19/08/01
【歴女の投資術】新型スイッチ発売で年初来高値更新! 任天堂の3つの魅力
歴女の投資ファイル 14の巻 任天堂<7974>
小さなベンチャー企業が、これまでなかった独創的なサービスや商品を世に送り出し、大企業へと成長するー。
投資で勝つにはまずは歴史から、このシリーズでは、様々な企業(銘柄)の歴史をご紹介致します。
任天堂の魅力その1:話題性豊富なゲーム企業
マリオ、ゼルダ、ピカチュウなど、世界中のゲームファンを魅了してやまない任天堂は世界でも有名なゲーム企業。
これまで「ニンテンドーDS」「Wil」「ニンテンドースイッチ」など革新的なゲーム機を世に出してきました。そして、9月には新たに携帯専用機の「ニンテンドースイッチ ライト」の発売を予定しています。中国市場への本格進出も決定し、10月に行われる日経平均株価入れ替えの新規採用銘柄の候補にも挙がっている同社。その動向から目が離せません。
任天堂の魅力その2:「娯楽」というDNAを持つカリスマ経営者たち
任天堂は1889年創業と100年以上続く京都発の企業です。
古くから「娯楽は他と違うからこそ価値がある」という独創の精神に基づき、オリジナリティの高い娯楽製品を世に出し続けています。
創業者、山内房治郎氏は1859年に京都で生まれ、1889年に京都市文京区に「任天堂骨牌(山内房治郎商店)」を始めます。
炭岩の経営と並行して工芸家でもあった彼が作り販売した花札はその美しさから高い人気となります。その後、トランプの製造もはじめ、カードゲーム会社として日本一の規模にまで成長します。
任天堂が世界に羽ばたいたのは、3代目の山内溥氏の時です。
房治郎の曾孫にあたる溥氏は、早稲田大学専門部法律科卒業後、2代目社長で祖父の積良氏が病に倒れたことで、弱冠22歳で任天堂社長に就任。
1953年には日本初のプラスチック製トランプを開発し、1959年にはディズニートランプを発売し爆発的ヒットさせ、同社を業界トップの企業に導きます。
1983年には家庭用テレビゲーム機「ファミリーコンピュータ」を発売し、大ブームに。その後も「ゲームボーイ」など新商品を開発し、同社を世界的なゲームメーカーに押し上げます。
溥氏は後継者として、「天才プログラマー」と言われた岩田聡氏を指名。
当時の任天堂はソニーのプレイステーションと厳しい覇権争いを行なっていましたが、岩田氏は、「最新技術は追わない」と携帯ゲーム機に大転換することを決断。子供から老人まで遊べるものをと、「ニンテンドーDS」と「Wii」を発売し、いずれも世界累計で1億台を超える大ヒットとなります。
ところが、その後は、スマホでゲームをする若者層が増加し、同社は赤字転落など苦境に陥り、2015年には岩田社長が病に倒れ逝去してしまいます。
しかしここで任天堂の「娯楽」というDNAの強さが発揮されます。
2016年に「ポケモンGO」をリリース、2017年には「ニンテンドースイッチ」など世界をアッと驚かせる革新的な商品を生み出し、同社の業績を回復させるとともに、今も世界中のゲームファンを魅了し続けています。
任天堂の魅力 その3:株価は上昇基調
4月発表の任天堂の2019年3月期決算は、経常利益で2773億円(前年比39.1%)の増益となりましたが、2020年3月期は2600億円(前期比マイナス6.3%)の減益見通し、となりました。
しかし会社側のスイッチの販売台数目標は保守的であり、上振れる可能性が高い、と株式市場はみています。
株価は、決算発表直後は市場予想より大きく下回ったことから失望売りとなりましたが、その後は上昇基調となっており、7月には新型スイッチ発売報道で年初来高値を更新しました。
「娯楽ビジネスはお客様に驚いて頂くことに価値がある」
4代目の岩田社長が最後に出席された株主総会で残した言葉です。
同社のHPには、娯楽企業としての任天堂の使命は、「任天堂の商品やサービスを通じて、世の中の人々を笑顔にすること」とあります。
今後、任天堂は、どのような革新的なゲームを生み出すのか? また中国市場への参入でさらなる成長をするのか、世界中から熱い期待が寄せられています。
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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岡田 禎子 「投資は面白い」がモットーなFP日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、ファイナンシャル・プランナー(CFP)
証券会社、資産運用会社を経て、ファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用の観点から「投資は面白い」をモットーに、投資の素晴しさ、楽しさを一人でも多くの方に伝えていけるよう、執筆とセミナーなどで活動中。
TVドラマ「インベスターZ」の脚本協力なども行なっています。
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