22/06/27
楽天銀行のATM手数料を無料にする方法
ネット銀行大手の楽天銀行は、楽天のサービスを利用している人におすすめの銀行です。ただ、入出金にATM手数料がかかる場合が。今回は、楽天銀行の「ハッピープログラム」のステージを「プレミアム」にして、楽天銀行のATM手数料を無料にする方法を考えてみましょう。
楽天銀行はどんな銀行?
楽天銀行は、2001年に開業したネット銀行です。ネット銀行とは、対面の店舗がなく、ネット上の取引を中心に営業している銀行のこと。楽天銀行はネット銀行なので、「楽天銀行」という銀行の店舗はありません。しかし、店舗がないぶん手数料が安かったり、金利が高かったりするメリットがあります。
楽天銀行は、文字どおり楽天グループの銀行です。楽天グループといえば、ネット通販の楽天市場をはじめ、楽天モバイル、楽天ペイ、さらには東北楽天ゴールデンイーグルスまで、身近なサービス・人気の事業を多数手がけていることでおなじみです。
楽天銀行も人気のネット銀行。2022年1月には、楽天銀行の口座開設数は1200万口座を突破。預金の残高も7兆円を突破(2021年12月末時点)したそうです。
楽天銀行のサービスは楽天市場や楽天証券など、他の楽天のサービスと連携して使いやすいのが特徴。日常のサービスを楽天グループで統一してお得にする「楽天経済圏」を活用するのにも向いています。
楽天銀行のATM手数料はどうなっている?
楽天銀行はネット証券で、店舗がないと紹介しました。「楽天銀行に預けたお金はどうやって引き出すの?」「ATMで入金できないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、大丈夫です。楽天銀行のキャッシュカードは、コンビニATM・郵便局・駅・スーパーなどにある全国約10万台のATMで利用可能。身近にあるATMを楽天銀行のATM代わりにできます。
ただ、楽天銀行のキャッシュカードを使ってATMで入出金する際には、所定の手数料がかかる場合があります。利用できる銀行のATMと入出金の手数料は、次のとおりです(手数料は税込)。
●楽天銀行のキャッシュカード利用時のATM入出金手数料
【セブン銀行・イオン銀行・ステーションATM Patsat】
・入金
3万円以上:無料
3万円未満:220円
・出金
すべての取引:220円
【イーネットATM・ローソンATM・三菱UFJ銀行・みずほ銀行・ゆうちょ銀行】
・入金
3万円以上:無料
3万円未満:275円
・出金
すべての取引:275円
【VIEW ALTTE(ビューアルッテ)ATM】
・入金
不可(入金できない)
・出金
すべての取引:275円
3万円以上の入金をする場合には無料ですが、3万円未満の入金や出金には220円または275円の手数料がかかります。なお、利用手数料は曜日・時間に関わらず一律ですので、深夜や早朝、あるいは土日祝日などに利用しても、時間外手数料などはかかりません。
楽天銀行のATM手数料を無料にする「ハッピープログラム」
「楽天銀行のATM手数料をなるべく減らしたい」というときに活用したいのが「ハッピープログラム」です。
ハッピープログラムは、楽天銀行の優遇プログラム。ハッピープログラムにエントリーするだけで取引ごとに楽天ポイントがもらえるようになるほか、楽天ポイントを振込手数料に利用できるようになります。
ハッピープログラムでは、楽天銀行での残高や取引回数に応じて5つのステージが設けられています。そして、ステージに応じてATM手数料が最大7回/月、振込手数料が最大3回/月まで無料になります。
●楽天銀行のハッピープログラムのステージ
楽天銀行のウェブサイトより
楽天銀行のハッピープログラムのステージは「毎月25日終了時点の口座の残高」または「前月26日~毎月25日の対象商品・サービスの取引件数」で決まり、翌月に適用されます。残高も取引件数も条件を満たしている場合は、より高いステージの優遇が受けられます。
「毎月25日終了時点の口座の残高」はわかりやすいでしょう。たとえば、楽天銀行の口座の残高が300万円あれば、それだけでスーパーVIPに該当するので、ATM手数料が月7回、他行振込手数料が月3回まで無料になります。
「前月26日~毎月25日の対象商品・サービスの取引件数」は、ハッピープログラム対象の取引を前月26日~毎月25日までの1か月に何回するかによって決まります。
ハッピープログラム対象の取引は、振込・入金・支払い・楽天証券、楽天Edy、楽天ウォレットの利用、さらには公営競技や宝くじまで、たくさんあります。また、取引の多くは前月26日~毎月25日の間で最大3件(1日1件)までしかカウントされないので、取引回数を増やそうと思ったら、複数の取引を行う必要があります。
今回は、できるだけお金をかけずにできる簡単な取引・利用しやすい取引で楽天銀行のハッピープログラムのステージを「プレミアム」にする方法の例を考えてみました。
●楽天銀行のハッピープログラムのステージを「プレミアム」にするには(一例)
・楽天Edyに口座チャージを行う(月3回)
・楽天証券「らくらく入金」を利用する(月3回)
・楽天銀行即時入金サービスを利用する(月3回)
・楽天カードの口座振替(自動引落)(月1回)
楽天銀行のハッピープログラムのステージが「プレミアム」になれば、ATMの入出金手数料と他行振込手数料が月2回まで無料になります。また、楽天銀行での取引でもらえる楽天ポイントが2倍になります。
楽天Edyは買い物で使える電子マネー。楽天銀行から無料でチャージすることですぐに利用できます。楽天Edyを利用すれば、そもそもお金をATMから引き出す必要なく使えるので手軽ですね。
楽天証券のらくらく入金と楽天銀行即時入金サービスは、ともに楽天銀行の口座内のお金を別の口座に移動するサービス。らくらく入金は楽天証券の口座、楽天銀行即時入金サービスは提携先の証券会社やFX会社、ネットショップなどの口座に入金できます。らくらく入金は無料、楽天銀行即時入金サービスもほとんどの提携先で無料です。
あくまで「入金」で1回の取引とカウントされるので、実際に商品を買う必要はありません(もちろん、買ってもかまいません)。
毎月の楽天カードの代金を楽天銀行で口座振替すると、楽天ポイントが3ポイント〜9ポイント貯まります(ステージにより異なります)。他の口座振替は1ポイント〜3ポイントですので、楽天カードの支払いは楽天銀行がお得です。
以上の取引を行い、月の取引件数が10回になれば、ステージがプレミアムになります。
さらに、プレミアムの上の「VIP」や「スーパーVIP」を目指すなら、毎月の振込や支払いの多くを楽天銀行で行うことが必要になってきます。ですから、まずはプレミアムを目指して、達成できたらぜひ上のステージにも挑戦してみてください。
楽天銀行は金利も高くておすすめ!
大手銀行の普通預金金利は年0.001%など、極めて低い状態が続いています。しかし、楽天銀行の普通預金金利は年0.02%と高くなっています。さらに、楽天銀行と楽天証券の口座を連携させる「マネーブリッジ」を設定すると、楽天銀行の普通預金の金利が年0.02%から最大年0.1%にアップします(残高300万円を超えた分については年0.04%)。大手銀行の普通預金金利、0.001%と比べて100倍です。お金は、少しでもお得なところに預けておいたほうが有利に違いありません。
まとめ
楽天銀行のハッピープログラムでATM利用手数料を無料にする方法を検討してきました。楽天銀行を活用することで、ハッピープログラムのステージが上がり、さらにお得に使えるようになりますよ。ぜひ口座開設して、試してみてくださいね。
【関連記事もチェック】
・【知らないと大損】退職金は一時金と年金で手取り額が全然違う!どう受け取るのが正解か【Money&You TV】
・生活費が高くなる「意味のない」節約5選
・パートで働き損となる年収はいくら?損を取り戻すにはいくら稼げばいいのか
・宝くじ「高額当せん」に要注意!? 驚くほど税金がかかるケースあり
・60歳で退職すると、65歳の年金スタートまでにどのくらいのお金が必要か
畠山 憲一 Mocha編集長
1979年東京生まれ、埼玉育ち。大学卒業後、経済のことをまったく知らないままマネー本を扱う編集プロダクション・出版社に勤務。そこでゼロから学びつつ十余年にわたり書籍・ムック・雑誌記事などの作成に携わる。その経験を生かし、マネー初心者がわからないところ・つまずきやすいところをやさしく解説することを得意にしている。2018年より現職。ファイナンシャル・プランニング技能士2級。教員免許も保有。趣味はランニング。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう