25/02/21
NISA貧乏・ポイ活貧乏・保険貧乏…得のはずが損している5つの「◯◯貧乏」
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「節約や投資を頑張っているのに、なぜかお金が貯まらない…」そんな経験はありませんか?お得と思って利用しはじめた制度や取り入れた習慣が、逆に家計を圧迫することがあります。今回は、特に注意したい5つの「◯◯貧乏」について、その理由と防ぐ方法を解説します。
お得と信じて損をする貧乏1:NISA貧乏
2024年から制度が改正されて使いやすくなった「新NISA」では、非課税枠が恒久的なものになりました。金融庁「NISA口座の利用状況調査(2024年12月末時点・速報値)によると、新NISAの口座数は約2560万口座。多くの人が利用していることがわかります。
新NISAは運用益が非課税になるお得な制度なので、なるべく多く投資をしたいと思う方もいるかもしれません。しかし、「とにかく投資しなければ」と焦って無理な資金を投入すると、生活費を圧迫してしまいます。また、何も学ばずに投資を始め、値下がりをした際に、慌てて売ってしまいかえって損をしてしまう場合もあります。
NISA貧乏を防ぐためには、生活防衛資金を貯めてから投資をしましょう。生活に必要なお金まで投資に回してしまうと、値下がりに耐えられなくなりますし、生活に必要だからとやむなく売却すると、お金を減らしてしまうことにつながります。毎月の投資額も無理のない範囲に設定し、「長期・分散・積立」を意識しコツコツと長く投資を続けましょう。
お得と信じて損をする貧乏2:ポイ活貧乏
買い物をするともらえるポイント。たくさん貯まると嬉しいものです。「ポイ活」(ポイント活動)といって、ポイントを積極的に貯めている人も多いようです。
ただ、ポイントを貯めるために不要な買い物をしたり、ポイント還元率の高いクレジットカードを使いすぎたりして、結果的に出費が増えていませんか。また、貯めたポイントを期間内に利用できず消滅してしまうケースも少なくありません。これでは、本末転倒です。
ポイ活貧乏にならないようにするためには、ポイントだけが目的となった買い物は控えましょう。そしてクレジットカードやQRコード決済の利用額を小まめに確認し、使い過ぎに注意しましょう。そして貯まったポイントの利用期限もチェックし、ポイントは「貯めずにすぐ使う」を意識しましょう。
お得と信じて損をする貧乏3:セール貧乏
年末年始や季節の変わり目などにたびたび行われるセールに目がない人もいるかもしれません。「新生活応援セール」「ブラックフライデー」など、セールのきっかけも多様化してきました。
しかし、そんなセールが好きな人は要注意。「今だけ割引!」といったセールに惹かれ、本来買う予定のなかったものまで購入してしまったということは、よくある話です。結果的に、節約のつもりが浪費につながってしまいます。
セール貧乏を防ぐには、「必要なものリスト」を作成しておくことがおすすめ。リストの上位に入っているものが安くなっていれば買ってもいいでしょうが、それ以外は買わないようにするのが得策です。また、予算を事前に決め、それを超えないように買い物をするとよいでしょう。
お得と信じて損をする貧乏4:保険貧乏
日本人は保険好きとよく言われます。確かに、万が一に備えられて安心かもしれません。しかし、現状必要ないような手厚すぎる保障の保険に加入し、毎月の保険料が家計を圧迫することもあります。必要以上の保障をつけると、長期的に見て大きな負担になります。
保険の見直しをする時にはまず、「何のために」「いくら」備える必要があるかを明確にしましょう。必要な保障額を見積もる際には、会社の福利厚生や健康保険、年金など公的制度からどの程度保障されるのかを理解することが必要。それでも足りない分を保険で用意することを検討します。些細なアクシデントまで保険で十分に用意しようとすると大変です。貯金で対応できるように日ごろからお金を貯める習慣を作りましょう。
お得と信じて損をする貧乏5:自己投資貧乏
昇進、転職、副業など、収入を増やすために、資格の取得や、セミナー受講など自己成長のための投資は重要です。しかし、必要以上にお金をかけ過ぎると、見込まれる昇給よりも、投資額の方が上回り、かえって貧乏になってしまうケースもあります。
まずは達成したい目標のために、必要なことを書き出しましょう。次に無料や低コストで学べることはないか調べ、足りないことは、予算や費用対効果も考えながら自己投資をすることで、効果的に学びましょう。
自己投資は、お金を出すだけでは、何も変わりません。一番大切なのは、受け身の姿勢ではなく、自発的に環境を活かして学び、その学びを実際にアウトプットすることです。目標達成に向けて自己投資で得た学びを活かして行動していきましょう。
貧乏から抜け出すには、自分軸を持ったお金の使い方を
「お得だから」「将来のために」と思って始めたことが、逆に家計を圧迫する原因になっていないか、改めて見直してみましょう。
お金を使うときは、価格で判断するのではなく、自分の満足度(自分軸)で判断することが大切です。
制度やサービスを賢く活用し、無理のない範囲でお金を管理することが、豊かな生活につながります。
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金子圭都 ファイナンシャルプランナー(CFP︎®︎)
学生の頃、親族の死をきっかけにお金について学び、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。お金の勉強をする女性コミュニティでイベントの企画・運営に3年間携わり、のべ200人以上のお金の悩みに寄り添う。その後独立し、お金の不安を安心に変えるマネー相談を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー。
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