24/03/23
お金持ちと貧乏人に分ける、7つの習慣
習慣とは、意識しなくてもできる行動や考え方のこと。
お金持ちの人は、いつも余裕があって、ガツガツお金儲けにいそしんでいないように見えるものですが、それはお金持ちの習慣が身についているから、と言えそうです。節約や収入アップにつながることが習慣化していれば、特別な意識をせずとも、お金まわりがよくなるからです。
今回は、お金持ちと貧乏に分かれる、7つの生活習慣を紹介します。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣1:収入の前に支出できる
お金持ちの習慣としてまず挙げられるのは、「収入の前に支出」ができることです。
よく、ギブ&テイクと言いますが、これは先にギブ=あげる、があって、それからテイク=もらう、と続くわけです。決して、テイク&ギブ、ではないのです。
まずは、相手のためになることをしてあげて、だからこそ、受け取れるものがある・・・、と考えてもいいのですが、実際にはそんな美談でもなく普通のことです。
給料に置き換えてみても、仕事をして、その対価としてお金をもらうのですから後払いですよね。ギブ&テイクは、多くの人がしていることです。
ただ、お金持ちは、ギブを行動だけではなく、お金でもできる、ということです。具体的には、仕事のクオリティを上げるために勉強したり、高い材料を使ったりといった、先行投資です。
投資をすることで、後からの収入を上げられる見込みがあるのなら、積極的にしていきたいものです。
これは、資産運用としての投資についても同じことが言えます。
円安の影響により、輸入に頼るものが多い日本では物価高が進んでいます。生活費のやりくりは大変ですが、将来のことを考えるなら投資を考えてもよい時期です。
なぜなら、世界の投資マネーが、円安の日本の市場に向かっており、株価がバブル期以降の高値水準だからです。
このような時期には、投資先をしっかり選んでお金を使えば、ググっと増えて戻ってきそうです。
とはいえ、投資先選びを失敗したら、損をしてしまうことにもなりかねません。どうすれば、よりよい投資先を見つけることができるのでしょうか。
おススメは、2024年から始まった新NISAのつみたて投資枠で購入できる投資信託です。
つみたて投資枠の対象となる投資信託は、手数料が安く、リスクが小さいなど、投資初心者も比較的安心して投資できる、金融庁の基準をクリアしたものばかりです。
さらに、新NISAで運用すれば、利益に税金がかからないメリットもあります。
小さい失敗があるかもしれませんが、初心者に失敗はつきもの。
大きな失敗にならないよう、まずは少額からはじめてみることが大切です。
お金持ちには、資産運用で収入を得ている人が数多くいます。お金を先に出す投資を利用して、大きな収入を得てみましょう。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣2:お金はツールだとわりきる
お金持ちになりたいと多くの人が思いますが、それは、欲しいものを我慢せずに買いたいから、やりたいことを心ゆくまでやりたいから、なのではないでしょうか。
お金は希望をかなえる手段であり、ひとつのツールです。お金がたくさんあれば、かなえられる希望も多く、大きくすることができるので、お金持ちになりたいのも無理はありません。
しかし、手段と目的を混同してしまうことがあります。
お金は手段だったはずなのに、お金持ちになること自体が目的になると、いくらお金を貯めても満足できなくなってしまいます。
何か欲しいものがあってお金を貯めるなら、買ったところで目標達成です。ところが、貯めるための貯金になってしまうと、そんな満足感が得られないからです。
たとえば、旅行のために貯蓄をはじめたとします。
どこに行って、旅先では何をしたいか、何日くらい楽しみたいか、いろいろ計画をして予算を立てたら、貯蓄のための節約も楽しくなりそうです。
旅行資金がついに貯まったら、旅行もおもいきり楽しめるでしょう。
一方、とりあえず100万円、という貯蓄は気をつけたほうがよいケースです。
特に使うあてがなくても、目標の100万円が貯まったら、達成感があるかもしれません。とはいえ目標は金額だけなので、その後なんとなく使ってしまう、ということも珍しくありません。
あるいは、100万円貯めたら次は300万円、その次は・・・と、貯めても貯めてもゴールが見えなくなることも。
手元に貯蓄がなければ、まずは100万円という目標は立てやすいと思います。
ただ、この100万円は目的がないのではなく、何かあった時の緊急予備資金としての貯蓄です。安心のために、お金というツールを役立てているわけです。
お金持ちは、お金はツールだとわりきることも必要だとわかっています。
それは、お金に振り回されないコツです。いくらお金があっても、お金に振り回されていては決して幸せとはいえないのではないでしょうか。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣3:お金持ちは安いもの選びを隠さない
お金持ちは、似たようなものが売っていた時、安い方を選ぶことをためらいません。お金持ちとは言えない人ほど、安いもの選びをためらいがち。なぜそうなってしまうのでしょうか。
それはおそらく、安いほうを選ぶ→なぜなら高いほうを買うだけのお金がない→貧乏はいやだなぁ、と暗い気持ちになりそうだからかもしれません。
あるいは、安いものを選ぶ→お店の人に貧乏だと思われてしまうかも→それは恥ずかしい…、という気持ちになるからかもしれませんね。
お金持ちになる人はそんな心配はしません。
価格の差は何?→機能の充実度が違う→機能は少なくて十分→安いほうを選ぶ、と自分の価値観で選ぶことを優先できると、安いほうを選ぶことにネガティブな気持ちを持つ必要はなくなります。そもそもお金持ちなので、貧乏だと思われることなど意に介さずにすみます。
それから、お店のスタッフに、安いものはないか聞くときのボキャブラリーが多いと、安いもの選びもスマートにできます。「ちょっと高いなぁ、もっと安いものはありませんか?」とダイレクトに聞く方法もありますが、「ちょっと高い」は「予算オーバー」にすると、言いやすいでしょう。計画的な支出を心掛けている雰囲気がただよいますよね。
「安いもの」は、「お値打ち」「お手頃」「リーズナブル」など、意外と言い換え言葉が豊富です。コスパ重視で価値ある品物を探している感じです。
お金持ちだってお金は大切。むしろ、お金の大切さをわかっているからお金持ちになるのかもしれません。ですから、必要のないものにお金は使えません。
値段ばかりではなく、自分にとっての必要性をしっかり判断できることが、お金持ちの生活習慣です。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣4:お金持ちは3桁以上の計算が得意
何かの値段を比べる時、単純に比較できないことがよくあります。
たとえば、大きいキャベツが1個で298円、小さいキャベツが1個198円、と並んでいたら、いったいどちらがお得なのでしょう。
これは、大が約300円、小が約200円ですから、値段は3:2。大きさ、重さをくらべて3:2なら、どちらを買ってもおトク度は同じ。
しかし、大が3で小が1くらいなら、大のほうがおトクですね。
逆に、大が2で小が1なら、小のほうがおトクです。
3桁以上になると暗算しにくいものですが、計算しやすい金額に丸めて考えると、店頭でもさりげなく比較できます。
同様に、2割引きや3割引きの計算も簡単に計算できます。
1万9800円のコートが2割引きなら、まずコートの値段が約2万円とします。そして、2万円×0.8と考えます。2×8=16、つまり約1万6000円だということ(正確には1万5840円)。
3割引きなら×0.7、1割引きなら×0.9です。割引も掛け算九九で計算できますね。
正確に計算しようとすると、暗算では面倒です。
同じ2割引きの計算でも、1万9800円の1割が1980円、倍にして3960円が2割の金額、1万9800円-3960円=?、と考えていたら眉間にしわがよりそうですね。
だいたいの金額、つまり概算で考えて、1万6000円ならお買い得かどうか、改めて判断するといいですね。
2割引きだからなんとなくおトクそう、というイメージだけで買うのは避けたいものです。
お金持ちほど金額にはシビアです。概算でもよいので計算してから買う習慣をつけておくことが大切です。さらに、割引クーポンがあるなら使い、ポイントがつく支払い方法を選ぶことも習慣になれば面倒ではありません。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣5:お金持ちは、特別な支出が少ない
普段の生活のなかで、節約を心掛けている人は多いと思います。ペットボトル飲料を買う時は安い自販機を探したり、コンビニのプライベートブランド商品を選んだり、ちょっとした支出にも気を付けることは大切です。
しかし、10円単位の節約には厳しいのに、特別な支出になると財布のヒモが緩んでしまう人はいないでしょうか。
世間ではコロナ禍もおさまり、旅行や外食などのレジャー熱がもどってきました。
今まで我慢したのだから、と羽目をはずしたくなるかもしれませんが、あくまで予算の範囲内を心掛けたいものです。
また、お祝いごとの出費も要注意です。
コロナ禍で自粛ムードが長かったためか、ご祝儀などの相場や、会食の量や質のあんばいが分かりにくくなっている感が否めません。
このような支出は、「特別なんだからお金は惜しまず払おう」、と考えてしまいがち。
しかし、お金持ちは支出にはいつもシビアです。
特別な出費を少なくするには、当たりまえのようですが、支出を「特別費」とひとまとめにするのではなく、「○○費」と項目を割り振ることです。たとえば、大型家電の買換えは「家電費」、ご祝儀やプレゼントは「交際費」にしましょう。
ケータリングやテイクアウト、外食などを食費に含むと、実態が把握しにくくなることもあります。スーパーで食材を購入するお金とは分けて管理したい場合は、外食分は「レジャー費」にすることでもいいですし、「外食費」を別に作ってもいいですね。
家計管理は、お金の流れをコントロールすることが大切です。「特別だから」といって、通常の家計と切り離してしまうと、コントロールが難しくなってしまいがち。
毎月買うものでなければ年単位で予算をキープしておき、その範囲内でやりくりをするクセをつけるといいでしょう。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣6:お金持ちは、お金のことは時々しか考えない
コロナ禍にあっても、収入よりも支出が少なければその差額が貯まっていき、お金持ちにもなるでしょう。
しかし、支出を少しでも抑えたいからといって、いつもお金のことばかり考えているのは気が滅入るものです。
貧乏な人も、お金のことを考えるのは時々かもしれませんが、それはどんな時でしょうか。ムダづかいを後悔したり、月末ピンチでどうやって乗り切ろうか考えたりする時、つまりお金を使った後ではないでしょうか。
お金持ちがお金のことをじっくり考えるのは、主に予算を立てる時、つまりお金を使う前です。
予算は一度立てたら基本的に変更しないので、その後はあまりお金のことは考えず、予算を守ることだけ注意していればいいのです。
貧乏な人は、そもそも予算を立てていないことも少なくありません。
予算とは、何にいくらお金を使うのかという予定です。
予定がないままだと、その場のおトクっぽい雰囲気に流されて、ついいらないものを買ったり、少しでも安いものを選んだはずが、粗悪品でかえって割高についたりと、結果的には決してトクをしていないことが多いものです。
予算を立てることは、収入と支出をコントロールする第一歩。それはコロナ禍でも変わりません。お金を使う前に、しっかり考えておきたいですね。
予算づくりのコツは、まず自分のお金の使い方を把握すること、そして無理をしないことです。
毎月の食費や日用品、携帯料金、洋服や美容に使っている費用など、支出額がすぐに思い浮かぶでしょうか。1円単位で把握している必要はありませんが、せめて千円単位での把握はしておきたいですね。
もしもできていない場合には、1カ月だけでもいいので支出の記録をとって、支出額の目安を知っておきましょう。
そして、支出の実態を知ったうえで予算を立てます。
予算は目的を設定すると考えやすくなります。たとえば、毎月5万円貯蓄する、などです。
そうすると、収入-貯蓄=支出、と計算して支出総額がわかるので、支出総額に収まるよう、項目ごとに予算を立てていきます。
月の終わり、あるいは給料日の前日には収支の確認をして、予算の見直しをしましょう。
予算が守れていればすばらしいですね。目標の金額がきちんと貯まっているはずです。来月以降も続けてお金を貯めていけばいいでしょう。
予算が守れなかった場合もあるでしょうが、「もっと節約を頑張れたはず」などと自己嫌悪におちいっては家計管理がつらくなってしまいます。「無駄遣いはなかったかな」というスタンスがちょうどいいかなと思います。
大切なのは、守れる予算であること。節約をして貯蓄を頑張りたくても、あまり無理をしてしまうと続きませんし、予算を守れないと家計管理も挫折してしまいます。
お金持ちと貧乏に分かれる生活習慣7:お金持ちは、新しいもの好き
お金持ちは、新しいサービスや商品が大好きなようです。情報を集めては、すぐに試してみています。
キャッシュレス決済や、定額制のサブスクリプションサービス、シェアリングサービスなどおトクなサービスも積極的に利用して、自分のライフスタイルに合うものはどんどん取り入れています。
お金持ちじゃなくても、新しい家電や、宅配サービス、通販サイトなどには、多くの人が興味を持つでしょう。いち早く試してみて、周りの人にも教えてあげたくなるかもしれませんね。
しかし、このような新しいもの好きはお金が貯まるどころか、出費がかさんでしまいがち。
もうお気づきですね。お金持ちが好きな「新しいもの」は、お金に関するものや、おトクと言われているものなのです。
「お金に関するサービスは難しそう」「損をするのが怖い」などと敬遠しがちになっていませんか。もちろん、大きな損をしないように、学ぶことも大切ですが、予算を守れば大丈夫です。
経済は時代とともに移り変わっていきます。従来のスタイルにこだわるよりも、新しいものを取り入れることで、お金持ちはよりよい生活を手にいれる可能性を広げているのでしょう。
お金持ちは投資にも積極的な傾向です。投資は元本保証ではないので、怖いと思う人もまだまだいます。しかし、日々の買物も実は同じようなことをしているのです。
美味しそうと思って買った食材、役に立ちそうだからと買った雑貨など、買ってみたけど結局あまり使わず処分してしまった経験は誰しもあるのではないでしょうか。
損をするのはイヤなので、買物をする時にはリサーチしますよね。もっと安く売っている所があるのではないか、自分には合わないのではないか、いろいろ調べて後悔することのないよう考える人が多いと思います。
それでも、ときには失敗もするでしょう。
投資も似たようなものです。ただ、その失敗=損失が、自分の許容範囲かどうかがポイントです。
大型家電などは購入価格だけではなく、処分する時もお金がかかるので、かなり慎重になるのではないでしょうか。価格は安くても、生鮮食品もムダにならないようするには慎重になります。これらは、失敗のないようにリスクの小さな買物を心掛ける買物です。
一方、ちょっとしたコスメなどは試しに買ってみる、という人も多いのではないでしょうか。このような買物は、ある程度のリスクをとってチャレンジをする面白さがあります。
金融商品も同様に考えることができます。リスクを極力小さくするローリスクの商品と、リスクをとりつつリターンを狙うミドルリスクの商品の使い分けを考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
ローリスクの商品はNISA(ニーサ)を利用した投資信託を毎月2万円、ミドルリスクの商品は株式投資を月5000円程度、といったように決めておくのもいいですね。
お金持ちの習慣を身につければ、意識せずともお金持ち?!
お金持ちならではの生活習慣を見てきました。どれもすぐに取り入れられるものばかり。決して難しいものではなく、むしろ簡単すぎるのでは?と思った人も多いのではないでしょうか。
お金持ちになるには、収入を増やして支出を減らすこと。そのためにはお金持ちの習慣を身につけることが早道です。なぜなら、習慣にすれば無意識にお金持ちの行動をとれるからです。ぜひお金持ちの習慣を身につけて、お金に縛られない暮らしをしたいですね。
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タケイ 啓子 ファイナンシャルプランナー(AFP)
36歳で離婚し、シングルマザーに。大手生命保険会社に就職をしたが、その後、保険の総合代理店に転職。保険の電話相談業務に従事。43歳の時に乳がんを告知される。治療を経て、現在は治療とお金の相談パートナーとして、相談、執筆業務を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー
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