connecting…

  • NISA
  • FIRE
  • Money&You TV
  • 確定拠出年金「iDeCo」「企業型」
  • マネラジ。
  • ふるさと納税
  • 届け出だけでお金がもらえる! 給付金制度を活用しよう
  • セミナーレポート
  • まとめ記事/チェックテスト
  • 歴女の投資ファイル
  • ズボラでも出来るシリーズ
  • 投資信託でプチリッチ!「投信ウーマン」
  • 投資女子への道
  • 恋株
  • ぽいきさんの幸せを呼び込むシリーズ
  • 大人女子を応援!家庭で出来る漢方の知恵
  • 読書ブロガー小野寺理香のブックレビュー
  • 駐在マダム、モラハラ夫からの逃亡記
  • “逆打ち”お遍路をご紹介

20/11/24

家計・ライフ

PayPay「○回に1回の確率で当たる」の巧妙なワナに惑わされるな

スマホを読み取り端末にかざしたり、スマホでバーコードを読み取ったりするだけで支払いができるキャッシュレス決済。小銭を出す必要もなくおつりも出ないので会計時間も短縮でき、スマホがあれば財布を持ち歩く必要もないので便利ですよね。さらに、キャッシュレス決済の場合ポイント還元があったり、購入金額が全額還元されるなどのキャンペーンが充実していたりして現金を使うよりおトクに買い物できるケースもあります。ですが、このキャンペーン、実際どのくらいおトクなのでしょうか。今回はこのキャンペーンについて考えてみたいと思います。

「10回に1回当たる」と「10回に1回の確率で当たる」の違い

キャッシュレス決済の中でも「PayPay」は多くのキャンペーンを打ち出しており、おトクなキャンペーンもたくさんあるので使っている人も多いと思います。いろんなキャンペーンがありますが、「10回に1回当たる」というキャンペーンと「10回に1回の確率で当たる」というキャンペーンには大きな差があります。

「10回に1回当たる」と言うと、言葉通り10回購入したうち1回は当たるということになります。
ですが、「10回に1回の確率で当たる」というと、外れる確率は90%。10回購入しても外れ続ける確率は90%×90%×…90%(90%の10乗)=約35%。はずれ続ける可能性が約35%あるということです。そのうち、一度でも当選する確率は1-35%=65%なので、10回に1回当たると思って買いすぎてしまうと期待外れの結果に終わることがそれなりにあるという計算になります。「10回に1回当たる」という言葉と「10回に1回の確率で当たる」という言葉の間には大きな差があるということが理解できると思います。

同様に、たとえば「3回に1回の確率で当たる」というキャンペーンの場合、3回に1回の確率で当たるので1回の購入で当選する確率は約33%。一方、3回引いても外れる可能性は、67%×67%×67%=約29.6%。これを99%の当選確率まで引き上げようと思うと、ずっと外れ続ける確率を1%以下になるところまで引き続けなければならないということになります。これを計算すると、67%×67%×67%…=約0.77%となる12回の購入が必要となります。最低12回引いてようやく99%当たるということになるので、還元される金額によってはちょっとコスパが悪いくらいの出費が必要となってしまいます。

「20回に1回の確率で最大1,000円相当のPayPayポイントが当たる」というキャンペーンであれば、さらに気が遠くなりますよね。20回に1回の確率で1,000円相当が当たる、というキャンペーンに参加して、最大1,000円相当の還元を受けるまで買ってしまうのはそもそもの間違いだということがわかるのではないでしょうか。

さらに1等を当てようと思うと…

先ほどまでの計算では、とりあえず当選することを目指して計算しました。PayPayのキャンペーンの中には「1等」「2等」「3等」と設定されていることも多く、それを当てようとするとさらに可能性が低くなります。PayPayは2020年7月に登録ユーザー数が3,000万人を突破したというプレスリリースを出しています。1つのキャンペーンの参加者数を明確に知ることはできませんが、このときに実施した「3,000万ユーザー突破記念!大感謝ジャンボ」というキャンペーンでは、1等は支払金額の最大10倍が戻ってくるというしくみになっていました。1等は1,400本が当選本数とされています。

3,000万人のうち、10%が参加したとしても300万人が参加した計算になります。そのうち、1,400本が対象ということですが、1人1回決済してキャンペーンの対象になったとしても、1,400本÷300万本=0.046%となります。さらに、5回に1回の確率で1等を含めた当選が出るというしくみなので、実際に1等が当たる確率は限りなく低くなるでしょう。

ただし、企業もこういったキャンペーンを打ち出す際には「景品表示法」という法律の中の決まりに従って内容を設計しなければなりません。「景品表示法」には景品総額の上限や内容に反するキャンペーンは打ち出せないので、確率が低いことがただちに悪ということでもないということも併せてお伝えしたいと思います。

まとめ

いかがでしたか。こうしたキャンペーンに参加するのは決して悪いことではないですし、本当に必要なものを購入するときにはぜひ利用すべきでしょう。確率がどんなに低くても、参加すること自体にお金がかかるわけではないですし、参加しなければ当選もありません。ですが、当選することだけを目的としてお金を使いすぎてしまうとただの無駄遣いになってしまうので、自分にとって本当に必要なものに絞って買い物をすることを忘れないでくださいね。

大塚 ちえ ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種

新卒から証券会社一筋で働く、現役アラサー金融ウーマン。スポーツと音楽が趣味。金融機関勤めで得た知識と経験で、キャリアやお金、結婚・恋愛のことなどいろんな女性の悩みに向き合う。現代日本に生きる働きすぎな女性にエールを送る。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連するみんなのマネー相談(FP Cafe)

育児休暇中の内職ってしてもいいの?

家計・ライフ京都府 いいね 4
2015/12/04

現在会社を育児休暇中の母です。私が今回質問したいのは、育児休暇中に内職をしてもよいか、ということです。
私は十分な貯金がないまま子供を出産したので、旦那の給料のみではいずれ家計が苦しくなること...

マネー相談の続きを見る

現在、公営住宅に住んでおります。
世帯収入が低いので月々のお家賃は駐車場込みで32000円ほどです。
3LDKで、まぁまぁ綺麗ですし住む事自体には満足ですが、度々入ってくる住宅販売の広告を見...

マネー相談の続きを見る

転勤族は何時まで付いていくべき?

家計・ライフ岡山県 いいね 0
2015/06/15

私は30代主婦なのですが、我が家には4歳、3歳、0歳の3人の子供がいます。
旦那は世に言う転勤族でして、全国何時何処に異動になるか分かりません。

何度か子供を保育園に預け、私自身も働いて...

マネー相談の続きを見る

閉じる
FP Cafe® お金の相談をするなら、一生涯の「お金の相談パートナー」へ