17/02/28
【鉄則】資産運用を始める前に決めておくべきこと3つ
株式、債券、投資信託、貯蓄性保険などの従来からある投資商品に加え、最近ではFXに人気が集まっており、また新たな投資商品としてソーシャルレンディングがあり、今や身の回りにはたくさんの投資商品に溢れています。
今回は資産運用を始める前に決めておくべきことをお伝えしていきます。
まずは何と言っても「目的」が大事。その次に「目標」の設定
筆者のところに来た相談者でこんな方がいました。
相談者「効率的に資産運用したいのですが、どうしたら良いですか?」
-そもそも何のために資産運用するのですか?
相談者「普通預金では利息がほとんどつかないため、お金を増やしたいからです」
-目的は、老後資金のためですか?教育資金のためですか?住宅資金購入のためですか?小遣い稼ぎのためですか?
相談者「細かく考えていませんでした。漠然とお金に不安を感じて…」
読者の中にも、「マイナス金利」「インフレ」などの言葉に振り回されて、漠然と資産運用の必要性は感じていたものの、目的をしっかり決めていない方がいるかもしれません。投資商品の選び方は、貯蓄の目的や目標によって異なります。
例えば、目的が教育資金のためであれば、必要な時期やおおよその目標額が決まってきます。期間と金額が決まれば、そこから逆算し、リスクを抑えつつリターンを狙いながら積み立てるならば、どの投資商品を活用し、いくら積み立てていくのかを決めることになります。
目標の例:
●運用収益(利回り):年間いくらの収入(利回り)が欲しいのか
●資産総額目標:運用期間終了後にいくら欲しいのか
●運用期間: いつまでに欲しいのか
オリジナルの資産運用「ルール」を決めよう
資産運用は、スポーツの試合で言えば、多少の怪我はあっても、致命傷を負って途中退場せずに、最後まで出場できるかが重要になります。そのためには、自分独自の資産運用の「ルール」を設定し、それを忠実に実践していくことが成功の秘訣です。
価格変動がある株や投資信託などの投資商品の場合、「20%上昇したら利益確定、10%下落したら損失確定」というルールにしても良いでしょう。損失確定は投資家のみなさんを守る重要な役割です。人はお金を失うことを極端に嫌う性質があるため、感情に支配されて適切な行動ができないと、多額の損失を被ることになりかねません。
また、債券やソーシャルレンディングのような一定期間後に投資元本が返ってくる投資商品は、「貸したお金が期日に返ってくるかどうか」という信用リスクを負うことになります。リスクの高い資産に投資する金額は、資産総額の20%以内に抑えるといったルールにしても良いでしょう。
ルールは、自分の経験や周りの環境などに応じて適宜見直していきましょう。
ルールの例:
●利益確定・損失確定ライン
●アセット・アロケーション(資産配分・業種配分・地域配分等)
●銘柄選択方法の基準
●リバランス(資産配分の再調整)の基準
「コア・サテライト戦略」を活用しよう!
「投資に成功して一攫千金を手にした!」なんて話を聞くと、私もそうなりたい、と羨ましく思ってしまうもの。でも現実は甘くありません。
資産運用は「リスクをとりすぎず、バランスよく」がポイントです。
基本は、「長期」「積立」「分散」「低コスト」の4つのキーワードが重要になってきます。
ただ、この方法ってたくさん儲けることは難しいですし、何よりエキサイティングではありません。もう少し儲けたい、ワクワクしたいと思う方は、資産運用の「コア」は長期、積立、分散、低コストで行い、「サテライト」で小型株、FX、ソーシャルレンディングなどでハイリターンを狙うという「コア・サテライト戦略」の活用をオススメします。
どんな方法、商品が自分にあっているのかを見つけるためには勉強するだけではなく、経験することが大切。ぜひ、行動しましょう。
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頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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