23/05/19
お金も心もすり減る『節約中毒』の末路
物価や光熱費の高騰により生活が以前より苦しいと感じる人も多いのではないでしょうか?確かに、節約の意識をもつことはとても大切です。しかし、手間や労力のわりに効果が少ない節約を行っていてもお金は貯まりません。また、無理な節約は長く続かない上に、節約の反動で散財してしまう人もいます。「節約中毒」になってしまっては、お金も心もすり減る末路が待っています。
今回は、今すぐやめた方がいい節約を5つご紹介します。
やめた方がいい節約1:割引品をついつい購入
欲しいものが割引されている場合は別ですが、ついつい「半額」「30%OFF」などの言葉につられて、割引品を買っていないでしょうか。
割引されているからと言って、欲しくないものまで買ってしまっては意味がありません。値段が安いか高いかではなく、自分にとって必要なものか、満足が得られるものかをよく考えて買い物をしましょう。「買い物に行ったときは予定外のものは買わない」「買い物リストにないものは買わない」などのルールを決めることが一番の節約になります。
やめた方がいい節約2:節約のためだけに詰め替え用を買う
洗剤やシャンプーなどの日用品は、お得だからと言って詰め替え用を選ぶ人も多いと思います。しかし、ドラックストアなどへ行くと本体より詰め替え用の方が高くなっている場合があります。
実は、洗剤などの日用品は小売業者が販売価格を決めることができます。しかし、本体を買ってもらわないと詰め替え用の購入には至らないので、詰め替え用のほうが高くなる現象が起きるといわれています。せっかくお得だと思って詰め替えの手間までかけたのに、節約になっていないのはとても残念なことです。購入する際は、「100gあたり」「1回あたり」など、単価を計算して本当にお得か確かめてみましょう。
やめた方がいい節約3:スーパーのはしご
特売情報に魅せられて、牛乳はこっちのお店、お肉はあっちのお店とスーパーをはしごしていませんか。いろいろなお店をはしごすると、余計なものまで買ってしまいがちです。お店側も特売品でお客さんを呼び寄せて、他の商品も買ってもらおうとしているので、それではお店側の思う壺です。
わざわざ、特売品があるからと言って、スーパーをはしごするのはやめましょう。普段から、価格の安いスーパーで必要なものだけを購入する方がお金も時間も節約になります。
やめた方がいい節約4:なんでもかんでもクレジットカードで支払う
ポイントを貯めるために、支払いのほとんどでクレジットカードを利用していませんか。確かにクレジットカードで支払うとポイントがつくので、節約になっているように見えますが、場合によっては損をしている場合もあります。
例えば、東京電力や東京ガスでは料金の支払い方法を口座振替にすると月ごとに55円(税込)の割引を受けられます。仮に還元率0.5%(200円で1ポイント)のクレジットカードで支払うならば、1万1000円以上の支払いでなければ口座振替のほうがお得です。
また、固定資産税などの税金をクレジットカードで支払うと1万円ごとに83円〜84円(税込)の決済手数料がかかります。仮に3万円を納める場合(手数料250円)、還元率0.5%のクレジットカードでは150ポイントしか貯められないので100円分の損になってしまいます。
もちろん、クレジットカードのポイント還元率などによってはお得な場合もあります。しかし、カード払いだと余計にお金を支払っている場合もあるので、すべての支払いをクレジットカードにするのではなく、他の支払い方法でお得になる方法はないか?など考える癖をつけましょう。
やめた方がいい節約5:交際費の過剰な節約
コロナの規制が緩和され、会社の飲み会や友人との食事の機会が増えてきた人も多いと思います。飲み会などに行くと1回5000円程度のお金がとんでいってしまうこともしばしば。リモートでの飲み会であれば、ほとんどお金がかからなかったのに…と思ってしまいがちです。
しかし、出費のことだけ気にして、人からの誘いや付き合いを断るのは禁物です。お金よりも何よりも良い人間関係は大切です。また、良い人間関係を築くことは健康で長生きにもつながると言われています。何より、断り続けていては心もすり減ってしまいます。ですから、交際費を節約するのはほどほどに。二次会へは行かない、飲み会は週に1回までなど、ルールを決めると出費を抑えられます。
まとめ
節約は大切ですし、お金を貯めるために必要な行動です。
しかし、お金のことだけを気にして「節約中毒」になってしまうと、単なるケチになってしまいます。節約は本来、将来の幸せのために行う楽しいものです。是非、メリハリのつけた節約を行い、ストレスフリーな節約体質を目指してしていきましょう。
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渡部ナオコ ファイナンシャルプランナー
大学卒業後から現在まで金融業界一筋のアラサーワーママ。結婚・出産・子育て・マイホーム購入などの自身の経験から、一人でも多くの女性の悩みを解決したいと思い執筆を開始。
プライベートでは一人娘の育児に奮闘中。
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