22/06/13
夫婦が不仲になる「お金のNG行為」3つ
あなたは老後の生活について考えたことはありますか?今は仕事をしていても、いずれは退職し、年金生活を始めることになります。そのとき、肝心の生活費が足りなくなったら、生活に困ってしまいますよね。そこで今回は、老後生活を円満に送るために夫婦がやってはいけないお金のNG行為3つと、それを避けるための対策をお伝えします。
あなたは大丈夫?避けるべきお金のNG行為
老後はまだまだ先のことだからと、お金のことをよく考えずに生活していたら、将来家計が破綻してしまうかもしれません。そんな最悪の状況に陥りやすいNG行為を3つご紹介します。
●お金のNG行為その1:家計状況を把握していない
夫婦のどちらかが家計管理をしていると、何もしていない方は家計状況をまったく知らないというケースがあります。また、夫婦それぞれが家計を担っている場合でも、相手の収支状況を知らずに過ごしているケースもあります。
夫婦で家計状況を共有していれば、何らかの対策ができるかもしれません。けれども、1ヶ月の生活費はどれくらいなのか、あるいは、今どれくらいの貯蓄があるのかといった家計の全体像を把握しないまま老後を迎えてしまうと、かなりキケンです。年金生活になって初めて年金収入では生活費が足りないことに気づき、それを補てんする貯蓄もないとなると、生活は破綻してしまいます。
●お金のNG行為その2:老後の資金計画を立てていない
将来、年金収入だけになったとき、どうやって生活費を工面していくかを考えることはとても重要です。年金収入の見込額は、毎年送られてくる「ねんきん定期便」を見ればわかります。それに、現時点の生活費を把握していれば、夫婦2人だけになったときの生活費は予測がつくものです。年金収入と老後の生活費を予測することで、老後の資金計画を立てることができます。けれども、老後は先のことだからと無計画にお金を使っていると、肝心な老後資金の貯蓄ができず、年金収入になったときに生活費が足りなくなるかもしれません。
●お金のNG行為その3:子どもにお金をかけ過ぎる
「子どもがやりたいことにはできるだけ挑戦させたい」「子どもの能力を伸ばしたい」そう考える親御さんは少なくありません。けれども、子どもにたくさんのものを買い与えたり、多くの習い事をさせたりしていると、家計を圧迫してしまいます。また、小学校や中学校から子どもを私立校へ通わせることで学費の負担が重荷になり、生活が回らなくなる家庭もあります。子どもにお金をかけ過ぎることで肝心の貯蓄ができなくなると、将来的に家計が破綻することもあり得るということは頭に入れておきたいですね。
老後も夫婦円満に暮らしていくためにやっておきたいこと
現役で働いているときから家計状況を把握し、それを夫婦で共有しながら将来に向けて資金計画を立てておけば、年金生活になってからの暮らしが安定します。そこでここでは、いつまでも夫婦円満に暮らしていくためにやっておきたい対策を2つご紹介します。
●老後に向けてやっておきたいこと1:家計の全体像を把握する
普段の生活から家計の全体像を把握しておくことは、とても大切なことです。それも、何にどれくらいのお金を使っているのか、そして、どれくらいの貯蓄ができているかを夫婦が共有するからこそ、円満な老後生活を迎えることができるのです。
また、家計の全体像を見える化しておけば、家計の問題が生じたときも、その改善案を見つけやすくなります。重要なのは、家計状況をチェックする習慣です。それができていれば、収入源が年金だけの生活になっても、暮らし方を工夫しながら安定感のある生活を送ることができるようになるでしょう。
●老後に向けてやっておきたいこと2:貯蓄を増やす
将来、受け取れる年金は、ねんきん定期便を確認すれば見込額がわかります。その見込額と現在の生活費を比べてみると、もしかしたら生活費が多少不足することになるかもしれません。そんなとき、強い味方になってくれるのが貯蓄です。現役時代のうちに少しでも貯蓄を増やしておくことができれば、将来の生活費を補てんできるので安心です。
ではここで、貯蓄を増やす方法を4つご紹介しましょう。
・つみたてNISA
年間40万円までの投資の利益が非課税にできる制度です。金融庁の基準を満たした、長期でお金を堅実に増やすことが見込める投資信託にコツコツと積立投資できます。2022年よりつみたてNISAをスタートした場合、最大で2042年まで(840万円まで)非課税で投資できます。
・iDeCo(イデコ)
老後資金を準備するのに最適な私的年金制度です。掛金全額が所得控除になるため所得税や住民税が安くなるほか、運用益が非課税、受け取り時にも税制優遇があるといったメリットがあります。
・財形貯蓄制度
毎月の給与から一定額を天引きしてお金を貯めることのできる制度です。55歳未満で財形貯蓄制度を実施している企業にお勤めなら利用するとお得です。なかでも財形年金貯蓄は、貯蓄残高550万円(※)までの利子が非課税になります(※財形住宅貯蓄との合計)。
・積立定期預金
会社に財形貯蓄制度がない場合に使えるのが積立定期預金です。毎月決められた日に設定しておいた額が銀行の普通預金から定期預金に積み立てられ、自動的に貯まっていきます。
投資に比べてお金の増え方は小さくなりますが、元本保証の方が安心という方におすすめです。
まとめ
誰もが老後も安心して暮らしていけることを望んでいます。そのためには、できるだけ早いうちからお金に困らない状況をつくっておくことが重要です。もし、家計状況を把握していない、老後の資金計画を立てていない、子どものために使うお金が多くて家計を圧迫しているという状況であるならば、今すぐ生活を見直しましょう。そして、夫婦で家計の全体像を見える化して貯蓄方法を検討して、将来に向けた資金計画を立てておくことをおすすめします。
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前佛 朋子 ファイナンシャル・プランナー(CFP®)・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
2006年よりライターとして活動。節約関連のメルマガ執筆を担当した際、お金の使い方を整える大切さに気付き、ファイナンシャル・プランナーとなる。マネー関連記事を執筆するかたわら、不安を安心に変えるサポートを行うため、家計見直し、お金の整理、ライフプラン、遠距離介護などの相談を受けている。
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