16/09/01
性格別! あなたに合ったお金の貯め方、増やし方は?
マネー相談で多いのが、お金を貯めたい、増やしたいという相談。
ひとくちにお金を貯める、増やすといっても、その方法はたくさんあります。そして、その方法を実行するにあたり大切なのは、「自分の性格に合っているかどうか」。というのも、堅実な性格の人と積極的な性格の人とでは、お金に対する思考や金融商品の好み、リスク許容度などが違うからです。
自分の性格に合った方法で無理なくお金を貯めていきましょう。
そこで今回は、性格別にあった貯め方、増やし方、金融商品をご紹介します。
堅実タイプ派は、普通口座と貯蓄口座の使い分けを実践!
毎月のお給料明細は必ず確認しているし、ショッピングするごとにレシートも受け取っている、毎月のお金の管理も家計簿でバッチリ!という堅実タイプの人は、感情に流されず、計画的に貯蓄できる人が多いことでしょう。
堅実タイプの人は、「毎月のお給料から○万円」、「ボーナスから◯万円」というように、貯蓄するための金額を決めている人が多いよう。
例えば、「2年後に海外旅行に行くのでそれまでに100万円を貯める!」と具体的に目標を決めて、その目標に向かって、きちんと貯めることができる傾向があります。そして、堅実派の人は普段の生活費を管理する口座と、貯蓄するための口座を意識的に分けている人が多いです。「貯める」ための口座を意識的に分けることで、日々の生活に影響されて貯蓄が減るということがないので、毎月一定額ずつ着実に貯蓄が増えていきます。
堅実タイプの人は金融商品も安全性重視!
堅実タイプの人は、金融商品選びにも堅実な性格が反映されています。銀行の定期預金や個人向け国債など、基本的に元本割れがなく、安全性の高い商品を好む傾向にあります。
現在、大手都市銀行の定期預金の金利は0.01%とかなり低い状況ですが、少しでも金利にこだわるならネット銀行の定期預金の活用を検討しましょう。ネット銀行は店舗の維持費や人件費がない分、金利が高めに設定されています。ある大手ネット銀行の定期預金の金利は0.05%と大手都市銀行よりも5倍も高い金利がついています。
また、個人向け国債は個人向けに国が発行する債券で、固定金利型(3年満期/5年満期)と変動金利型(10年満期)がありますが、どちらも購入から1年が経過していればいつでも中途解約・換金することが可能。また、個人向け国債の特徴が額面金額で購入して額面金額で換金できること。つまり、一般の債券とは違い元本割れの心配がありません!金利は変動、固定ともに0.05%。ネット銀行同様、定期預金よりも若干高めになっています。
感情に流されるままにショッピング!お金の管理がズボラな浪費家タイプは「先取り貯蓄」がオススメ
流行に敏感で感情のおもむくままにショッピングを楽しんでしまうという浪費家タイプの人は、人生を謳歌している人が多いようです。反面、これが欲しい!これをやりたい!と思ったことはがまんできないので、なかなかお金が貯まらない傾向にあります。
また、お金の管理についても、ショッピングをしてレシートを受け取ってもすぐにレシートを捨ててしまったり、家計簿をつけていなかったり、通帳を記帳していなかったりと、ズボラな人が多いようです。
このように浪費家タイプの人にオススメの貯蓄方法はズバリ!「先取り貯蓄」。お給料が入ったらまず、貯蓄して、残ったお金でやりくりするようにしましょう。とりあえず、お給料が入ったらまず使って余ったら貯めるというスタイルでは、この手のタイプは特にNG。さらに、「普通預金口座の残高=貯蓄額」と思っている人も多いようですが、これだと日々の生活費に影響されて貯蓄額が減ってしまうかもしれません。ここは、堅実タイプを見習って「普通口座」と「貯蓄口座」に分けて管理しましょう。
貯める仕組みをつくることが先決!財形、積立定期預金、貯蓄型の保険を活用!
「先取り貯蓄」というと、気が重いかもしれませんが、先に将来のための貯蓄を取り分けてさえしまえば、あとは残ったお金の範囲で生活するだけで貯蓄が確実に積み上がっていくと考えると気が楽です。とはいえ、毎月お給料日にお金を引き出し、別口座に入れて…と手作業でしていたら続けるのが面倒になります。
そこで、利用したいのが、「財形貯蓄」、銀行の「積立定期預金」などの自動で積み立てできる制度。毎月お給料日に指定した額を給与や銀行口座から自動的に引いて積み立てをしてくれるので面倒な作業が不要。他には貯蓄型の保険もオススメです。保険というと医療保障のイメージがありますが、養老保険や終身保険など貯蓄機能が備わった商品があります。しかも金利も定期預金や個人向け国債などよりも高いものもあります。将来の貯蓄もでき、かつ保障機能も兼ね備わっているので一石二鳥といえますね。
仕事もプライベートも全力投球の積極タイプの人は、投資に対するリターンを考えよう
仕事もプライベートも手を抜かない、常に全力投球という積極タイプの人は、現状の自分に満足せず、常に自分磨きを欠かさない人が多いようです。新しい知識を吸収するためにセミナーに行ったり、資格を取得するために学校に通ったり、スポーツクラブに行って健康を維持したりと、常にアクティブ。何に対してもアクティブな姿勢で臨むのはよいことなのですが、時間もお金も投じる以上、きちんとリターンも考えましょう。
例えば、高いお金を払って資格学校に通ったのはいいけれど、途中で通えなくなってしまった・・・なんてことになったらもったいないですよね。忙しくて通えないときのフォロー制度などを予め調べてリスク対策まで確認してから行うことが大切!
また、この手のタイプは、お金の勉強にも意欲的な人が多いよう。お金に関するセミナーに行ったり、書籍を読んだりして、積極的に貯蓄や投資に取り組んでいる人も多いようです。あるデータによると、年収が高い人や資産が多い人は、若い頃から定期的に自己投資を行ってきた傾向にあるのだとか。
自己投資をする場合、「リターン」を意識して行動すると、さらに将来の稼ぎ力、お金を増やす力が身につきそうですね。
投資にも積極的にトライ!まずは、得意分野を見つけて!
積極タイプの人は、お金を増やすことにもアクティブな人が多いので、投資にトライしてみるとよいでしょう。ただし、投資といっても、株式投資、投資信託、外貨投資、不動産投資などさまざまな種類があります。
ひと昔前に比べると、株式投資も投資信託も外貨投資も少額からできるようになっています。投資信託にいたっては、500円からできるものも。
いろいろやってみるとわかるのですが、投資も向き、不向きがあります。まずは少額で幅広く投資をして、自分がどの分野の投資に向いているのか得意分野をみつけましょう。
実践と同時に勉強もしていくとさらに成果が出やすくなるでしょう。
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高山 一恵 ファイナンシャルプランナー
(株)Money&You取締役。一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。慶應義塾大学卒業。2005年に女性向けFPオフィス、(株)エフピーウーマンを設立。10年間取締役を務めたのち、現職へ。女性向けWebメディア『FP Cafe』『Mocha(モカ)』や登録者1万9000人超のYouTubeチャンネル『Money&YouTV』を運営すると同時に、全国で講演活動、執筆活動、相談業務を行ない、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。明るく親しみやすい性格を活かした解説や講演には定評がある。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『マンガと図解 定年前後のお金の教科書』(宝島社)、『11歳から親子で考えるお金の教科書』(日経BP)など書籍100冊、累計170万部超。ファイナンシャルプランナー(CFP®)。1級FP技能士。X(旧Twitter)→@takayamakazue
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