17/12/27
投資ってそもそも何?投資を始める前に知っておきたい3つのこと
日ごろのマネー相談業務で、投資経験がまったく無いと回答されるのは、圧倒的に筆者世代を挟む、20歳代~40歳前半の方々です。
投資とは、何なのでしょうか。今回は基本的な知識と心構えを読者の皆様と共有していきたいと思います。
(1) 投資とギャンブルとの大きな違いを知る
ギャンブルとの大きな違いは、「長期間(時間をかけて)」「予測の根拠をたて」「リスク許容範囲内」で資金投入することです。
大前提として覚えていただきたいのは、投資もギャンブルも「元本保証がない」ということです。当たり前のように思われる方も中にはいるかもしれませんが、「不確実性」を嫌う日本人の民族性か、はたまた「絶対値上がりする」と言ってはいけない文句で顧客を勧誘する業者が未だにいるせいか、くどいほど書面やCMなどで目に、耳にする言葉です。
しかし元本保証がないからといって、ギャンブルに直結する訳ではありません。
なぜなら、ギャンブルが根拠の無い(もしくは少ない)、短期間での「一発逆転」のようなゲームだとすれば、投資はしかるべき情報筋から将来の予測を立て、リスクを考慮したうえで、資金を投入するかどうか、判断します。
(2) 投資の本質を知る
例えば、ある人が、今まで誰も思いつかなかったシステムを開発したとします。それは世の中の為、人々の幸せの為になる、すばらしい開発であったと。そしてその人は、このシステムを世に広めようと、仲間を集めて小さな会社を作りました。
しかし、彼には「お金」がありませんでした。会社で働いてくれる人にお給料を支払い、営業活動の為には日々、資金が必要です。彼はお金を貸してくれる相手を探します。
もし、彼の開発したシステムをあなたが知っていて、彼の人柄や、会社の仲間、取引先の情報などを考慮したうえで、「応援したい」と思い、商品化された場合、会社に利益をもたらすと判断し資金を提供すれば、それは立派な「投資」であり、あなたは「投資家」です。
予想どおりにうまく事業が回れば、投資した金額の何倍にもなってお金が返ってくることは十分にあり得ます。また、計画より売り上げが下回り、投資したお金を回収するのに、思った以上の時間を要したりすることもあり得ます。
(3) どこまでリスクを許容できるかを視覚化
投資未経験の方がもっとも恐れる「リスク」ですが、リスクとは、投資用語で「ブレ」のことを指します。
ここでは分かりやすく「損失」に置き換えてお話しますが、基本的には、直近3年間使わない資金で投資するようにしましょう。また、証券会社の診断ツールで、自身のリスク許容範囲を「知る」ことも良いと思います。
基本的には当分使い道のない資金を投入するわけですから、かたくなに「リスクを許容できない」という考えより、「リスクをある程度はとっても、リターンを希望する」という考え方をされるのが良いと思います。
リスクを許容できなければ、リターンは望めません。これは投資を行う上での鉄則なのです。
まとめ
投資とは、お金の生かし方をあなたが決めることです。お金自体の価値は、使わなければ上がることはありません。そもそもお金は、「手段」であり「目的」ではありません。
社会の役に立つ、力になることで、初めてお金が意味を持ち、それが投資だと筆者は考えます。
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佐々木 愛子 ファイナンシャルプランナー(AFP)、証券外務員Ⅰ種
国内外の保険会社で8年以上営業、証券IFAを経験後、リーマンショック後の超低金利時代、リテール営業を中心に500世帯以上と契約を結ぶ。FPとして10代のうちから金融、経済について学ぶ大切さを訴え活動中。
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