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25/05/20

家計・ライフ

失業給付で損をしないために押さえておきたい10のポイント

失業給付で損をしないために押さえておきたい10のポイント

会社を退職するとき、条件を満たせば雇用保険から失業給付(雇用保険の基本手当)がもらえます。失業給付は、次の仕事を探す人を経済的に支えてくれる雇用保険のありがたい制度です。ただ、失業給付の制度をきちんと知っておかないと、もらえたはずのお金がもらえなかったということにもなりかねません。今回は、失業給付で損をしないために押さえておきたい10のポイントをご紹介します。

失業給付を受給すれば経済面での安心感が得られる

退職後に失業給付を受給しようと考える際、「そもそも失業給付だけで生活できるのか?」「具体的にいくらもらえるのか?」という点が気になる方が多いでしょう。失業給付の金額は、条件によりますが前職の月給の約45%~80%が目安。月給が少ない方ほど80%に近づく仕組みとなっています。かなり手厚い補償で、贅沢をしなければ問題なく生活ができるレベルの金額です。

再就職が決まるまでの間、経済面での安心感を得られるのが、失業給付の最大のメリットです。失業給付をもらいながら、自分のやりたい仕事をじっくりと考えられますし、ハローワークで転職活動をサポートしてもらえます。

失業給付をもらうための受給資格の条件

失業給付は、会社に勤めていれば無条件にもらえるわけではありません。退職後に失業給付をもらうためには以下の2つの条件を両方とも満たすことが必要です。

●失業給付の受給資格の条件

【条件1】一定期間以上の雇用 保険の加入(被保険者期間)がある
失業給付を受給するには、一定期間以上の雇用保険の加入が必要です。必要な雇用保険の加入期間は退職理由により変わるので注意が必要です。

・自己都合の退職の場合:退職前2年間に雇用保険の被保険者期間が12か月以上あること
・会社都合の退職の場合:退職前1年間に雇用保険の被保険者期間が6か月以上あること

【条件2】就職可能な能力があり、求職活動を行っている

心身ともに健康で、「就職可能な能力がある」「ハローワークで認定される」ことが条件です。具体的には、
・心身ともに健康で就職できる環境にあること
・積極的に就職する意思があること
・仕事を探しているのに見つからないこと
が必要です。

失業給付を受給するにはまず、ハローワークに離職票などを持って求職の申込みを行い受給資格の決定を受けなければなりません。
また4週間に1回はハローワークを訪れ、求職活動の報告をして失業の認定をもらうことになります。原則として、4週間毎に失業の認定が行われなければ、失業給付は継続してもらえないので注意が必要です。

2025年4月から、自己都合退職者の失業給付受給に関するルールが変更されました。
これまで、自己都合退職の場合、7日間の待期期間に加えて2か月の給付制限期間が設けられていましたが、この給付制限期間が1か月に短縮されました。
ただし、退職日から5年間のうちに2回以上正当な理由がないのに自己都合退職し、失業給付をもらう場合には、給付制限期間は3か月となります。

さらに、教育訓練を受講することで給付制限期間が解除される新制度も導入されています。離職日前1年以内に厚生労働省が定める教育訓練を受講していた場合、または離職後に受講する場合、待期期間の7日間を経てすぐに失業給付を受け取ることが可能になります。
これにより、自己都合退職者でもより早期に生活支援を受けられるようになり、再就職活動がしやすくなりました。

失業給付で損をしないために!押さえておきたい10のポイント

失業給付の受給にあたって、見落としがちなポイントを押さえておけば、受給の可能性を最大化できます。そこで、失業給付で損をしないための10の重要なポイントをご紹介します。

●失業給付で損をしないポイント1:雇用保険の被保険者期間をしっかり確認する

失業給付の受給には、一定期間雇用保険に加入している必要があります。被保険者期間を確認し、必要なら転職間の期間を通算して条件を満たすかどうかをハローワークに相談しましょう。

●失業給付で損をしないポイント2:倒産や解雇では受給条件が緩和される

会社都合の退職(特定受給資格者)や、契約解除など特定の理由(特定理由離職者)での退職なら、受給条件が緩和される場合があります。退職理由を正確に伝え、手厚い給付を受ける準備を整えましょう。

●失業給付で損をしないポイント3:失業給付受給中のパートやアルバイトには注意

受給中にパートやアルバイトをする際は、労働時間や収入をハローワークに申告する必要があります。虚偽申告は重い罰則があるため、慎重に行動してください。

●失業給付で損をしないポイント4:副業収入があると失業状態とみなされない

副業収入が一定基準を超える場合や、週20時間以上働いている場合は失業状態と認められません。失業給付を受け取る前に、この条件を再確認することが重要です。

●失業給付で損をしないポイント5:自営業を開始した場合は失業認定不可

自営業を始めると、失業状態とは認められなくなります。開業のタイミングに注意し、受給資格を確認しましょう。

●失業給付で損をしないポイント6:公的年金を受け取っている場合は併給不可

年金受給者は失業給付と併給できません。どちらを優先するべきか、金額を試算してから選択しましょう。

●失業給付で損をしないポイント7:60歳以上は「特別支給の老齢厚生年金」との併用に注意

60~64歳で受け取る「特別支給の老齢厚生年金」は失業給付と併給できないため、試算してより金額の多いほうを選ぶとよいでしょう。なお、65歳以上の方は「高年齢求職者給付金」を受け取ることが可能です。高年齢求職者給付金は、年金との併給が可能です。

●失業給付で損をしないポイント8:転職活動をしない・できない場合も受給の手段あり

妊娠や介護、病気などの理由で転職活動が困難な場合、「受給期間延長」の手続きを行うことで受給資格を保つことができます。この手続きは期限内に行う必要があるため注意が必要です。

●失業給付で損をしないポイント9:定年退職者の受給期間延長を活用

定年退職後にすぐ求職活動をしない場合でも、「受給期間延長」の手続きを行えば最長1年の延長が可能です。余裕を持って手続きを行いましょう。

●失業給付で損をしないポイント10:手続き漏れを防ぐ

失業給付は申請手続きが非常に重要です。不備や期限切れがあると給付が受けられないため、事前準備と正確な情報提供を徹底しましょう。

失業給付をもらうことで発生するデメリット3つ

実は、失業給付をもらうと発生するデメリットもあります。ここでは失業給付をもらうデメリットを3つ解説していきますので、その点を踏まえて失業給付をもらうか検討しましょう。

●失業給付のデメリット1:失業期間が長いと再就職しにくい

求職活動は、失業期間が短い方が有利と言われています。失業給付をもらいながらじっくりのんびりと求職活動をやっていると、その分面接では不利になりますので注意しましょう。
また不規則な生活を続けてしまうと心身のバランスが崩れ、働く意欲や就職活動自体に力が入らなくなるようなケースもありえます。失業期間が長いと就職の面接では、必ずその理由やどう過ごしたかなどの質問を受けます。面接官には、無理にとりつくろわず働く意欲をアピールしましょう。資格を取得するのもいいですね。教育訓練給付金制度を利用して資格取得にチャレンジするのもオススメです。

●失業給付のデメリット2:失業給付を一度もらうと、雇用保険の加入期間がゼロになる

失業給付をもらうと、雇用保険の加入期間がリセットされます。失業給付は、雇用保険の加入期間が長いほど受給日数が増えます。雇用保険の加入期間は、前職からの空白期間が1年以内であれば、通算が可能であることは前述のとおりです。しかし一度失業給付を受給すると、それまでの加入期間がリセットされます。
一度、加入期間がゼロになると、再就職先を退職した場合、その後にもらえる失業給付は少なくなります。

●失業給付のデメリット3:社会保険の手続きが複雑になる

失業給付を受給中でも、健康保険料や国民年金保険料といった社会保険料は支払う義務があります。離職後、すぐに再就職する場合は、次の再就職先で社会保険の手続を行ってくれるためそれほど複雑にはなりませんが、いったん離職し、失業給付を受給する場合には、それまで加入していた会社の健康保険を継続する任意継続被保険者制度を利用するか、市区町村の国民健康保険に加入する必要があります(任意継続被保険者制度を利用する場合は、退職後20日以内に手続きする必要があります)。

また、配偶者の扶養に入る場合でも、配偶者の会社に届け出をする必要があり、さらに失業保険の受給中は所得がある状態とみなされ配偶者の扶養に入る資格がないと判断されることもありますので、健康 保険料や国民年金保険料の社会保険料についても条件をしっかりと確認し、事前に加入もれのないようしっかりと把握しておく必要があります。

失業給付を含めた退職準備を

失業給付を受けるために押さえておきたい10のポイントを紹介しました。失業給付はいざというときに経済的な助けとなりますが、失業給付をもらうことによるデメリットもありますので、楽観視しすぎないことも大切です。失業給付をもらうことで生活していけるのか、仕事をいつまでにどうやって探すのかなどを慎重に検討し、賢く退職準備の計画を立てましょう。

KIWI ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士

長年、金融機関に在籍していた経験を活かし、個人のキャリアプラン、ライフプランありきのお金の相談を得意とする。プライベートでは2児の母。地域の子どもたちに「おかねの役割」や「はたらく意義」を伝える職育アドバイザー活動を行っている。

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