23/04/02
基礎年金番号「99」から始まっていたらヤバイ?絶対にやるべきこと
公的年金加入者に割り当てられている番号が基礎年金番号です。年金の手続きに関連して、10ケタの番号を見たことがあるのではないでしょうか?ところで、自分の基礎年金番号がもし「99」から始まっていたら、やらないといけないことがあるので注意しておきましょう。今回は、「99」から始まる「仮基礎年金番号」とは何かを説明します。
そもそも基礎年金番号とは?
基礎年金番号は、公的年金の加入記録を管理するための番号です。合計10ケタですが、4ケタの数字と6ケタの数字をハイフンでつなぐ「〇〇〇〇-〇〇〇〇〇〇」という形式になっています。
基礎年金番号が使われるようになったのは、1997年(平成9年)1月からです。それまでは、国民年金、厚生年金、共済組合のそれぞれで別の番号が付されていました。転職などで年金の種類が変わったときにも正確に管理できるよう、統一された番号を使用することになったのです。
自分の基礎年金番号は、基礎年金番号通知書や年金手帳で確認できます。基礎年金番号制度が開始する以前から公的年金に加入していた人には、基礎年番号通知書が届いているはずです。基礎年金番号制度開始以降に公的年金に加入した人には、基礎年金番号が記載された青色の年金手帳が発行されています。
なお、2022年(令和4年)4月以降、年金手帳は廃止され、年金加入時に基礎年金番号通知書が発行されるようになりました。基礎年金番号通知書はクレジットカードほどのサイズで、基礎年金番号に加えて氏名・生年月日が記載されています。
「99」で始まるのは仮基礎年金番号
もし基礎年金番号の数字が「99」から始まっていたら、それは仮基礎年金番号です。仮基礎年金番号は、正規の基礎年金番号ではありません。年金の加入手続きを行った時点で既に基礎年金番号を持っている可能性が高い人に、仮に割り当てられたものです。
転職して新しい会社に入社したときには、既に持っている年金手帳を会社に提出して手続きするのが一般的です。会社に年金手帳を提出しなかった場合、基礎年金番号が確認できませんが、そのまま手続きが進められてしまうことがあります。このような場合に、確認がとれるまでの間、仮の基礎年金番号を割り当てて管理する仕組みになっているのです。
「99」から始まる基礎年金番号を持っている場合、他の基礎年金番号を持っている可能性が高くなります。基礎年金番号が複数あると、それぞれの年金加入記録は別人の記録として取り扱われます。年金保険料支払いの案内なども重複して届くことがあり、本来払う必要のない保険料を払ってしまうといった問題が起こるかもしれません。
基礎年金番号が「99」から始まっていたらどうすればいい?
基礎年金番号を複数保有している場合、年金加入記録が正しく管理されません。そのため、日本年金機構は「99」から始まる基礎年金番号を持つ人に対し、「基礎年金番号確認のお願い」という調査票を送付しています。もし調査票が届いたときには、必要事項を記入して速やかに返送しましょう。
日本年金機構では、調査票に記入した内容をもとに、別の基礎年金番号を持っていないかの調査を行います。「99」で始まる基礎年金番号以外の基礎年金番号がある場合には、年金加入記録を統合してもらえます。調査票が届いていない場合でも、「99」で始まる基礎年金番号を持っていることに気付いたら、年金事務所に相談しましょう。
まとめ
基礎年金番号は公的年金加入者1人に1つずつ割り当てられています。基礎年金番号が「99」から始まっている場合、他の基礎年金番号があり、年金加入記録が重複している可能性があります。自分の基礎年金番号が「99」から始まることに気付いた人は、すぐに年金事務所に相談しましょう。もし日本年金機構から「基礎年金番号確認のお願い」が届いたら、必要事項を記入して速やかに返送し、調査してもらってください。
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森本 由紀 ファイナンシャルプランナー(AFP)・行政書士・離婚カウンセラー
Yurako Office(行政書士ゆらこ事務所)代表。法律事務所でパラリーガルとして経験を積んだ後、2012年に独立。メイン業務の離婚カウンセリングでは、自らの離婚・シングルマザー経験を活かし、離婚してもお金に困らないマインド作りや生活設計のアドバイスに力を入れている。
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