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22/06/25

相続・税金・年金

年金の繰り下げの開始年齢、平均寿命まで生きた場合に一番多く年金額がもらえるのは何歳?

年金の繰り下げの開始年齢、平均寿命まで生きた場合に一番多く年金額がもらえるのは何歳?

年金を66歳以降に受け取ることを繰り下げ受給といいます。繰り下げ受給することで受給金額が増え、その金額を生涯受け取ることができるので、可能な限り受給する年齢を繰り下げて毎月の受給額を多くしたいものです。しかし、寿命がいつまでかによって受け取れる総額が変わってくるため、いつまで繰り下げるのがベストという正解はわかりません。
そこで、今回は平均寿命や寿命中位数まで生きると仮定した場合、何歳何ヶ月まで繰り下げて年金を受給すると生涯受け取る金額が一番多くなるのかを見ていきます。

年金の繰り下げ受給で最大84%増える

年金は、原則65歳からの受給ですが、希望すれば60歳から75歳の間で自由に受給開始時期を選ぶことができます。このうち、年金を66歳以降に受け取る繰り下げ受給では、1ヶ月当たり0.7%ずつ年金額が増額されます。つまり70歳まで年金の受給を繰り下げると12ヶ月×5年×0.7%=42%、75歳まで年金の受給を繰り下げると12ヶ月×10年×0.7%=84%の増加となります。この繰り下げた受給額は一生涯増額のまま受給できます。

「65歳から」と「75歳から」で年金受給額はどうなる?

厚生労働省「令和2年簡易生命表の概況」によると男性の平均寿命は81.64歳(81歳7ヶ月)、女性の平均寿命は87.74歳(87歳8ヶ月)となっています。
仮に、月額15万円の年金をもらえる人が平均寿命まで生きたと仮定し、原則通り65歳で受給を開始した場合と75歳から繰り下げ受給をした場合では総受給額にどれくらいの差があるのでしょうか。

●65歳から受給・75歳から受給の年金総受給額(平均寿命まで生きた場合)

筆者作成

65歳で受給を開始した場合の年金の総受給額は、男性3015万円、女性4290万円です。一方、75歳まで繰り下げ受給をした場合の年金の総受給額は、男性は2235万円、女性は4581万円となります。女性は男性より平均寿命が長いため、65歳で受給した場合と75歳受給した場合で比較すると、75歳から繰り下げ受給した場合の方が、もらえる金額が多くなります。一方、男性の場合は65歳から受給した方がもらえる金額が多いことになります。

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年金の総受給額が一番多くなる受給開始年齢はいつなのか?

年金の総受給額は上記の通り、毎月の年金額と受給期間を掛け合わせることで算出できます。では、先ほどと同様、平均寿命まで生きると仮定した場合、65歳から75歳までの間で毎月の年金額×受給期間が最大になるのは、どのタイミングから受給を開始した場合でしょうか。

●男性の年金繰り下げ受給の総受給額(平均寿命まで生きた場合)

筆者作成

●女性の年金繰り下げ受給の総受給額(平均寿命まで生きた場合)

筆者作成

答えは男性の場合67歳5ヶ月で、女性の場合71歳0ヶ月です。このタイミングで繰り下げ受給を開始した場合、男性の総支給額は3103万円、女性の総支給額は4827万円となります。

【男性】
毎月の年金の額 18.04万円(15万円×120.3%(0.7%×29ヶ月+100%))
受給期間 172ヶ月(81歳7ヶ月-67歳5ヶ月)
受給総額 3103万円(18.04万円×172ヶ月)

【女性】
毎月の年金の額 22.56万円(15万円×150.4%(0.7%×72ヶ月+100%))
受給期間 214ヶ月(87歳8ヶ月-71歳0ヶ月)
受給総額 4827万円(22.56万円×214ヶ月)

寿命中位数まで生きる場合

近年は「人生100年時代」と言われており、平均寿命より多く生きる人が多いのが現実です。先に紹介した簡易生命表には、出生者の2人に1人は生きるという「寿命中位数」も示されています。令和2年の場合、男性はおよそ85歳、女性はおよそ90歳となっています。寿命中位数は、若くして亡くなった人も数字に含まれる平均寿命より長くなっています。

もしこの寿命中位数まで生きると仮定すると、男性は69歳2ヶ月、女性は71歳8ヶ月から受給を開始すると生涯の受け取り額が一番多くなります。

●男性の年金繰り下げ受給の総受給額(寿命中位数まで生きた場合)

筆者作成

●女性の年金繰り下げ受給の総受給額(寿命中位数まで生きた場合)

筆者作成

【男性】
毎月の年金の額 20.25万円(15万円×135%(0.7%×50ヶ月+100%))
受給期間 192ヶ月(85歳-69歳2ヶ月)
受給総額 3888万円(20.25万円×192ヶ月)

【女性】
毎月の年金の額 23.4万円(15万円×156%(0.7%×80ヶ月+100%))
受給期間 222ヶ月(90歳-71歳8ヶ月)
受給総額 5194万円(23.4万円×222ヶ月)

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まとめ

 いかがだったでしょうか。年金は、寿命がいつまでかによって受け取れる総額が変わってくるため、いつから受給すれば一番金額が多くなるかを知る明確な正解はありません。しかし、年金の受給を開始する年齢で生涯もらえる総年金額が大きく変わってきます。ご自身の健康状態や経済状況などを考慮して受給開始時期を考えるとよいでしょう。

渡部ナオコ ファイナンシャルプランナー

大学卒業後から現在まで金融業界一筋のアラサーワーママ。結婚・出産・子育て・マイホーム購入などの自身の経験から、一人でも多くの女性の悩みを解決したいと思い執筆を開始。
プライベートでは一人娘の育児に奮闘中。

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