21/10/01
プロが選ぶ最強ETF10本はコレだ
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最近話題の「FIRE」(経済的自立と早期リタイア)では、資産運用で得た不労所得で生活することで、経済的な自立を果たそうとします。
FIREを目指している方が注目しているのがETF(上場投資信託)です。
今回はETFの選び方のポイント、その選び方を踏まえて厳選したETF10本をご紹介します。
ETFってそもそもなに?
ETFは「上場投資信託」と呼ばれる、投資信託の一種です。投資家から集めたお金を投資のプロが運用してくれる点は投資信託もETFも同じ。しかしETFは投資信託と違って、証券取引所に上場しています。そのため、株式と同じように、証券取引所が開いているときに売買できます。
ETFは、その多くが市場の値動きを表す指標に連動することを目指すインデックス型となっています。アクティブ型もあるにはありますが、数は多くありません。
●ETFは上場している投資信託
筆者作成
プロ直伝のETFを選ぶ4つのポイント
手軽に分散投資ができるETFですが、ETFならどれを買ってもいいというわけではありません。より堅実にお金を増やしてくれる、いいETFを選ぶために、次の4つのポイントをチェックしましょう。
●ETFを選ぶポイント1:経費率が0.03〜0.2%程度のETF
ETFの経費率とは、ETFの運用に必要なコストのこと。純資産総額に対する割合で記載されています。保有中に支払う信託報酬や、金融商品の売買手数料などが含まれています。
ETFの経費率は、投資信託の信託報酬より安く設定されているケースが多くあります。それでも、もちろん手数料ですから、できるだけ安いに越したことはありません。なるべく、経費率が0.03%〜0.2%程度のものを選びましょう
●ETFを選ぶポイント2:全世界株式型または米国株式型のETF
ETFが連動を目指す(ベンチマークとする)指標はたくさんあります。しかし、これからの世界経済の成長の恩恵を受けたいのであれば、「全世界株式型」または「米国株式型」を選ぶのがおすすめ。世界経済は年率3〜4%程度の成長を見せていますし、米国経済はこの数十年間、右肩上がりで好調を維持しています。ETFを使って、間接的にこれらに投資しておけば、堅実にお金を増やす期待ができます。
全世界株式型・米国株式型の商品を選ぶには、そのETFが連動を目指す指標をチェックしましょう。たとえば、次のような指標がおすすめです。
【全世界株式型】FTSE Global All Cap:世界49カ国の大中小型株9000銘柄で構成
【米国株式型】CRSP US Total Market:米国の大中小型株4000銘柄で構成
【米国株式型】S&P500:ニューヨーク証券取引所・ナスダック証券取引所からTOP500社を選抜して構成
【米国株式型】NASDAQ100:積極的に研究開発を行う革新企業100社で構成
特に注目すべき指標は「NASDAQ100」。この指標は、新興企業によく見られる積極的な投資による赤字を伴った企業でも採用の可能性があります。イノベーションの種を早期に取り入れることが期待できるというわけです。
●ETFを選ぶポイント3:純資産総額50億円以上のETF
●ETFを選ぶポイント4:出来高3万口以上のETF
純資産総額は、ETFが組み入れている資産の合計額、出来高は売買の成立した数量です。最低でも純資産総額50億円以上、出来高3万口以上のETFを選びましょう。
純資産残高が少ないと、ETFが効率よく投資できなくなるリスクがあります。そうなると、運用成果が思うように出ないばかりか、運用を途中でやめる「償還」のリスクも出てきてしまいます。また、出来高が少ないと流動性リスクといって、思ったとき・思った価格で売買できなくなる可能性が出てきます。
以上のポイントを踏まえて、おすすめしたいETF10選+αをご紹介します。なお、数値はいずれも2021年9月28日時点のものです。
全世界株式型のETF
●おすすめETF1:バンガード トータル ワールド ストック ETF(VT)
経費率:0.08%
純資産総額:2.69兆円
出来高:180万口
5年トータルリターン(年率):13.97%
FTSE Global All Capに連動を目指すETF。1本買うだけで世界49カ国の大中小型株9000銘柄に分散投資したのと同様の効果が得られます。それでいて経費率も0.08%と、0.1%を切る安さとなっています。
米国株全体に投資するETF
●おすすめETF2:バンガード トータル ストック マーケット ETF(VTI)
経費率:0.03%
純資産総額:30.02兆円
出来高:285万口
5年トータルリターン(年率):17.68%
CRSP US Total Marketに連動を目指すETFです。純資産総額は30兆円超えと、「50億円」の基準をはるかに上回っていますね。経費率も0.03%と、上のVTよりさらに安くなっています。
S&P500に投資するETF
●おすすめETF3:バンガード・S&P500ETF(VOO)
経費率:0.03%
純資産総額:28.46兆円
出来高:354万口
5年トータルリターン(年率):17.67%
●おすすめETF4:iシェアーズ コアS&P500ETF(IVV)
経費率:0.03%
純資産総額:33.44兆円
出来高:317万口
5年トータルリターン(年率):17.67%
●おすすめETF 5:SPDRポートフォリオ S&P500ETF(SPLG)
経費率:0.03%
純資産総額:1.37兆円
出来高:132万口
5年トータルリターン(年率):17.69%
米国のS&P500との連動を目指すETF。いずれも経費率は0.03%で、5年トータルリターンもどれもほぼ同じです。強いて言えばSPLGの純資産総額は少なめですが、それでも1兆円以上の規模があります。ですから、自分の利用する証券会社で買いやすい商品を選べばいいでしょう。
NASDAQ100に投資するETF
●おすすめETF 6:インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF(QQQ)
経費率:0.20%
純資産総額:21.19兆円
出来高:4333万口
5年トータルリターン(年率):26.8%
「トリプルQ」と呼ばれて人気のETF。注目は5年トータルリターン(年率)が26.8%と、S&P500よりも高いことです。米国の最先端を行く会社に投資することで、リターンも大きくなっています。
高配当株・増配株に投資するETF
FIREブームのなか、配当金をたくさん出す「高配当株」や、毎年配当金を増やし続ける「増配株」が注目されています。ETFの中には、こうした高配当株や増配株にまとめて投資できるものもあります。
●おすすめETF 7:バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)
(大型株のうち配当利回りが市場平均を上回る銘柄で構成)
経費率:0.06%
純資産総額:4.25兆円
出来高:90万口
5年トータルリターン(年率):11.25%
直近配当利回り:2.84%
●おすすめETF 8:バンガード・米国増配株式ETF(VIG)
(大型株で連続10年以上増配実績のある銘柄で構成)
経費率:0.06%
純資産総額:6.95兆円
出来高:136万口
5年トータルリターン(年率):15.70%
直近配当利回り:1.77%
●おすすめETF 9:SPDRポートフォリオS&P500高配当株ETF(SPYD)
(S&P500銘柄のうち高配当の80銘柄で構成される指数に連動)
経費率:0.07%
純資産総額:0.53兆円
出来高:131万口
5年トータルリターン(年率):8.06%
直近配当利回り:3.88%
●おすすめETF 10:iシェアーズ・コア 米国高配当株(HDV)
(高配当の米国株で構成される指数に連動)
経費率:0.08%
純資産総額:0.80兆円
出来高:26万口
5年トータルリターン(年率):8.06%
直近配当利回り:3.19%
以上がおすすめETF10銘柄なのですが、もう1本、金に投資するETFを紹介します。
おすすめETF +α:金に投資するETF
●SPDRゴールド・シェア(1326)
経費率:0.40%
純資産総額:6.19兆円
出来高:494万口
5年トータルリターン(年率):5.04%
SPDRゴールド・シェアは、金(金地金)の価格に連動するETF。金ETFの中で世界最大の規模を誇ります。金は、株式とはまた違う値動きを見せることで知られています。ですから、さらなる分散投資に役立ちます。
おすすめのETFはどこで買う?
今回紹介したETFのほとんどは、米国ETFですので、米国ETFを購入できる証券会社に口座開設を行い、購入の手続きをする必要があります。主なおすすめ証券会社には、次の4社があります。いずれも、米国ETFだけでなく、米国株の取引もできる証券会社です。
●SBI証券
●SBI証券の米国株・米国ETF投資
・取扱銘柄数 ETF含め4000銘柄以上(今回紹介のETFはすべて取扱あり)
・売買通貨 米ドル・日本円
・売買手数料 約定代金の0.495%(最低0ドル・上限22ドル)(税込)
・為替手数料 片道25銭(住信SBIネット銀行利用時は片道4銭)
・備考 米国株・米国ETFの自動積立サービス
国内ネット証券最大手のSBI証券では、4000銘柄以上の米国株を購入できるほか、300銘柄以上の米国ETF(上場投資信託)も購入できます。為替手数料は片道25銭ですが、住信SBIネット銀行を利用することで片道4銭に下げることができます。
「米国株式・ETF定期買付サービス」を利用すれば、毎月の設定したタイミングで指定した米国株・米国ETFをコツコツ積立購入できます。
>>SBI証券はこちら
●楽天証券
●楽天証券の米国株・米国ETF投資
・取扱銘柄数 ETF含め4000銘柄以上(今回紹介のETFはすべて取扱あり)
・売買通貨 米ドル・日本円
・売買手数料 約定代金の0.495%(最低0ドル・上限22ドル)(税込)
・為替手数料 片道25銭
楽天経済圏でさまざまなサービスを提供する楽天証券でも、米国株・米国ETFを購入可能。楽天証券と楽天銀行の口座を連携する「マネーブリッジ」を利用すると、楽天銀行に入金したお金を楽天証券に移すことなく米国株投資に回すことができるので便利です。普通預金の金利も0.02%から最大0.1%に優遇されるうえ、「ハッピープログラム」にエントリーすることで、楽天証券での取引に応じて楽天ポイントを貯めることもできます。
>>楽天証券はこちら
●マネックス証券
●マネックス証券の米国株・米国ETF投資
・取扱銘柄数 ETF含め4000銘柄以上(今回紹介のETFはすべて取扱あり)
・売買通貨 米ドル・日本円
・売買手数料 約定代金の0.495%(最低0ドル・上限22ドル)(税込)
・為替手数料 買付時0銭・売却時25銭
・備考 米国株・米国ETFの自動積立サービス
配当金再投資サービス
米国株の投資に昔から定評があるマネックス証券でも米国ETFを含む4000銘柄以上に投資ができます。為替手数料のうち、買付手数料が無料になっているので、その分コストを抑えられます。
「米国株定期買付サービス」では、マネックス証券で取扱のある米国株・米国ETFを毎月の指定日に自動で買い付けることができます。その上、得られた配当金は「配当金再投資サービス」を利用すると自動的に同じ銘柄の買い付けに回してくれるので、複利効果を自動で受けられます。
●PayPay証券
●PayPay証券の米国株投資
・取扱銘柄数 ETF含め160本以上
(今回紹介のETFのうちVT・VTI・QQQ・VYM・VIGを取扱)
・売買通貨 日本円
・売買手数料 スプレッド(売買時の単価に対して加減)
約定価格の0.5〜0.7%
・為替手数料 片道35銭
・備考 1000円から投資可能
米国株・米国ETFの自動積立サービス
スマホ証券のPayPay証券では、米国株・米国ETFを現在の価格に関わらず1000円から購入可能。少額から投資をスタートするのに向いています。スマホでの取引を前提にしているので操作もスムーズです。今回紹介しているETFのうち、取扱のあるETFは5銘柄ですが、1000円からの自動積立購入も可能です。
>>PayPay証券はこちら
まとめ
ETFの選び方とおすすめ、そして証券会社を紹介しました。今回紹介した米国ETFを購入するには、米国ETFの取扱のある証券会社に口座を開設することが必要です。口座開設は無料ですので、まずは各社の口座を開設してみましょう。たとえ少額でも、コツコツ続けることで資産が築けるはず。ぜひ試してみてください。
今回の内容は動画でも紹介しています。よろしければご視聴ください。
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頼藤 太希 マネーコンサルタント
(株)Money&You代表取締役。中央大学商学部客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。2015年に現会社を創業し現職へ。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」、書籍、講演などを通じて鮮度の高いお金の情報を日々発信している。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『定年後ずっと困らないお金の話』(大和書房)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)、など書籍100冊、累計170万部超。日本証券アナリスト協会検定会員。宅地建物取引士。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。X(旧Twitter)→@yorifujitaiki
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