22/08/25
「宝くじ付き定期預金」で高額当選が出たって本当?どこの銀行・信用金庫で買えるのか

地方銀行や信用金庫など、一部の金融機関では宝くじ付き定期預金を扱っていることをご存じでしょうか。都市銀行などでは扱っていないため、知っている人は少ないかもしれません。実はこの宝くじ付き定期預金からは、高額当選者も出ているのです。今回は億万長者になる夢をもてる宝くじ付き定期預金のしくみ、宝くじ付き定期預金のメリット・デメリット、宝くじ付き定期預金を扱っている金融機関についてご紹介します。
金利だけでなく宝くじももらえる宝くじ付き定期預金
宝くじ付き定期預金は、お金を預けることで金利のほかに宝くじももらえる定期預金です。宝くじは、もちろん当たるかどうかわかりません。外れることのほうがずっと多いでしょう。しかし、宝くじが大当たりしたら、預けたお金よりもずっと多額の当選金を手にできるでしょう。
宝くじ付き定期預金のメリット・デメリットは、次のようなところにあります。
●宝くじ付き定期預金のメリット1:当選金が自動的に振り込まれる
宝くじ付き定期預金でもらえる宝くじは、現物で送られてくるわけではなく、宝くじの番号だけがはがきなどで通知されます。宝くじに当選した場合、宝くじの当選金は、抽せん日から1か月以内に普通預金口座へ自動的に振込まれます。銀行窓口やチャンスセンターに行くことなく、当選くじを換金できるため手間がかかりません。また、宝くじをなくす心配もありません。
●宝くじ付き定期預金のメリット2:「宝くじお楽しみ抽選」にも忘れず参加可能
宝くじには、ハズレくじの中から再抽選が行われる「宝くじお楽しみ抽選」が9月2日にあります。対象の宝くじの下4ケタが当たると、ブランド米、タオルセットなど5つの景品から1品目をもらうことができます(景品は毎年異なります)。
一度ハズレたくじを保管しておいて、数ヶ月後に確認することは忘れがちですが、宝くじ付き定期預金を扱っている金融機関の中には再抽選で当選した場合も自動的に景品が送られてくるところもあります。
●宝くじ付き定期預金のメリット3:連番を10枚もらえば利息より得
連番の宝くじ10枚からは最低でも300円は当選します。多くの金融機関の定期預金の金利は年0.002%(2022年8月14日時点)と大変低いため、連番で10枚もらえた場合、確実に利息以上の金額を手にすることができます。
●宝くじ付き定期預金のデメリット1:最低預け入れ金額が高額
宝くじ付き定期預金では、多くの銀行が100万円以上・3年以上の預け入れを基本としています。長期間かつ大金を預け入れておかなくてはならないため、しばらく使わないお金など計画的に預け入れる必要があります。
●宝くじ付き定期預金のデメリット2:宝くじ付き定期預金を扱っている金融機関が少ない
宝くじ付き定期預金を扱っている金融機関は、主に地方銀行や信用金庫など。普段利用している金融機関では取り扱いがない場合の方が多いでしょう。宝くじ付き定期預金のために新規に口座を開設しなくてはいけない場合は、少々手間と時間がかかるでしょう。
宝くじ付き定期預金はどこで扱っている? 当たりって出たの?
宝くじ付き定期預金を扱っている金融機関は、スルガ銀行・大阪シティ信用金庫・瀬戸信用金庫・京葉銀行・香川銀行の5行です。いずれも、ネットで口座開設して購入可能です。預け入れ金額ともらえる宝くじの種類・枚数は次のとおりです。
●宝くじ付き定期預金の宝くじ進呈枚数一覧

筆者作成
●スルガ銀行『ジャンボ宝くじ付き定期預金』
預入金額:100万円・300万円・600万円・900万円(何口でも申し込み可能)
預入期間:3年
スルガ銀行の『ジャンボ宝くじ付き定期預金』は預入金額100万円でドリームジャンボ・年末ジャンボ各5枚、300万円でドリームジャンボ・サマージャンボ・年末ジャンボ各10枚をもらえます。さらに、600万円なら各20枚ずつ、900万円なら各30枚ずつともらえる枚数が増えていきます。
1999年の取扱開始以来、一番多くの億万長者が誕生しているのがスルガ銀行です。2021年の年末ジャンボでは1等7億円・1等前後賞1億5000万円が各1本、2019年のドリームジャンボでは1等3億円が1本、1等前後賞1億円が2本など、これまでに14人の億万長者が誕生。10万円以上の当選者も2,777人いるそうです。
以前は宝くじ売り場として有名な有楽町の西銀座チャンスセンターで購入され、スルガ銀行本店に近くの福徳の神が祀られている静岡県三島市の三嶋大社で当せん祈願した宝くじ現物が送付されていました。今は宝くじの現物の送付はなくなりましたが、祈願は変わりなく続いています。宝くじは連番、バラ、連番とバラの組み合わせの3種類から選ぶことができます。
●大阪シティ信用金庫『夢ジャンボ』
預入金額:100万円・200万円・300万円(何口でも申し込み可能)
預入期間:1年
大阪シティ信用金庫『夢ジャンボ』は、預入金額100万円なら年末ジャンボ、200万円ならサマージャンボと年末ジャンボ、300万円ならドリームジャンボ・サマージャンボ・年末ジャンボの宝くじを、各5枚ずつ連番でもらえます。
もらえる宝くじの枚数は少ないですが、預入期間は1年。資金が拘束される期間が比較的短いので、利用しやすいメリットがあります。
●瀬戸信用金庫『ゆめ紀行』
預入金額:100万円・300万円・600万円・900万円・1500万円(何口でも申し込み可能)
預入期間:3年
瀬戸信用金庫『ゆめ紀行』は、100万円預け入れると年末ジャンボを5枚、300万円以上ならサマージャンボと年末ジャンボを10枚ずつもらえます。600万円では各20枚ずつ、900万円では各30枚ずつ連番の宝くじがもらえます。さらに、1500万円預け入れるとサマージャンボと年末ジャンボを50枚ずつもらうことができます。
●京葉銀行『ジャンボ宝くじ付き定期預金』
預入金額:100万円〜1000万円
預入期間:3年
京葉銀行『ジャンボ宝くじ付き定期預金』は年2回、サマージャンボと年末ジャンボの発売に合わせて募集されます。預入金額100万円以上で5枚、200万円以上で10枚と100万円ごとに進呈される枚数が5枚ずつ増え、連番の宝くじがもらえます。ただし、サマージャンボと年末ジャンボの合計で1000万円が上限です。
ジャンボ付き定期預金は募集期間、募集金額が限られているため、こまめにウェブサイトをチェックしましょう。投資信託購入などで宝くじが進呈されるキャンペーンなども実施している場合がありますので、合わせてチェックしてみるのもよいかもしれません。
なお、京葉銀行では2017年の年末ジャンボ宝くじで1等の前後賞1億5000万円、2013年の年末ジャンボ宝くじで1等5億円・前後賞各1億円、2012年のドリームジャンボ宝くじでは1等1億円などの高額当選の実績があります。
●香川銀行『宝くじトッピング定期預金』
預入金額:200万円以上
預入期間:3年
香川銀行『宝くじトッピング定期預金」は、ドリームジャンボと年末ジャンボの年2回、預入金額200万円ごとに各5枚連番の宝くじがもらえます。最低預入金額が200万円からと他の金融機関と比較すると少し宝くじがもらえる条件が厳しくなっています。
このほか、山口フィナンシャルグループの山口銀行・もみじ銀行・北九州銀行で期間限定ながら『宝くじ付定期預金』が募集されることがあります。2017年の年末ジャンボでは1等7億円・1等の前後賞1.5億円など、高額当選も出ています。ただしこちらは各店舗の窓口でのみ受付。ネットでの購入はできません。
まとめ
長期間使う予定のないまとまったお金があるならば、億万長者になれるかもという夢を見させてくれる宝くじ付き定期預金に預け入れることもよいかもしれません。
しかし、いくら定期預金といえども、中途解約などで手数料が発生し、元本割れしてしまうリスクもありますので、預け入れ金額などよく考え、賢く利用しましょう。
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渡部ナオコ ファイナンシャルプランナー
大学卒業後から現在まで金融業界一筋のアラサーワーママ。結婚・出産・子育て・マイホーム購入などの自身の経験から、一人でも多くの女性の悩みを解決したいと思い執筆を開始。
プライベートでは一人娘の育児に奮闘中。

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