16/08/30
資産運用では、自分の「リスク許容度」を見極めることが大切!
「資産運用にチャレンジしたことはあるけれど、大きく損をしてしまったから2度とやりたくない」「大きな損失になりすぎて夜も眠れない…」という話を聞いたことがある人も少なくないのではないでしょうか。
せっかく資産運用の第1歩を踏み出しても、老後のお金を作るべく長く続けないことには意味がありません。
今回は、資産運用では重要な「リスク許容度」について一緒に考えていきましょう。
そもそもリスク許容度ってなに?
リスク許容度とは、「どれくらいまで投資元本がマイナスとなっても耐えられるか」というもの。年齢、家族構成、資産の大きさ、年収の高さ、性格、経験などにより各自異なります。
資産運用を始めるにあたっては、リスク許容度を見極めることが大切です。
なぜ、リスク許容度を意識しなくてはならないのかというと、リスク許容度を超えてしまうと、みなさん自身がポジティブな心理状態で資産運用を続けることができなくなってしまうからです。
リスク許容度を見極めるポイント1「心理的リスク許容度」
リスク許容度は前述の通り、年齢、家族構成、資産の大きさ、年収の高さ、性格、経験などにより決まってきますが、ここでは、一般的に多くの人に共通する「心理的リスク許容度」「年齢的許容度」を説明していきます。
まず心理的リスク許容度ですが、例えば資産運用に回せるお金が300万円あったとしましょう。最大で、30%の値動きの可能性がある金融商品に投資をすると、損失が出る金額は、最大で300万円×30%=90万円です。
しかし、これが20%であれば、300万円×20%=60万円。10%であれば300万円×10%=30万円です。同じ300万円の投資でも損失がでた場合のインパクトが随分異なることがわかると思います。
こうした場合、みなさんはどのくらいの金額の損失なら耐えられるでしょうか?
人によってバラバラだと思います。90万円の損失なら大丈夫という人と20万円の損失にも耐えられないという人では、選ぶ商品や全体の中で値動きをする商品をどれくらい配分するのかが、かなり違ってくるということです。
リスク許容度を見極めるポイント2「年齢的リスク許容度」
次に年齢的リスク許容度ですが、一般的によく言われているのが「若い人ほどリスク許容度が高く、年齢が高くなるほどリスク許容度が低くなる」ということです。
20代で特にシングルのうちは、親を扶養するという事情がなければ、扶養する家族がいないので責任が少ないこと、また、もし運用が失敗したとしても長い人生で取り戻すチャンスがたくさんあるなどがその理由です。
40代は、一般的に教育費や住宅ローンなどで支出が増える時期なので、年齢的なリスク許容度は低くなるでしょう。ただし、シングルであったり、DINKSであったりする場合は、収入に余裕があるので、リスク許容度は高いと言えるでしょう。
自分がどれだけリスクに耐えられるかという、自分のリスク許容度を知り、自分にあった資産運用の方針をぜひ見つけてくださいね。
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頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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