号化することで情報流出の防止につながります。
見分けるポイントは、URLが「https」から始まっていて、アドレスバーに鍵のマークが表示されていること。このようなサイトは情報暗号化技術が用いられています。
3Dセキュアは、決済時にカード会社に登録したオンラインID、パスワードなどを追加で入力することで、より安全性を高めたシステムです。
クレジットカード情報のほか、自分だけしか知らないパスワードが必要ですので、クレジットカード情報を不正取得されたとしても、第三者が本人になりすまして決済することを防げます。
クレジットカードの不正利用を防ぐ方法5:利用履歴を確認する
クレジットカードの利用履歴をしっかり確認することも必要です。
クレジットカードの毎月の支払明細をチェックするだけではなく、クレジットカードの利用時にメールで知らせるサービスも利用しましょう。クレジットカードの不正利用による損害が補償されるのは、多くの場合「利用から60日以内」とされていますので、クレジットカードを不正利用されても、早く気付くことで被害を最小限に抑えることができます。
クレジットカードの利用履歴を確認していないままだと、少額の不正利用に気づかないリスクも高まります。実際、数千円の不正利用が繰り返される事例もありますので、面倒がらずにチェックをしましょう。
もしも、クレジットカードを不正利用されてしまったら
クレジットカードの利用履歴を確認したところ、不正利用が判明した場合は、クレジットカード会社にすぐ連絡しましょう。クレジットカード番号がわからなくても大丈夫です。ただし、クレジットカードのブランド(VISA、master、JCBなど)は覚えておきましょう。
クレジットカード会社に電話してクレジットカードの利用をストップし、クレジットカードは再発行して番号変更を行うことで、被害が広がらないようにします。ただし、利用をストップしたクレジットカードで固定費などの支払いをしている場合、利用するクレジットカードの変更手続きが必要に。かなりの手間がかかります。ですから、クレジットカードは不正利用をされないような予防策を万全にしておくことをおススメします。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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