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21/07/20

資産運用・経済

毎月分配型の投資信託、高齢者ならありなのか

投資信託は少ない金額から投資することができる金融商品です。しかし、みんなが買っているから大丈夫だと思い、内容を理解しないまま買ってしまうと、資産を効率よく増やすことができないこともあります。今回紹介するのは、毎月分配型の投資信託。高齢者に勧められることの多い商品ですが、果たして「高齢者ならあり」なのでしょうか。

毎月お金が受け取れる毎月分配型投資信託

投資信託の中には、決算のたびに分配金を出すものがあります。分配金は、投資をして得られた利益と元本の中から一部を投資家に支払うものです。毎月分配型の投資信託は、毎月決算を行い、分配金を毎月分配する投資信託のことです。

毎月分配型の投資信託のメリットは、なんといっても毎月お金が受け取れることにあります。毎月分配型の投資信託は、毎月一定のお金を分配金として受け取れるので「年金のほかに収入源ができる」として、高齢者に根強い人気があります。
また、毎月分配型の投資信託は、売るタイミングを考えなくていい点もメリットです。投資は買うタイミングも大事ですが、利益を出すためには売らなければなりません。実はこの売りのタイミングの見定めが難しく、お任せで売却する仕組みのほうがラクでいいと感じている人もいます。

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毎月分配型投資信託の分配金の中身に注意

一方、毎月分配型投資信託のデメリットは、投資した元本が取り崩されることがあることです。
投資信託の分配金には、運用で利益が出た時に分配される「普通分配金」と、投資している元本の一部が分配される「元本払戻金」(特別分配金)があります。
普通分配金は、投資信託の運用で得られた利益(運用益)から支払われるため、投資の利益として、課税の対象になります。対する元本払戻金(特別分配金)は、いうなれば自分で支払ったお金の一部が戻ってくるようなものなので非課税ですが、支払われた分だけ投資信託の資産(個別元本)は減少します。

毎月分配型の投資信託は、毎月分配金を支払う方針にしています。とはいえ、毎月利益を出し続けることは、プロでも至難の業です。運用成績が悪い月でも分配金を支払っている場合には、元本が取り崩されているケースがあります。これでは、元本は増えていきません。分配金が出ているから「利益が出ている」と勘違いしてしまうと、気づいたときには元本が少なくなって驚くということもあるでしょう。

元本が少なくなると、複利の効果が薄れてしまいます。
複利とは、利益を再投資し、その利益がさらに新たな利益を生み出すことです。元本が順調に増え、分配金が再投資される投資信託ならば、お金の増えるスピードは徐々に加速していく期待ができます。しかし、毎月分配型の場合は、元本が少なくなるため、複利で増える分が少なくなってしまうのです。
さらに、毎月分配型で普通分配金が出る場合でも、分配するたびに利益に対して税金がかかります。年に1度の決算なら分配金にかかる税金も1年間に1回ですが、毎月分配型となると年に12回も税金が差し引かれることになります。分配金に税金がかかれば、その分再分配に回せる資金が減ってしまい、複利の効果を得にくくなります。

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毎月分配型投資信託を利用するのに向いている人

毎月分配型投資信託を利用するのに向いている人は、資産を定期的に取り崩したい人です。たとえば、定年退職をして年金の上乗せとしてお金をもらいたい場合や、まとまった資産から毎月一定金額を受け取りたい場合などです。生活費の足しとして、少しずつお金を受け取りたい高齢者の方であれば、まだ利用する価値があるでしょう。

とはいえ、その場合でも、分配金はあくまでも資産を取り崩していることを忘れないようにしましょう。デメリットを知った上で投資するとしても、高い手数料のものや分配金が高すぎる投資信託は避けるなどの注意が必要です。

長期間投資を行い、資産を増やしていきたい場合には、分配金を出さない投資信託、手数料の安い投資信託を選んだ方が理にかなっています。

資産を手間なく取り崩せる定期売却サービスも

SBI証券や楽天証券などでは、保有している投資信託を自動的に現金化する「投資信託の定期売却サービス」を行っています。設定すれば、同社で保有する投資信託を毎月一定額・一定率ずつ売却することができます。これなら、わざわざ高い手数料を払って毎月分配型の投資信託を利用しなくても、資産を手間なく、少しずつ取り崩すことができます。

このようなサービスを提供する背景には、人生100年時代に不安なくゆとりを持って生活していくために、資産の運用と取り崩しを含めた有効活用が必要になってきたことがあります。

金融商品は、高齢化とともに日々変化しています。投資信託の定期売却サービスは、老後の生活資金確保の一つの手段として選択肢に含めておくといいでしょう。

池田 幸代 株式会社ブリエ 代表取締役 本気の家計プロ®

証券会社に勤務後、結婚。長年の土地問題を解決したいという思いから、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)を取得。不動産賃貸業経営。「お客様の夢と希望とともに」をキャッチフレーズに2016年に会社設立。福岡を中心に活動中。FP Cafe登録パートナー

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