22/08/15
PayPay証券「1000円投資」でも配当金はもらえるのか
PayPay証券はスマホひとつで投資ができる「スマホ証券」のひとつ。日本・米国の主だった株や米国ETF(上場投資信託)に、株価に関わらず1000円から投資ができます。となると、気になるのは株を保有している間にもらえる配当金のこと。PayPay証券で仮に1000円だけ投資した場合、配当金はもらえるのでしょうか。
今回は、PayPay証券での配当金の扱い、配当金を狙った投資でおすすめの米国株の特徴、そしてPayPay証券で毎月配当金がもらえる銘柄の組み合わせまで紹介します。
【結論】PayPay証券の1000円投資でも配当金はもらえる!
結論からいうと、PayPay証券では1000円投資でも配当金がもらえます。
●1000円だけ買ったアップル株にも配当金が
PayPay証券の画面より
PayPay証券では1000円から米国株・日本株に投資が可能。投資金額が1株に満たない場合も、投資金額に応じて1株未満の株式を購入できます。
実際に筆者もPayPay証券で米国株のアップル(AAPL)を1000円分購入したところ、0.05105株購入できました。その0.05105株のアップル株に対して、3円の配当金がもらえた、というわけです。
PayPay証券で米国株・日本株・ETFを保有して得られた配当金は、すべて現金残高として反映されます。配当金をPayPay証券で再投資すれば、簡単に複利効果が得られます。
「なんだ、たった3円か」と思われたかもしれません。確かに投資金額が1000円だけでは、配当金は大した金額になりません。しかし、たとえ少額からでもPayPay証券でコツコツ投資し、保有する株が増えてくれば、配当金の金額も徐々に増えていきます。
それに、今や銀行にお金を預けても増える金額は年0.001%。10万円預けてようやく1円の世界です。リスクの違いこそありますが、PayPay証券で投資することで得られる配当金のほうがずっと効率よくお金を増やすのに役立つでしょう。PayPay証券を活用すれば、1000円から配当金狙いの投資をスタートできる、というわけです。
なお、PayPay証券の場合、株主にプレゼントされる株主優待は、単元株(100株以上)保有している場合のみ受け取れます。100株未満の単元未満株の場合には、株主優待をもらうことはできない点は押さえておきましょう。
PayPay証券で配当金狙いの投資は「米国株」がおすすめの3つの理由
PayPay証券で配当金狙いの投資をするのにおすすめの投資先は、米国株です。その理由は大きく分けて3つあります。
●PayPay証券の配当金投資で米国株がおすすめの理由1:米国株は年に4回配当金がもらえるから
配当金は、ひとことでいえば企業が得た利益を株主に分配するお金です。多くの日本株の場合、配当は年2回、6か月ごとに支払われます。一方、米国株は多くの場合「四半期配当」といって、年に4回(3か月ごと)に支払うのです。配当金がもらえる回数は、多い方がいいですよね。
このことを生かすと、米国株を
・1月・4月・7月・10月に配当金を支払う銘柄
・2月・5月・8月・11月に配当金を支払う銘柄
・3月・6月・9月・12月に配当金を支払う銘柄
と分散して保有すれば、わずか3銘柄で「毎月配当金がもらえる」という状態が作れます。
また、米国株には配当金の高い「高配当銘柄」や配当金の金額を毎年増やす「連続増配銘柄」もたくさん。中には50年以上連続で増配している企業もあるほどです。投資を長く続けるほど、配当金の額も堅実に増えていくでしょう。
●PayPay証券の配当金投資で米国株がおすすめの理由2:米国株を1000円から購入でき、1株未満でも配当金がもらえるから
日本株は通常100株、米国株は通常1株単位で売買を行います。銘柄によっても異なりますが、最低投資金額は数万円〜ときには数百万円になってしまうこともあります。その点、PayPay証券ならば上で紹介したとおり1000円単位で株が購入できますし、たとえ1株未満であっても配当金がもらえます。PayPay証券なら投資しやすいですし、配当金もきちんと手に入ります。
●PayPay証券の配当金投資で米国株がおすすめの理由3:米国は今後も成長が見込めるから
米国のGDP(国内総生産)は世界トップですし、主要先進国の中で唯一人口が増加しています。そのうえ、GAFAM (グーグル・アマゾン・フェイスブック(※現メタ)・アップル・マイクロソフト)を筆頭に、世界に名だたる大企業がひしめき合っています。米国には世界中から優秀な経営者が集まっています。米国はこれからも経済成長を続け、世界トップであり続けるでしょう。
PayPay証券で毎月配当金をもらうには?
PayPay証券で取引できる米国株は149銘柄あります(2022年8月9日時点)。上でも紹介したとおり、PayPay証券で購入できる米国株の中から、
・1月・4月・7月・10月に配当金を支払う銘柄
・2月・5月・8月・11月に配当金を支払う銘柄
・3月・6月・9月・12月に配当金を支払う銘柄
という具合に、配当金を支払う時期の異なる銘柄を選んで購入すれば、毎月配当金のある状態を作り出すことができます。
たとえば、PayPay証券で次のような組み合わせで購入すると、毎月配当金が手に入ります。なお、以下のデータは2022年8月9日調査時点のものです。
●1月・4月・7月・10月に配当金を支払う銘柄:シスコシステムズ(CSCO)
株価:45.02ドル
直近配当利回り:3.38%
米国カリフォルニアに本社を構えるネットワーク機器会社。大企業や通信事業者などに業務用の通信機器を製造しています。シスコシステムズは12年連続増配を続けています。
●2月・5月・8月・11月に配当金を支払う銘柄:プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
株価:145.27ドル
直近配当利回り:2.51%
世界最大の日用品メーカー。洗剤、消臭剤、化粧品、紙おむつなど、生活に欠かせないさまざまな消費財を製造・販売しています。日本でも「P&G」といえばおなじみですね。P&Gは連続増配銘柄としてとても有名で、65年もの間毎年配当金を増やしつづけています。
●3月・6月・9月・12月に配当金を支払う銘柄:ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
株価:170.20ドル
直近配当利回り:2.65%
製薬、医療機器、ヘルスケア用品などの製造販売を行う会社です。バンドエイドやベビーローションなどでおなじみですね。ジョンソン・エンド・ジョンソンも連続増配銘柄として有名。60年も増配を継続しています。
以上株価をドル建てで記載しましたが、PayPay証券ならば株価に関わらず1000円から購入可能です。たとえば、シスコシステムズの株価は約45ドルなので、円換算(1ドル=135円として計算)すると6000円ほどですが、PayPay証券なら1000円から購入可能、というわけです(手数料は除く)
つまり、PayPay証券で1000円ずつ、これら3銘柄に投資すれば、3000円で毎月配当金が入ってくる状態ができる、というわけです。もっとも、1000円の投資金額に対する配当金は少ないので、少しずつ投資金額を増やす、積立投資するなどして、投資額を増やしていけばいいでしょう。そうすることで、配当金も徐々にたくさんもらえるようになっていきます。
PayPay証券は初心者にやさしい証券会社
PayPay証券は、スマホで投資ができる「スマホ証券」のひとつ。以前は「One Tap BUY」という名前で投資のサービスを提供していましたが、2021年2月に名称変更。PayPay証券となりました。
●PayPay証券
●主な投資対象
株(日本株・米国株)・ETF(上場投資信託)・CFD
●主な特徴
・日本株だけでなく米国株にも投資できる
・株価にかかわらず1000円から投資可能
・米国株・米国ETFの積立投資ができる
●取引手数料
スプレッド 0.5%、時間外は米国株0.7%・日本株1%(株式投資の場合)
為替手数料 1ドルあたり35銭
●取引時間
米国株 原則24時間
日本株 9時00分10秒〜14時59分00秒
(東証の昼休み(11時30分〜12時30分)も取引可能)
●ポイント投資
不可能(ただし、スマホ決済のPayPayではPayPayポイントの擬似運用可能)
PayPay証券は、投資初心者にやさしいスマホ証券です。PayPay証券の特徴を6つ、ここで改めて紹介します。
●PayPay証券の特徴1:日本・米国の有名企業に投資できる
PayPay証券では、「PayPay証券アプリ」を利用して、日本株と米国株、合計300銘柄以上に投資できます。投資先の多くは、名前を聞いたことのあるような大企業・有名企業に絞られています。
●PayPay証券の特徴2:1000円で投資がスタートできる
PayPay証券では、取扱いのある銘柄の株価がいくらでも関係なく、1000円から投資できます。たとえば、「株価1万円の銘柄を1000円分購入」するということができます(この場合、0.1株購入できます)。少しずつ買い増すことで、1株にすることももちろんできます。
●PayPay証券の特徴3:米国株・米国ETFの積立投資もできる
PayPay証券の「つみたてロボ貯蓄アプリ」では米国株・米国ETFへの積立投資ができます。株にも1000円から積立ができます。積立投資の設定をしておけば、あとは自動で投資をしてくれるのはもちろん、「おいたまま買付」を設定すれば入金も自動化できます。
●PayPay証券の特徴4:24時間取引ができる
PayPay証券では、米国株は原則24時間いつでも売買可能。普通は、市場の時間外の注文は翌営業日まで取引が成立(約定)しないのですが、PayPay証券の場合は米国の市場の時間外でも取引が成立します。また日本株も、東証の昼休みの時間(11:30〜12:30)に取引できます。
●PayPay証券の特徴5:PayPayポイントも運用できる
PayPay証券自体には、スマホ決済のPayPayを利用して得られる「PayPayポイント」を使えるサービスはありません。しかし、スマホ決済のPayPayにある「PayPayポイント運用」を利用すれば投資が可能。米国の複数企業に分散投資する「スタンダードコース」と、スタンダードコースの3倍の値動きをする「チャレンジコース」、GAFAMをはじめとするテック企業に投資できる「テクノロジーコース」の3種類から運用先を選ぶと、PayPayポイントが値動きに連動します。
●PayPay証券の特徴6:投資がマンガで学べる
PayPay証券アプリには、投資がマンガで学べるコンテンツがあります。株式投資の知識や米国企業の誕生にまつわる話まで、投資の参考にできるでしょう。
まとめ
PayPay証券では1000円から日本株・米国株・米国株ETFに投資ができること、そしてたとえ「1000円投資」であっても、保有する株数に応じて配当金がもらえることを紹介してきました。まずは少額からでもいいので、PayPay証券に口座開設を行い、投資をスタートさせましょう。そして、コツコツと投資額を増やしていけば、もらえる配当金も徐々に増えていきます。ぜひ、取り組んでみてくださいね。
*本記事で紹介する個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。購入する場合は自己責任でお願い致します。
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畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
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